表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

2/4

第2話 ユニークスキル【実績コレクター】


「ステータス、オープン」


 こんなこと言うのは現実世界だと痛いやつだが、ここが異世界なら問題あるまい。


 俺の呼びかけに応じて期待通りにウィンドウが表示された。


 名前:田中英雄たなかひでお

 年齢:30歳

 職業:無職〈選択してください〉


 <ステータス>

 レベル:1

 体力:3/10

 魔力:0/0

 攻撃力:3

 防御力:6

 魔法攻撃力:0

 魔法防御力:0

 素早さ:4


 <スキル>

 ・魔法

 なし

 ・その他

 なし

 <ユニークスキル>

 ・【実績トロフィーコレクター】


 <装備>

 ・武器:なし

 ・防具:異世界の服

 ・アクセサリー:異世界のキーホルダー


 <プロフィール>

 生粋のゲーマーであり、アニメ、機械などにも造詣が深い。

 特にゲームについてはクソゲー、神ゲー問わずにプレイ。

 全ての実績トロフィーを獲得するまでプレイする姿は狂人に近い。



「――ヒョロガリ乙」


 余りの自分のステータスのみずほらしさについ煽る。


 しかもプロフィールでちょっと悪口言われてるじゃねぇか。


 そしてHPは3、すでに死にかけである。


 異世界に来てハイになってるから忘れてたけど、俺徹夜明けだった。


 そして気になるのが<ユニークスキル>【実績トロフィーコレクター】だ。


 実績トロフィー、いわゆるゲームのやり込み要素である。


 簡単なモノだと『何歩歩いた』だとか、『初めて魔物を倒した』だとか。


 難しいモノだと『回復を使わずに倒す』とか『特定のモンスターを討伐する』とか。


 それらの条件をクリアーすると実績トロフィーが解除される。


 試しに言ってみる。


実績トロフィーの表示」


 やはり実績トロフィーの一覧が表示された。


 全く底が見えないほどに多くの解放されていない実績トロフィーが並ぶ。


 そして実績トロフィーを達成すると報酬がもらえるようになっているようだ。


 試しに一番簡単な実績。


『異世界への第一歩』を達成すべく俺は足を踏み出した。


〈実績が達成されました〉


 直後、俺の頭に無機質な声が響く。


 表示されている実績トロフィーを見ると、達成したモノは色が濃くなっていた。


「アンロック」


 そう言うと、実績は解除され、頭の中にまた先ほどの無機質な声が響く。


〈おめでとうございます。10の経験値と10ディルを手に入れました〉


 そして、俺の手元にはこの世界のお金と思わしきモノが落ちてきた。


 なるほど、これで俺のユニークスキルの効果が分かった。


 実績を達成すると報酬を受け取ることができる。


 つまり、『俺だけが受けられる隠しクエスト』である。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ