初心と方針
だいたい12日目
えらい技を発見してしまった。
下を向きながらジャンプしつつブロックを下に設置すると、どんどん高くまでブロックを積んでいける(自分を含めて)。
降りるときはブロックをひとつずつ壊していけば問題なし。当然、足を踏み外さなければ。
名付けて「バベルの塔作戦」。特に意味もひねりもない。駄女神様に破壊されなければ。フラグでもない。
試してみたい。
リアルでは高所恐怖症でキュッとなる方だったが、こちらでは不死身なためか、それほど怖くない。気がする。
何か理由付けを考えよう(後付け)
例えば、【はじまりの土地】を俯瞰して見れば、また違うものが見えてくるのではないか、とか。
都市計画に役立つ!的な。いいね!
まあ、ほぼ近場しか移動できないので、役に立つのはどれくらい先だよ、とか言われるとアレだけど。
よし、やろう。やってみたいし。
まずは、テストに見張り塔に昇る、10段ほど重ねてみよう。
ジャンプ設置を繰り返して10段完成。
おお、砦の東側にニワトリの卵発見。
早速降りて、卵をゲットだぜ。
あ、周りを見るの忘れてた。
そういえば、ニワトリが卵を生み出した。一羽しか見当たらないから無精卵?
そろそろ養鶏場の作成を考えないと。
この技もしかしたら、サボテンが遠くにいるなら使えるかもしれない。
そして、高いところからジャンプ。竜騎士よろしく。
滾る!
試せるかは、なぞ。
次は限界に挑戦しよう。怖くなったらやめる。
また見張り塔に昇るぜ。
心に余裕が出来てきたからか、こんなお遊びもできちゃう。
こっちに来て以来、死んでばかりだったし。
結論から言うと、128段が限界だった。すぐ上には雲。
イチニッパ侮りがたし。
周囲を見渡すも、遠くは霞がかっていて見えない。この世界本当に広いな。
下を見てもキュッとならない。よかった。
でも高すぎて【はじまりの砦】周辺が見えない。というか小さすぎる。
あんなに苦労していた場所なのに、こんなに小さいんだ。
そういえば、城塞都市をつくりたかったんだよな。実際守るべき人々はいないから都市にはならないけど。
夕暮れが迫る。帳が降りる。ずっと眺めていた。
そういえば星もあるんだな。
ゲームだけどすごく綺麗だ。
朝日が昇るまで眺めてました。
周囲を把握するために高さを半分以下に下げる。
【はじまりの土地】はざっくりとした菱形をしていた。
西側に河が流れ、東側は崖に近い台地がそびえる。
南は河が谷間に流れ込む形。
北は見えない範囲まで伸びている。
いま一番困っている事を考える。
もちろん、スケルトンやゾンビなどの魔物たちだ。
暗い所から沸き出すだけでなく、ここには河を流れてくる。
三角の部分で河がカーブしていて流れが緩やかになっているためか、その辺りで魔物溜まりができてしまう。
河で遊んでいる奴らのせいで、対岸の森へ伐採にいくのが困難な状況だ。
よし、これからの方針を決めよう。
【城塞構築方針】
主目的:河を流れてくる魔物の無力化を目的
1,【はじまりの砦】を主塔として整備する。
2,西側三角岬に城壁塔・堡塁を設置。
3,三角岬周辺に幕壁を展開。
4,【はじまりの土地】を菱形に城塞で囲む。
5,対岸に副都設置。
素材は整地および、東崖を削って用意。
とにかく河から侵入させないように。
次は対岸に橋を架け、夕暮れになってあわてて戻らなくても済むように拠点を構築。
合間に水を引き、小麦畑と放牧地などを用意。
土地が足りなくなったら、西の森を開墾するか、西の森の北部に広がる平野に進出しよう。
素材のクリエイトは、石の剣と石のピッケル、あとは食料を優先。
余裕があれば、畜産用の柵を用意。
高所から俯瞰で見たら、足りない物が見えた気がする。
お遊びのつもりだったのに。
そろそろバベルの塔を降りよう。




