夢のような場所
昨夜もぐっすり眠れた。
主人に緊張して必要以上に喋り過ぎ、部屋に戻って落ち込み、もうぐったりと疲れた。
しかしこのベッドは本当に心地よい。一晩寝れば、昨日の疲れが嘘のように消えている。そうして、気の利く使用人たちが今朝も熱いお茶と十分な朝食を運んできてくれた。今日は何をしようか…?
食後のお茶を飲みながら、執事におすすめの過ごし方を尋ねてみる。すると、「図書室に行ってはどうか」と提案された。
―図書室か…、それは良い。
心の中で呟いて笑みがこぼれた。何だか楽しくなりそうな予感がしたのだ。
「そうですね。本日は図書室に行ってみますわ。」
そう執事に返答して、もう一口お茶をすすった。
図書室は少し奥まった所にあった。最初はどこが入口の扉か分からなかったくらいだ。廊下を行ったり来たりして、いくつか扉を開けてみて、ようやく発見できた。
重みのある扉を開くと、そこには圧巻の光景が広がっていた。天井まで届く棚にびっしりと本が詰まっていたのだ。一体何冊あるのだろう?興味津々で部屋へと入っていく。
ありとあらゆる分野の本があり、古そうなものから新しいものまで品揃えが良い。本好きには堪らない、夢のような場所だ。
色々な本に目移りしながら部屋の中を見回っていると、奥の方にボリュームのある革張りの一人掛けソファがあった。そのすぐ横にあるテーブルには本が山積みになっていた。
おそらく、この屋敷の主人が読んだものだろう。主人は読書が好きなようだ。仕事が休みの時に来て、ここでのんびりと過ごしているのだろうか?




