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すべて夢の中  作者: 皆月くらら


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3/10

丘に立つ木

 庭園は広く、いくつかの印象的な場所があった。

 中でも気に入ったのは「バラ園」だ。様々な種類のバラが植えられており、どれも大切に手入れ・管理されていた。まだバラが咲くには早い時期だったが、咲き誇るのを楽しみに待っているかのように蕾が付いていた。あと1,2か月この屋敷に滞在すれば、満開のバラ園を目にすることができるだろう。

 庭を探検して最後に訪れたのは庭の端に位置する丘であった。小高い場所に立つこの屋敷の庭の中で唯一、木々に隠されず下に広がる景色を眺められる場所、それがこの丘であった。

丘には1本の大木が生えている以外は拓けており、丘の端に立つと一面の草原と谷間に流れる小川、その向こうにうっすらと村が見える。屋敷の反対側はもっと人家が近くにあるので、裏側にこんな長閑な風景が広がっているとは意外であった。

 時々気持ちの良い風が吹く。散々歩いて足が疲れていたので、大木の下に腰を下ろして一休みすることにした。働き者のメイド長は先に屋敷の中へと戻り、ここまでお茶を運ばせると言い去っていった。

 一人になった丘でそっと耳を澄ませる。風が木を揺らし、葉がこすれ合う音が聞こえる。暖かくなるのを待ちわびていた虫たちが喜びに溢れた様子で飛び回る。木漏れ日が優しく降り注ぎ、太い幹がそっと肩を貸してくれるように疲れた体を受け止めてくれる。大きく深呼吸した。とても心地が良い。

 使用人が運んできたお茶と軽食で一休みした後、部屋に戻って昼食をとった。今夜はいよいよ屋敷の主人と夕食を共にする。どんな話題で話したら良いのだろう?彼はいったい何に興味を持っているのか?そう考えると少し緊張感が生まれるが、まずは晩餐感の支度まで軽く昼寝でもするとしよう。


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