茶々丸
ノブオは今猫と戯れていた
この猫は以前餌付けをしていた野良猫だ
ノブオはまた猫のいた町に戻ってきていた
帝国の王都へは既に行っておりホムンクルスの作成方法も取得済みだ
その時に他のプレイヤーのホムンクルスを見せてもらったのだが何か違うと感じた
ホムンクルスはゴーレムよりも生きているように見えるのだがどこか冷たい印象があった
元は人形なのだから仕方ないことなのだがノブオにとってそれは許容できない部分だった
その為ホムンクルスの作成はやめることにした
ノブオが求めているのはもふもふと癒しである
決してホムンクルスが悪いというわけではないのだがこればかりは仕方がない
『新世界』にいるときは妥協しないことにしている
些細なことでも違和感や不快に思ったらやらないし近づかない
思うままにこの世界で過ごしストレスフリーなプレイをすると決めている
王都ですることがなくなりどうしようかと考えてた所掲示板で猫の国クエストがクリアされ元の場所に猫が戻ったことを知る
そうして町に戻り猫を探し今に至る
いつものように餌付けを戯れる
これこそがノブオが求めていた癒しだ
しばらくして満足したのでそろそろ帰ろうとした時
こちらを見つめていた猫が近づき手を差し出す
それに合わせてこちらも手を出す
手が合わさると何かが繋がる感じがした
確か獣魔契約が成立するとこうなると聞いたがまさか猫と契約できるとは思わなかった
もしかしてただの猫ではないのかもしれない
まずは名前を付けよう
茶色い虎毛模様なので茶々丸と名付けることにした
試しに名前を呼んでみる
嫌がる様子もなさそうなのでこれで決定
まさかこんなところで獣魔を手に入れるとは思わなかったのでこのあとどうするか全くわからない
とりあえず獣魔ギルドに行くことにした