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交差

私がなろう小説を書く上で一番好きな導入部分です()

一応前回のあとがきに関しての追記をしておくと、基本的には説明文の『████』に関しては文字数通り(例:『アイウエオ』の場合『█████』、『海』の場合『█』)、能力など固有名詞の『████』に関しては文字数関係なく『████』の予定です

それと二酸化運営(クリエイト)の『自分が吐いた空気を』というのはあくまで宇宙空間を作り出す等トンデモ空間系の能力者が能力を発揮している際には使用できないという事を示したかっただけであり、あまり深い意味はありません。


また、『雀 李玉』という名前の現れ方は私たち側のみであると考えてもらって構いません。

リオンという街は世界一と呼ばれる程には栄えていた。

今となってはそれはただの飾りなのだが、元王族の城下町というのはやはり人気なのだろう。

無論それは表社会に生きる人間だけでは無く、裏社会に生きる人間にも好かれている。


「闇ギルド『灯火』リオン支部。 ギルド本部より殲滅に参った対闇ギルド第一班の者だ。」


バン。と

堂々と扉を開けて、ガタイのいい老人が中に入ってくる。

その老人は雀 李玉(シャン・リーユ)

ギルドではNo.2と呼ばれる程の実力者である。

リオンと呼ばれる城下町で

人知れず正義が執行されていく。


「今から用事あるから後にしてくんね……」

「殲滅に参ったと行っておるじゃろうが。 甘えるな外道が。」

「危ねぇな……そのまま避けれずに眉間に当たってたらどうするつもりだったんだよ。」


躊躇なく弾丸を撃ち込むその老人に苛立ちを露わにしながら、いかにも下っ端の様な男は服の穴の開いた部分を指差す。


「お前はこれ、弁償してくれるのか?」

五月蝿(うるさ)い…早くここにいる幹部を呼んでくれんかのう……」

「だーかーら、これ弁償してくれんの? 結構高かったんだ…」

「そんなの自業自得じゃろうが」

「…ッ」


今度は銃ではない『何か』が音もなく老人の手から発射される。

その『何か』は男の足首を貫き、男は小さく呻き声をあげる。


「今度口答えしたら次は心臓を貫く……儂が冗談で言ってないのは分かったじゃろ?」

「わ、分かったよ。 分かったからちょっと待ってくれって!」

「その必要はない」


姿も見えない程遠くに存在する小さな部屋。

その奥から静かに声が聞こえる。

男の声は風の音と共存するほどに小さかったが、はっきりとしていて、底の見えない暗い感情を感じ取ることが出来た。


「君……そんな惨めに口答えして、それでいて返り討ちに遭って……」

「はい、すいませんでした! 今すぐそちらにお送りしますので…」

「いや、そんな必要はない」

「がッ……!」



奥から縄が素早く伸び男の胸を貫くと、無数に分かれ鉤爪のように男の肉をがっしりと掴み、何度も何度も地面に叩きつけた。

最初の数回で男は全身から血を流し息絶えていたが、男の体はその後数十回程叩きつけられた。

そして暫くすると、その縄は奥へ戻って行き、


「来なよ老人(エルダー)…格の違いを見せつけてあげるからさ」

「さっきのと違ってお主は話の分かるやつで助かるのォ…」


未だ姿の見えぬ縄の使い手との邂逅

しかしそれは雀にとってはたかが日常の業務の内の一つに過ぎないものである。

彼はそう考えている

だが

これはまだ絶望的な戦いの序章である。


【TIPS】勇者

現段階で世界最弱に位置するとされる男。

だがその最弱には議論の余地があり、史上では勇者に似た姿の存在が至高の存在とされていた事が示唆されている。

だが何者かの手が加わっている痕跡も見えない。

存在自体の不定形さや、彼の出生については不透明な部分が多い。

異能力は不明。

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