ファッハヴェルクハウス
柱と梁の骨組みによる木骨造あるいは真壁建築。英語ではティンバーフレーミングもしくは半木骨造。
白い壁に木の骨組みが装飾となる構造で子供たちの宿舎をつくろうと思います!(パチパチー)
素材の在庫は石系の方が多いのだけれど、洞窟で怯えていた子供たちのために木をメインに使って温かみを出したい。
13×15の一階土台部分は石造り、二階部分を木骨造にする。
一階石造部分は、塔住宅なら二階からしか入れない構造になり、主に倉庫として利用。城塞都市など安全が確保されていれば、解放して工房や店舗として使われることが多い。
二階部分の骨組みは色の濃い茶系木材を利用、床材は明るく温かみのあるベージュ系。壁は土と小石を混ぜあわせ白く、しようとしたが思ったように色を作れなかったのでベージュ系のモルタルで塗っていく。
モルタルの材料は温泉付近で採取した石灰岩をインベントリの中で水分と混ぜ合わせた接着力の低いセメントを利用。これを極めれば、ローマンコンクリートの再現も夢じゃない気がする。
食堂がないので、暗くなる前に外で夕食をとっている子供たち。その横で作業している俺に声援が飛ぶ。
「すげー」
「はやーい」
「落ちるなよー」
「うめー」
「美味しい!」
「やわらかーい」
子供はかわいいなぁ。
あ、最後のいくつかは白いパンの感想。
ナイフでも切れないくらい固いライ麦パンばかり食べていたそうで、こちらでも白いパンの人気は絶大。
食事はエミリアさんとファサールさんとこのモットーくん、あと子供たちで作ってた。楽しそうに。
少し暗くなってしまったが、入り口を二階部分に設置してガワのみ完成。外周には、守り神代わりに【ジャックオーランタン】の照明をセット。
照明以外の内装ベッドの類は夜なべしてなんとかするので、今日は我慢してもらう。
作業中キュッキュが止まらなかった。
鳶の経験はない。
何度か落ちかけて落下防止の措置を講じてみるも、自作の安全帯とか信用が置けなさすぎる。
高所恐怖症なのに。
一階の石壁部分は天井が低いせいか(と言っても床から4mはある)二階部分より狭く感じて、なんとなく【はじまりの砦】に屋根を設置した時のことを思い出した。
何人かの子供たちは、下に降りてこなかったので木骨造は正解だったと思う。
一階部分は何に使おう。
赤みを帯びた切妻屋根部分は吹き抜け(最高部で床から15mほど)にしたので、二階はかなり開放的な部屋に仕上がった。
当初の予定では屋根裏をつくって物置に、二階部分を二つに仕切る予定だったけれど、能力のおかげかろくな設計もしてないのに強度に問題がなさそうなので、仕切らず大広間にしておく。
一部ロフトを設置して小さい子が使う二段ベッド風に。
なんで子供の頃ってあんなに二段ベッド大好きなんだろう。まあ、ロフトは大人も好きだよね。
内部の明かりも【ジャックオーランタン】を使って間接照明。
強制発育させた際にできた小麦の藁をインベントリで無理やり乾燥させて、みんなで寝床をつくる。
どっと疲れた。
作業時間は約4時間。どう考えてもすごい能力だとは思うけどこれって肉体労働系だと思う。
でも楽しい。
そして思ったより立派な宿舎ができた。危うく豆腐みたいな学生向けのマンスリーマンションっぽくなるところだったけど無事回避。
木骨造イメージ図
そして今回も主塔より立派な建物になる。広さだけでなく、屋根部分を含めると高さでも負けてる。
木骨造のおかげで、土と石メインで厳つかった【はじまりの土地】の雰囲気も一気に牧歌的になった。
まあ、一通りみんなに褒めてもらったし、子供たちも喜んでいたので良しとしよう。




