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Prologue

2564年。地球は荒れていた。

温暖化は進み、環境汚染で植物はまともに育たなくなり、それにより発生した毒素で人間は次々と死んでいった。

のちに、この時代は【終末の時代】と呼ばれるようになる。

しかし、人間たちは死ぬわけにはいかないと、人間に「似た」者たちを造った。

1つはアンドロイド。人型のロボットである。彼らは基本、身体が鉄などの無機物なので、毒素の影響はない。しかも、壊れても修理すればまた動けるのである。技術の発達で、アンドロイドたちは意志、感情を持つようになる。

そして、もう1つがクローン。彼らの方が人間に最も近いと言えるだろう。人間の死体からDNAさえとってしまえば、あとは研究用の機械で人間の形が造られるのだ。彼らもまた、アンドロイドと同じく毒素の影響はない。違う点があるとするなら、不老かつ寿命が500年あたりあるくらいだろうか。

この2つの者たちは人間と共存し、やがて人間の持つ技術を学び、自分たちだけでもアンドロイドとクローンを創り出した。

大半の人間たちは、(もう地球の未来は、彼らに委ねてもいいじゃないか。)と思うようになっていった。

だが…。この状況に満足しない者もいる。

満足しない者たちは自らの手で、人間の住む巨大な地下シェルターを創った。

政府の者たちは、これに目を付けた。そして、そこに多くのアンドロイドとクローンを派遣したのである。

そして、500年後の3064年。ついに地下シェルターを完成させた。

この時点でも、人間は毒素にやられ、世界人口は10万人にも満たなくなっていた。

それでも人間たちは生きる希望を見出し、世界中の人々は、地下シェルターでの生活を始めたのである。


10年後、3074年。地上にいるアンドロイドとクローンのもとに、1通のメッセージが届く。コードDI85とあったそのメッセージを読んだとき、誰もが悪い予感を感じた。

(一体、地下で何があったんだ…。)

そう思った者たちは、地下シェルターへと足を運ぶ。

シェルターの入り口に訪れたとき、彼らは目を疑った。

頑丈に造られた入り口は無残な姿となり、そしてそこから出てきていたのは奇怪な姿をした「何か」だった。眼がなかったり、背中と思われるところから翼のようなものがあったり、などといったところか。

その「何か」の正体は、そこに訪れた者たち全員が察していた。恐らくあれは人間だと。

人間たちが地下シェルターに移住する前、当時の政府は「アンドロイドとクローンを多数連れていくのがいい。」と提案した。しかし、「人間だけでも暮らしていける。」と主張する者が数多くいたため、アンドロイドとクローンは一人も地下シェルターに行かなかったのである。彼らが出した結論はそこにある。

さらに、奇怪な姿となった人間たちの知能は退化していた。凶暴性だけが残っており、力ですべてをねじ伏せる。そんなものだった。

何が原因なのかは分からない。だが、一つだけ言えたことは、限りなく危険だったということである。

その場から逃げた者たちは、他の者たちに伝える。「人間は完全なる化け物へと変貌してしまった。」と。

凶暴化した人間たちは、やがて「エネミー」と呼ばれるようになる。

そして…アンドロイドとクローンは手を組んだ。「エネミー」と戦おうと決意して。

そうして、アンドロイドとクローンによる組織、「アーク」が誕生する。

【終末の時代】はやがて、【戦乱の時代】と呼ばれるようになった…。

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