表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
まったり城塞都市をつくろう  作者: Kiryo
チュートリアル
1/120

有料アプリと無料アプリ

挿絵(By みてみん)

「やべ、本当にサンドボックスと草のにおいだ」



お盆。

妻の実家の山形に二泊三日の帰省中。

孫の顔を見せにきたものの、方言のほとんどを聞き取れずリアルどう○つの森状態。お墓参りとご挨拶など各種イベントもあらかた済ませ、暗くなる前に濃いめの味付けの夕飯というか宴会。


そして20時には早くも就寝、ってかさすがに早すぎて眠れない。


21時、妻と子どもが寝息を立てている横で、とりあえずスマートフォンのアプリを立ち上げてみる。飽き症な自分にはめずらしく結構長い事やっている箱庭系ディフェンスゲームだ。


無料で遊べてバランスもよく気がつくと開いてあそんでいるものの、仲間と力を合わせてクランを盛り上げよう的なノリにいまいちついていけない。ボッチ気質なのが一番の理由だけど、いつも感じるコレジャナイ感。


本当は、「もっと自由に箱庭をいじって城とか街を造りたい、できれば城塞都市をクリエイトしたい!戦いとかもあればいいけど、そっちじゃない。ミニスケープゲームじゃなくて、オープンワールドでまったり楽しみたい。」そんな感じ。


そんな風に思いながらも、それらしいゲームに出会えなかった……


いや、出会えてはいないといっても、気になっているゲームがないわけじゃない。

自由度が超高いらしい超有名なゲーム。マイニングしたりクラフティングしたりするヤツ。


気になって調べてみたら、めちゃめちゃ面白そうだった。


多分ゲームにのめり込みそうな気がしたので、その前に意図的に情報を遮断。


おかげで具体的な内容はよく知らない。さすがに子持ちの社会人で自分の時間がほとんどないのに、その手のゲームにはまる訳にはもちろんいかないし。


うん。しょうがない。



というわけで、久しぶりの暇な時間、脳内が城塞都市一色になってしまった。

仕方なく箱庭系ディフェンスゲームを終了させ、ストアで検索検索。



えーと、あったあった。

なになに、有料で820円。


うーん。


まあ、最近ゲーム買ってないけど昔は7〜8,000円くらいのイメージだったから、特別高いと感じる訳じゃない。ただ、音楽のDL購入はするけれど、有料アプリは買った事がないので、しばし思案。


んー、購入前に無料でそれらしいのを探してみようかしらん。


戻るボタンを押して、下にスクロールするとそれっぽいのをすぐ発見。


えーと、「ぱっと見」はかなり、と言うか異常に似ている無料のアプリ「SandboxCreator 0.78」。

0.78ってなんだろう、ベータ版とか?


レビューを見てみると……


「パクリゲー」

「パクり過ぎ」

「訴えられるレベル」

「すぐ落ちる」

「落ち過ぎ」

「まともにゲームできないくらい落ちる」

「動かない」

「お前ゲームつくるな」


うわっw

かなりひどい罵詈雑言の嵐。


どうやら落ち過ぎるゲームらしい。

あとパクってるってさ。



うんうん、とりあえずダウンロード。

本物を買う前のおためしということで。


DLが開始し、HOME画面に追加されていくアイコンをながめながらニヤニヤ。


初めてのゲームを起動させるときは、やっぱりワクワクするよね。

では!


ぽちっとな。



次の瞬間、視界が真っ白に。


そしてすぐにタイトル画面……、が来ると思いきや、いきなりどこぞのオープンワールドへ。

オープニング画面ナシ系ゲームですか。



ふわりと浮いた状態から、きゅっとなる感じで地面へふらつきながら着地。

着地と同時に足裏から伝わる振動。


高いところから落ちる系のアトラクション苦手なんだよなぁ。

もちろんジェットコースターも無理。


……ん、足裏から感触?



周りを見ると、その風景は確かにオープンワールドっぽい。

正真正銘のサンドボックス。


おかしいのは、両手で構えていたはずのスマートフォンが、キューブ的ななにかに変わっている点。

というか手も体も(CSS3の効かないIEでみたド○えもんのような)キューブ、ブロック。


そして視界がゲーム画面の外側、現実に戻せない。


「……」


草原を吹く風の感触と草原のにおい。


「やべ、本当にサンドボックスと草のにおいだ」


声に出してみたけれど、本当に意味が分からない。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ