第二十九話:鉱山都市ダブリス
あとがきにとても大切なお知らせがありますので、是非最後まで読んでいただけると嬉しいです!
冒険者ギルドを出てすぐ、ワイバーンを召喚した。
「ここからずっと南西にダブリスって街があるんだけど、そこまでお願いしてもいいかな?」
「ギャルルルル!」
「ありがとう、助かるよ」
ワイバーンの大きな背に乗って、大空を高速で飛行する。
ダブリスに到着するまでの間は、得意な魔術や戦法などの情報を共有していく。
ドワイトさんの傀儡人術は、事前に藁人形の準備が必要だけれど、汎用性の高い便利な魔術だった。
広大な平原を越え、鬱蒼とした森林を飛び、大きな渓谷を過ぎた頃、周囲の気温がグッと上昇し始める。
「……ちょっと暑くなってきたかも」
「きっと火山地帯に入ったからですね……っ」
ステラとルーンが手を団扇のようにしてあおぎ、
「老体にはちと堪えるな……」
ドワイトさんも額に汗を浮かべている。
だいたい気温40度ぐらいだろうか。
この暑さは、地味に体力が削られる。
「ワイバーンは大丈夫?」
「ギャルルー!」
「そうか、よかった」
そのまま南西へ飛ぶことしばし――遥か前方、巨大な山の麓に中規模の街が見えてきた。
「ドワイトさん、あれって……?」
「うむ、鉱山都市ダブリスだ」
「はぁ……やっと着いたのね……」
「早く、冷たいお水が飲みたいです……っ」
街の正面付近で、ワイバーンはゆっくりと地に降り立つ。
「ギャルルルー!」
「うん、またね」
ワイバーンはコクリと頷き、大空へ飛び立った。
「さて、行こうか」
「えぇ、そうしましょう」
「ど、どこか涼しいところは……っ」
「急ぎ耐熱装備を整えんとな」
ダブリスの街に入って、すぐ異変に気付いた。
「……おかしい、よな」
「うん、さすがにちょっと静か過ぎるわ」
「どうしてでしょう、人の気配がありません」
「むぅ……」
街の中が不気味なほどに鎮まり返っているのだ。
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月島秀一




