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アバランチ  作者: 未来来未
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第1話 始まり

アバランチ。それは特別な能力を持つ存在の事を言う。能力の内容は様々であり例えば火を操ったり、氷を操ったり、そんな中世界には更なる特別な存在が居る。それは『神』である。『神』とは至高な存在でありこの世の全てを統べる存在である。そんな『神』の存在を探す一人の少女が居た。




ピーピー。ピーピー。朝のアラームが鳴った。

だるい体を起こし、すぐさまアラームを止めた。

そして再び布団に潜り、眠ろうとした。


「ネイ~~~!!」


うるさい怒声が鳴り響いた。こんな朝っぱらから来る奴なんて一体どこのどいつだ。


「ネイ~~~!!?起きてる~~~!?」


うるさい。とにかくうるさい。今すぐ止めに行かねば。だるい体を起こしそのままドアの方へと向かった。ちなみにどうでもいいが今は裸である。(下着は付けている)

ドアの鍵を回しそして開けた。


「誰だよこんな朝に来るやつは…」


「あっ!やっと起きた!」


そこには胸が大きい女性で帽子を被った人物が立っていた。


「一体なんの用なんだ、ククル」


この私の前に立っている女性の名はククル・ベルカ。私の幼なじみであり、親友でもある。彼女とは長く関わっており、学校でもクラスが常に一緒だった。


「もう!忘れたの?今日がなんの日なのか」


「今日?」


一体何を言っているんだこの女は。今日はなにか特別な日でもあったのだろうか。ネイという少女はすぐさま自分のカレンダーを確認しに行った。


「あっ」


カレンダーにはこう書いてあった。6月の4日空欄には『神を探す旅』と。


「あー…もうそんなに経ったのか…」


「今日でしょ?神を探す旅は」


「そうだが、なんでお前が覚えてるんだよ…」


「へへーん、ちゃんと私も書いていたからね」


「書いてたって、どういう事だ?」


「ウフフ♪さぁて?なんでしょうか?」


「何が言いたいんだ一体」


一体私のスケジュールを覚えてなにを言う気なんだ。


「私も旅に一緒に連れてって!!」


聞き間違いだろうか、いや聞き間違いではない。確かに聞こえた。「一緒に連れてって」と。


「は?」


「だーかーらー!私も旅に一緒に行きたいの!」


「なんでいきなりそんな考えに至ったんだ…?」


「いいでしょ、別に!それに私だって他の神様とも出会ってみたいんだし」


このククル・ベルカという少女の元の母親は元『神』だと言う。ちなみに私の両親も実は元『神』だ。なんの運命かは知らないが、話すと長くなるのでまた後ほど話す事にしよう。


「別に構わないが、良いのか?ここにはもう戻れないぞ?」


「良いわよ。そもそもここに居ても退屈だもの」


「それを私に言ってどうする…」


誠にそうである。確かにこの町は退屈ではあるが、それでも良いところはある。ほんの少しだが。


ネイは食パンを取り出しそしてスライス型のチーズも取りそしてパンに乗せた。そしてそのチーズの食パンをレンジに入れた。時間は3分。ちょうど良い時間で上手く焼ける時間である。その間、ネイは自分の服を取りだし着替えた。服は黒のヒートネックに似た服でその次に白黒のパーカー。そして黒のズボン。次に準備する物は武器である。3本の刀を腰に携え、そして2丁の銃も足のふくらはぎにセット。そして耳の生えた獣耳。これがネイ・ファスカの姿である。


チーン。とレンジが鳴った。ちょうど着替えに3分で終わらせた。完璧だ。レンジに入れたチーズの食パンを取りだし、そして一口頬張った。美味い。今日のチーズも絶品だ。


「ほんと相変わらずあんたはそれが好きよねぇ」


「別にいいだろ。好きなものぐらい」


「たまには別の食べ物も食べなさいよ?」


「チーズの入っているやつしか食わん。私は。」


そう、私は大の大好きのチーズ好きだ。この世の中で唯一私がチーズ好きだと認めていいぐらい大の好きだ。


「まったく、わがままなんだから」


「わがままで悪かったな」


好きなものぐらい食べたっていいと思うんだ。正直。


「さてとっ…準備するか」


朝食を終えたネイは旅の支度の準備をし始めた。準備するものは食料、弾、あとは色々。支度は完了だ。


車のカギを持ちそして玄関へと向かう。


「ほら、行くぞ」


「あ、待ってよ!」


ドアを開け自らの車に向かい、そして車にのしかかり、車のカギを刺し、エンジンをかけた。

ネイはまだ21歳なのだが免許はちゃんと持っている。(ちなみにククルは持っていない)


「わ、私車乗るの初めてなんだけど…」


「はぁ?」


いきなりの言葉にネイは唖然とした。車に乗ったことがないのは認めるが幼なじみとしてこれはめんどくささがある。


「頼むから酔わないでくれよ…?」


「だ、大丈夫よ。た、多分…」


「はぁ…ったく、しょうがないやつだな」


「お願いだからゆっくり走ってよね?」


「はいはい、わかったよ」


そう言ってネイは勢いよくアクセルを踏み、道路へと駆け巡った。


「ゆっくりって言ったじゃんか~!!?」


全く、面倒のかかる奴だほんと。

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