表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
人間不信の異世界転生  作者: 夜刀神 時雨
1章 黒鉄の洞窟
5/7

1-4 獣人の少女と黒服

?「ふぇ!? だ、誰ですか?」

簡易扉を開けた音で気付いたのだろう、少女が振り向く。

その少女の容姿は、紅玉(ルビー)色の右眼と蒼玉(サファイア)色の左眼のオッドアイに、キャラメルブロンドと呼ばれる髪色をしており、それに加え猫耳と猫の尻尾が2つありコスプレには見えず、生えているようにしか見えない。

[名前/フローラ・エクセリア 年齢/12

種族/獣人族・霊猫種 職業/癒術士(ヒーラー)]

「取り敢えず落ち着いてくれ。俺は敵じゃないし、危害を加えるつもりも無い」

微妙に慌てている少女を宥める。

?「本当……ですか?」

「ああ、名前を教えてほしい」

ウィンドウのお陰で大体のことは分かるが、一応名前を聞く。

フローラ「フローラ・エクセリア………です。」

嘘はついてない。一先ず信じて良いだろう。

「俺は、シオン・クロスロード。シオンでいい」

「何があったのか教えてくれるかい?」

後ろにいる傷だらけの女性を一瞥して少女に聞いてみる。

フローラ「分かり…ました」

フローラ「私たちは、ココには居ない2人を含めた4人で小規模ギルド『フラワーフェスタ』を組んでるのですが、ギルドメンバーの1人のベリルさんが、錬金に使う素材を取ってきてほしいと言われ、私とティファさんで取りに来たのですが」

(錬金術……そんな物もあるのか。)

シンプルに驚く。

フローラ「この洞窟に向かう途中で野盗に襲われて、何とか逃げきれたのですが、ティファさんが大怪我を負い、回復魔法を掛けても治らないんです」

「成る程」

実際、ティファと呼ばれる女性のHP部分の数字は上がったり下がったりを繰り返している。

フローラに聞こえないようにアリスに聴く。

(アリス、ティファの傷は何故治らない?)

『解答。毒を喰らっており、解毒しない限りは、何をしても治りません』

2人の様子を見る限り、相当仲が良いんだろう。

俺には居なかった仲間や友達のような関係性に羨望を持ちつつ、どうすれば救えるか考える。

(俺が解毒魔法を使う事は可能か?)

『解答。魔力が足りず不可能です』

(マジか…)

(霊力を魔力に変換する事はできるか?)

『解答。可能です』

(じゃあ、やってくれ)

『変換。霊力の3分の2を魔力に変換します』

10秒後

『完了。霊力の3分の2を魔力に変換しました。これより、解毒魔法を発動します』

ティファと呼ばれる女性に近づき、右手を翳す。

フローラ「な、何を?」

右手の魔方陣を見て驚くと同時に納得する。

フローラ「解毒魔法!? そっか、毒を喰らってたから治らなかったんだ」

解毒魔法(ポイズアウト)

青白い光が女性に入っていき、少しだが傷も治り始める。

「毒は治した。後は回復魔法で何とかなる」

そう言いながら、出ていく。

フローラ「ま、まっt」

フローラが何か言ってるが、無視して立ち去る。

『質問。何故立ち去るのですか?』

「さっき助けたのは、唯の気まぐれだ。これ以上施す理由は無い」

再び、出口を探して探索する。


暫く進むと、行き止まりに引っ掛かるが違和感を感じる。

「…………」

『質問。どうしましたか?』

彼女? の問い掛けを無視して聴く。

「アリス、この壁を壊す手段はあるか?」

『解答。一応あります』

「一応?」

行い辛い事なのだろうかを

『説明。壊す手段自体はありますが、それを行うと魔力が無くなる上、洞窟が崩落し生き埋めになる危険性があります』

「あ~あ」

魔力が無くなるのは確かに困るし、生き埋めのリスクは怖い。

「それでも壊そう」

根拠があるわけではないが、壊した方が良い気がする。

『了解。右手を向けてください』

右手を壁に向ける。

赤魔法(ファイヤ)

小さな火の玉が壁を貫くと、空間が出てくる。

「これは……隠し部屋か!」

空間には、箱全体に髑髏のマークがある黒と紫の宝箱があり、開けてみる。

中には、黒と濃灰色のフード付きパーカーがあり、袖部分が半袖だが、裾は長くそのアンバランスさが、俺にはカッコ良く思える。

[ブラックホール・サンダーボルト

特殊効果/HP・魔力・霊力を自動回復。フードを被れば認識阻害]

「有能だな。早速装備しよう」

ブラックホール・サンダーボルトを装備する。


面白い、続きが気になる。と思った方は、ブクマ・評価お願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ