トイレの神様
トイレ回ですので、お食事中の方は後ほどご覧いただくか、飛ばしちゃってください。
「あなたの設置した共同トイレ拝見しました。あれはいいものです。あなたからはトイレ愛を感じます」
やった、トイレを指で弾いてそうなお言葉を、南国美女の豚便所の神様から頂戴しました。
豚便所の神だと、太ももあたりに正の字でも書かれてそうで字面がすこぶる悪いが、フルヌカンという女神は、人が嫌がるトイレの神を率先してやる格式も高め、性格も良い美人で、悪いものも退治してくれる力強い沖縄の女神。
【豚便所】
栄養価の高い人●を豚に処理させ、その豚を人が食べる。
1300年頃、中国から豚とともに沖縄に伝わった、秦代から始まる由緒正しき仕組み。
中世ヨーロッパの都市部でも、町中にはびこる●●●を豚に処理させてってのを19世紀くらいまでやってた。
ガルディー・ルー。
完璧なエコシステム。
そう、完璧。
寄生虫と疫病の発生さえなければ。
はあ、またトイレ回かよ。
でも100人分だしなぁ。
このレベルなら、川に流してもいけそうだけど根本的な解決になってない。
その辺り完璧な農家のおばあちゃんとか転生してくればいいのに。
農家のおばあちゃんはニートじゃないか。
「豚便所の神ではなく、厠の神にしてもらっていいですか?イメージ的に」
「アッハイ」
にこやかなる威圧感。
「そういえばフールーさんは、なんで国造の精たちと一緒だったんですか?」
「はい、それが周りを見渡すと、彫りの深い方ばかりなので不安になってしまって……」
あー、わかるわかる。
まあ沖縄の人も大概彫り深いけど。
「あと、みなさんとても親切に誘ってくれたので」
「気をつけたほうがいいですよ、あいつら盲人騙して、主人を殺して、おかみさんを無理やり手篭めにしたりするらしいですから」
「ヒエッ!」
「そんな危ない神様、大丈夫なんですか?」
心配するザシャくん可愛い。
「でも敵に回ると厄介な、荒ぶる神々ほど、近くに置けって昔から言うでしょ」
変顔になるので、ウィンクはできない。
「ウチも人口が多くなってきたので、いろいろと処理に困ってたところです。堆肥に利用とか何か良い方法はないですかね」
神頼み重点。
「その辺りは豊穣の神の管轄かと」
つれない返事に大げさなため息で返す。
「はぁー、フールーさんのトイレ愛とはその程度のものなんですか、ガッカリですよ」
「な!そんなことありませんよ! 私のトイレに対する愛は誰にも負けません!!」
「ですよね! 国造の精を監視してる戦いの三女神は豊穣の女神なんですよ。 協力して何かいい方法考えてもらえないでしょうか」
「お安い御用です! 大船に乗った気分で任せてください!!」
アオザイチョロイン乙。
いつものごとく、面倒ごとを諸々モットーくんに丸投げしたおかげで、思ったより時間をかけずに終わってしまった。
余った時間で、楼門をあらかた完成させに出かける。
門の上部には石落としを設置。
左右の側防塔には射眼をつける。
射眼は細い縦長の狭間で、内側は広くなっており左右に角度をつけられるようになっている。
小集団相手なら、橋を落とさなくても対応できる。
土塁をなんとかすればね。
ついでに橋の側面に側防塔を追加して防御を強化したい。
追加建設希望地イメージ図
このあたりに側防塔を追加すれば、敵の右側面(剣を持つ側、盾の逆側)から弓を射ることができるようになる。
そして当然のことながらと言うか、それは後回し。
あの神託のおかげで、集落がいきなり100人を超える事態になったので。
近侍のモットーくんが頑張ってくれているが、手が回らなくなるのは目に見えてる。
と言うことで、明日は小堡に囲まれた、役場と宿屋を兼ねた市庁舎を南橋の脇に建設したいと思います!(パチパチー)
連休中にブックマークの増減があったやもしれませぬが、前回と同数なので報告書は割愛しますですー。




