猫の獣人
猫好きプレイヤーたちがクランを作ったそうだ
ノブオも誘われたがやんわり断った
クランハウスは猫屋敷となっていた
大きな猫カフェのような仕上がりになっているそうだ
そもそもクランを作ったのも猫のための施設を作るためだと聞いた
因みにこのクランハウスはクランメンバーでなくても猫系獣魔を使役していれば利用可能だというので機会があれば行ってみようと思う
そんな猫にとって楽園ともいえる場所には野良猫も集まってきているのだが最近困った問題が起こっているとのこと
野良猫と思っていた猫の一部がなんと猫獣人だったのだ
彼女たちはある日人の姿でやってきて猫クランにある相談をしにきた
それは例のおやつについてだ
猫を虜にしたあのおやつは猫の獣人たちにも好評だった
どこで噂を聞き付けたのか不明だが猫の姿になればここで食べられると話が広まっているらしい
そのため猫になれる一部の獣人たちはこっそりおこぼれに預かっていたのだ
因みに猫の獣人は猫の国には入れない
あくまで猫系の魔物しか受け入れていないからだ
猫の国との契約で自分の獣魔以外には与えてはいけないことになっているのだが
クランハウスができてからは獣魔の猫たちが他の野良猫に分け与える形でおやつを提供していた
これについては猫の国から言及がなかったので問題なかった
しかし今回の件はその中に猫の獣人がいたことだ
彼女たちは魔物ではないので対象外だ
結果としてはこの件について罰則はなかった
獣魔を通して猫の国に確認したところ今回はセーフとのこと
プレイヤー側には非がないことを認められた
ただ獣人側には今後猫の姿になってクランハウスや猫系獣魔と契約しているプレイヤーに近づくことは禁止された
それを破ると二度と猫の姿になれないそうだ
獣人と魔物の関係なのだが
その系統の種族内では魔物の方が位が高い
獣人が獣の姿になるにはスキルが必要で
その条件がその種族最上位にいる魔物からの試練を突破すること
そのため獣の姿になるための権限は魔物側にあるのだ
その後は獣人は猫の国からの警告を受けクランハウスには近づかなくなった
猫好きプレイヤーたちはどうかというと面倒事が解決してホッとしていた
彼女たちは猫は好きなのであって獣人は別に好きではない
因みに猫の国からの温情で猫の獣人たちもおやつが入手できるように料理クランから買えるように特別な許可がおりた
もちろん自分たち以外のものに分け与えることは禁止だ
一連の騒動が解決したのを確認した後ノブオと茶々丸はクランハウスに遊びに行くのであった