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世渡り上手のはかりちゃん  作者: なすねこ
2/2

武器の墓場

 「あれ?」

 

 トラックは私の目の前まで迫っていたはずだ。

 なのに、私は衝撃で宙に舞うこともなければ、道路に引きずられるようなこともない。


 ひょっとして、奇跡的に私の目の前でトラックが止まったのだろうか。


 私はうっすらと目を開ける。


 トラックも道路もない。

 私の目に入ってきたのは、地平線と一軒の家。

 それに…

 視界の一面に広がる武器、武器、武器。


 剣に斧、それに槍に弓。

 あれは、確かモーニングスターとかいうやつで、あれは鎖鎌?

 土中に突き刺さっているものもあれば、無造作に草原に山積にされているものもある。


 学校に向かおうとしていたわけだから、時間は朝の8時前。

 なのに、今にも沈みそうな太陽が、武器の山をオレンジ色に染めている。

 まるで、武器の墓場みたいだ。

 

 「どっちかっていうと、地獄っぽいな」


 夕暮れどきの色と突き刺さる剣は、むかし子どものころに見た絵本の地獄の風景を思い出す。

 

 「どうせなら異世界転生ものがよかったんだけど…」


 体はどうも私のままだ。

 これはひょっとして、死の間際の夢とか走馬灯なんだろうか。


 「あの家…いかにもあそこに行きなさいって感じだよね」


 怪しいけど、他に行くべき場所も見当たらない。

 

 「まあ、ひょっとしたらチート能力をくれる女神様とかいるかもしれないし…」

 



 




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