フィッシャーマンズハット(東屋)
前の話は間違って投稿してしまいました。
許してニャン。
一応投稿し直しましたので、よければどうぞー
(ごめんなさい反省してます)
砦内へ荷物を運び終わるのには、まだしばらくかかりそうだったので、ザシャくんには主塔で休んでもらうことにする。
「何かあれば呼んでください。すぐに駆けつけますから」
怪我人なのに。
なんていい子なんだろう。
イケメンなのに。イケメンだからか。
ついでに、かわいそうなイケメン変質者くんには革の鎧を一揃えプレゼント。
ズボン的なものはないので。
むしろコスプレ感が増した気がしないでもないが、俺にできるのはここまでだ。
「ありがとうございます、ぼくレイジって言います」
「キャラ名は?」
「デフォルトのままですよ」
「あんずだっけか? じゃあ、あんちゃんでいいかな」
「なんで知ってるんですか?」
「イヤなら変質者くんっていうことで」
「もうなんでもいいです」
変態がうつるとイヤなので、落ち込む変質者くんから距離を置く。変質者すらイケメンとか世の中間違ってると思う。
普通、この流れで出てくるなら、アトリエ系ゲームのスレンダー美少女とかファーマー系ゲームのおっとり巨乳系美少女とかではないのか。
ないのか。
まあ、実際美人とか美少女とかと接したい訳じゃない。特に美人は緊張するしね。
それでは!
気を取り直して、懸念だった食料確保のため、釣小屋をつくっていきたいと思いますー(パチパチ)。
土塁の上から釣りができるように、トムソーヤの秘密小屋みたいなのがいいな。
しばし熟考ののち、主塔の北側に場所を決める。
その前に、木材が足りないので、対岸で伐採。
荷物を下ろしている横で伐採をしていると、作業している商人が声をかけてくる。
「おい、いま倒した木はどこいった!」
「えーと、インベントリって聞いたことあります?」
「商人だからな、棚卸くらいは知ってるぞ。それか商品目録の方か?」
「まあそんな感じです」
「お前今、説明するの面倒くさいとか思っただろう」
「魔法じゃないですけど魔法みたいなものです」
こういうのってどう説明したらいいかわからんしめんどい。
釈然としない商人さんを尻目にガシガシ伐採していく。作業していてわかったのは、普通に斧で木を切り倒すこともできるし、ゲームの時のようにブロックとして回収もできる。
現実で斧なんて使ったこともないし、木を切ったこともない。実際斧を持った感じは、使えない感が半端ないけど、いざマイニングを開始すると、サクサク進む。
木の根なんて、実際に撤去しようと思ったら何時間かかるかわからないが、ブロック採取の要領なら数秒で終わる。人間重機かな。
昔バイトしていた時に、「ユンボは商品名だから」と土方のおっちゃんに注意されたのを思い出す。あとポラロイドも。
木を5本ほど伐採するのに約10分。
周りが唖然としてる。ゲームの機能だから不正行為じゃないよ。ないよ。
いや、パクリゲー自体が違法だったか。まあ、狡いと言われればズルイか。
対岸に戻って、土塁に穴を開ける。
まずは、丸太の杭を2本錬成して川に突き刺す。
思ったより深かったのでさらに長さを追加する。
仕上げに木槌で押し込む。ゲーム内に木槌はなかった気がするけれど補正がかかっている感じ。
つくるよ、つくるよ。
丸太柱と土塁を基にしたので、下部が川に沿ったガレージのようになった。土台と根太を設置しつつ、ログハウス風にするか、それとも柱と屋根だけにするか、しばし悩む。
木材が足りないので、壁は諦めて2階部分は東屋風に。
床に木の板を敷き詰めて、転落防止の柵をつけたら完成。あっと、砦側に階段をつけないと。
ここまで約30分。
素敵!
これは木の上に秘密基地とかつくってみたくなる。
せっかくなので、釣竿をつくって糸を垂らす。
気がつくと、子供たちが隣で目を輝かせていた。
ありゃりゃ、降りてきちゃったのね。まあいいか。
もう一つ釣竿をつくって、二人に釣りをしてもらっている間、床にハッチを取り付けて下に降りるためのはしごを設置。下部のガレージのようなあたりに桟橋をつくってみる。
船を作るには木材が足りないけれど、なんとなく雰囲気で。釣小屋!
下で桟橋設置しているのに、上では子供たちが爆釣のご様子。
よしよし。
木でバケツをつくって渡しておく。晩御飯は焼き魚だ!
そういえば、昼食べてなかったな。




