ギルド
[人類]
この世界の人類は大きく分けて4種、純人・エルフ・亜人・混血である
王都は壁に囲まれており20mはあるだろうか、壁をさらに堀で囲んでおり真ん中に門が開かれた状態で門番は五人ほどいた。
顔は見えない完全フルプレートアーマー、ウィリアムから見れば十分威圧的だろう。
「それじゃあ行くか！」
ウィリアムは希望に満ちた顔で言う
「じゃあ行くか...」
そう言いながらヒューズは包帯を耳を巻きながらつける
「え？もしかして怪我してたの？」
ウィリアムは焦りながら聞くとヒューズは呆れながら
「クルードは純人国家だ、立ち入り禁止の店が多いんだよ、あと絶対に俺が亜人だってことはバラすなよ？」
そう言うとウィリアムは静かに頷くと門に向かった
意外とあっさりと呼び止められることなく通ることができ、王都に入れた。
石造りの道を歩き木でできた看板が並び匂いが混在している
道ゆく人々は視界を所々を遮りどこかに売ろうとしてもどこかわからない。とりあえず周りを見ながら歩き続ける、そうして歩いていると大きな建物が見つかった。
看板には冒険者ギルドと書かれていた。
「ヒューズ！冒険者にギルドだ！ここで仕事をしようぜ！」
ウィリアムは目を輝かせながらヒューズの肩を掴み前後にブンブンと振る。
「落ち着け、登録料がない、まずは革を売ってせめて資金を稼ぐぞ」
そう言ってウィリアムをあしらいつつ歩き出す
そうして歩いていると素材屋を見つけた。
ウィリアムが小走りで駆け素材屋に近づくとカバンから狼の革を取り出すと20歳ほどの若い男が革を開いて見る
「この大きさと...滑してくれるのはいいのですがちょっと粗いですね...2枚で銀貨6枚でどうでしょう？」
「はい、大丈夫です」
ウィリアムは銀貨を受け取るとギルドに一直線に向かった。
「登録料は確か銀貨5枚のはず、とりあえずお前から登録してくれ」
ヒューズが言うとウィリアムは少し驚く
「なんでだよ？ お前の方が戦えるだろ？」
「楽しみにしてるやつを邪魔するのはちょっとな...」
軽くヒューズは笑いながら言う
「ありがとう！」
爽やかな笑顔でヒューズに言葉を返すとギルドの扉を開ける
ドアを開けるとそこにはたくさんの冒険者がいた。
足音は鳴り響き話し声が常に聞こえとても騒がしかった。
ヒューズは入口付近で待ちウィリアムは受付に早歩きで向かうとウィリアムはゴツいおっさんに声をかけられる
「これはまたちっさいヒヨコが来やがったなぁ」
笑いながら頭を軽く叩く
ウィリアムは会釈をしつつさらに速度を上げて受付に行く
「すいません、ギルド登録したいんですけど」
そう言って銀貨を5枚机の上に置く
ウィリアムの目から上の部分だけが受付嬢から見え、年齢の低さに少し驚きながらも紙を渡す
「そこにお名前と年齢を書いてください、代筆も可能です。」
「じゃあお願いします」
そう言うと受付嬢は羽ペンを持つ
「ウィリアムです、10歳です」
「ウィリアム...10歳と...」
そして紙に書き終えると受付嬢は後ろにある扉に入り2〜3分ほど経つと扉から出てきてカードをウィリアムに渡す
「アリガトゴザマス！」
そう言いながらウィリアムはジャンプしてカードをもらう
「登録日数は20日です、20日経ったら再登録をお願いします」
「わかりました〜」
ウィリアムは答えると早速ヒューズに登録証を見せる
「見ろよこれ！俺とうとう冒険者になった！」
「じゃあ早く依頼を受けようぜ、このままじゃ宿無しだし」
ヒューズは少し笑みをだし、冷静に言った。
[登録証]
ミソッド人の発明の一つ
倒したモンスターやその数を、記録することができる
冒険者登録は理論上一人で構わない、ただし登録証を持つ人がトドメを刺さなければ記録できない
