1-2 チュートリアルと能力確認
「ここは、洞窟?」
気が付くと、洞窟と思われる所に居た。右手から声が聞こえる。
〖説明。今から、チュートリアルも兼ねてシステムの使い方を説明します。私の指示に従ってください〗
「分かった」
〖初動。先ず、ステータスウィンドウを出してください〗
右手の人差し指と中指を揃えて弾く。
「あれ?」
ウィンドウは出たが、配置?レイアウト?がワイズマンから説明された時と変わっていた。
タブレット画面程の大きさになっており、左上に名前、年齢・性別・種族が表示され、その下の左半分に攻撃力やら防御力やらがあり、右半分に装備、職業、特殊状態と表示され、さらに右側に機能が表示される。
〖説明。この世界に合わせた調整が行われてます。確認してください〗
「名前が、シオン・クロスロードで、種族は人間、性別が男、年齢が16歳と」
今の自分を確認していく。
「職業と装備は無しと……?」
気になる項目を見つけた。
「ねぇアリス」
〖返信。何でしょうか?〗
「特殊状態ってのと、この中の認識調整って何?」
〖説明。特殊状態は外付け・後付けの、強化弱体化、所謂バフデバフのことです。認識調整は、この世界の文字や言葉が、貴方の知る言語として識別されます。また、貴方の書いた文字や言葉も周囲の人間にはこの世界の文字や言葉として認識されます〗
「なるほど」
この世界の言語を習わなくて済むのか。便利だな。
そして、個人情報から、ステータスを見ていく。
「霊力値?」
〖説明。この世界には、スキルが存在し、剣技と魔法に大別されます。霊力は剣技発動で消費され、魔法発動の際は魔力が消費されます〗
「はえ~」
驚いていると
〖司令。あそこにある石と短剣に近づいてください〗
言われた通りに、近づくと、それぞれの前に、横向きのスマホ画面程のステータスウィンドウが出てきた。
「これは」
〖説明。ステータスウィンドウのシステムの1つで、見ると、このように名前とアイテムの種類が表示されます〗
「ふむ」
短剣の名前は『錆びた短剣』で武器タイプ、石の名前は『錆取石』でクラフトタイプだった。更にそれに触るとアイテム枠に収納された。
「クラフトタイプ?」
〖説明。先ずステータスウィンドウを出して、『クラフト・リアクター』を選択してください〗
言われた通りに選択する。すると、アイテム枠のような四角が5つあり、1つ目から4つ目までは、枠の間に+があり4つ目と5つ目の間に=がある。
〖司令。先程の錆びた短剣と錆取石を入れてください〗
言われた通りに1つ目の枠に短剣を2つ目の枠に石を入れると、5つ目の枠に鉄の短剣が表示され触れると、鉄の短剣が出てくる。
〖説明。こちらがクラフト・リアクター。アイテムを使ってアイテムを造るシステムです〗
「ありがとうアリス。おかげで色々分かったよ」
「それで、これからどうすればいいの?」
〖解答。自分で考えて、自分で選択してください〗
「えっ?」
急にこんなことを言われた。
〖説明。貴方が転生した理由は魂の療養と人間不信が目的。目的が為せれば冒険するのも良し、貴方だけのシステムであるクラフト・リアクターを駆使して道具屋になるのも良し。全ては貴方が選択してください。私はその為の支援をします〗
成る程これからどうするか?
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