【閑話】 追放の女神
「やー、元気ー?」
「ウォーーーッフ!」
「あはは〜、相変わらずキモい驚き方だよねーww」
うるさいよ。
「今日はお知らせを持ってきたよー」
「お疲れ様です、ウェー様、どんなお知らせでしょう?」
「変なあだ名つけないでよ。ミュルトゥスのウェヌスだよ。なんかねー、A○○l○にアプリ差し止められちゃったー」
そりゃそうだろw A○○l○ GJ。あと名前長い。
「それは大変でしたね」
「でしょー、なんかメールで抗議してもテンプレの返事しか返ってこないし、あいつらなんなのー?」
「えーと、他のお知らせはありますか?進捗とか」
「もぉ、ちゃんと聞いてよー、ものすごく大変だったんだから!おかげで全然でデバッグ作業進まなくて〜」
要するに何も進んでいないと。
「そうですか、で他のお知らせは?」
「しかもレビューは、最悪だし、ほんと失礼しちゃうわよね!」
「そうですね、で他のお知らせは?」
「他は特にないけど」
「……」
「そうそう、異世界召喚モノの小説で印税ウハウハの話ししたじゃない?」
「そうでしたっけ?」
「でね、文章書くの面倒だから、君の脳内をログに残して小説にすることにしたから。フィードバックの手間も省けるし一石二鳥、いや三鳥だねーwww」
「イヤです」
「ダイジョーブ、ログを引っ張り出すだけだから、全然大変じゃないよ、痛くないし」
「お断りします」
そんな心配してねーよ、バカジャネーノ。これもログに残ってるのかな。バーカバーカ。
「ちゃんと残ってるよ」
「申し訳ございませんでした」
変なこと考えないように努力いたします。
「あ、そうだ。前回家族がどうなったかとか聞かれなかったけど、気にならないの?」
「気にはなりますけど、自分でどうにかできないところを悩むのは極力減らしたい主義なので」
「奥さんに愛されてないんじゃない?」
「なんでそうなるんですか、俺も向こうも愛してますよ、あと子供も」
「ふーん、まあいいや、一応時間の流れをいじっておいたから。君は今奥さんたちの隣でスマホ片手に布団に突っ伏してるからwww そういうことだからよろしくー」
よろしくー、よろしくー。
音響さんがエコーを聞かせてくれたらしい。
小説すら自分で書かない気か。この後は、俺が駄女神様を褒めたたえればいいんですかね。
でも何か気を使ってもらったみたいなので感謝しておこう。
「バカジャネーノ」
心の声だだ漏れだった。
ありがとうございます、駄女神様。
「ちゃんと残ってるからね」
「大変申し訳ございませんでした」