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天才

言っちゃえばこの世界に出てくるようなやつ全員現実に来たら天才みたいなもんですけど()

その中でも秀でた人たちの話というべきでしょうか


「なんだったんだアイツ…遺産だと…⁉︎ あんな巫山戯た野郎(クズ)に私の計画が邪魔されてたまるものか……‼︎」


アズファハーンは魔族一の天才である。

しかし、あの突然の乱入者には退かざるを得なかった。

予想になかった。

そもそも戦力にあんな人外(モノ)がいるとは思ってなかった。


「ギルドにいる実力者は全て確認した筈だ…あんな奴は絶対にいなかった……はず……‼︎」


そこでアズファハーンは気付く。

既に戦場(ここ)で起きていることの3割が予想外であることに。

108体の生存者。

『遺産』の襲撃。

そして。


「そもそも『誰』なんだ…あの女の隣にいた男は……」


_________________________________________


「よーし。 ここまでは完全に計画通りに進んでいる…あとは……?」


天才科学者マドゥもまた。

ゼロとの『井戸端会議(はなしあい)』を終わらせた帰路につく途中。

『それ』に出会う。


「私たちは主の意思に従う誠実なる負の遺産です」

「…何者だ」


マドゥは質問を返しながら徐ろに銃を構え始めた。

しかし、遺産はその程度のことで動じることなどない。


「答えないというのなら私はお前を殺さなくてはならない。 もし利害が一致するのなら一時的に不可侵条約程度なら結んでやるぞ? 尤も双方国ではないが」

「遺産は主の意思に従い、またこの星は主の物に違いありません」


マドゥは顔を顰めながら告げる。


「まぁよく分からんが、死ね」

「私達は主の意思其の物と考えてもらっても構いません」


その右手が引き金を引いたのとほぼ同時。

遺産は表情を微塵も変えることなくマドゥに向かって走りだす。


「中々やるな…うちの兵士に迎え入れたい程には」


マドゥは武器も持たずにその身一つで続けられている遺産の猛攻をひらりと躱し続ける。

だが、マドゥの銃も等しく躱され続け、戦いは熾烈を極めながらも膠着状態を保ち続けていた。

そんなことも知らずに戦況全体は絶えず変わるのだが。


_________________________________________


戦いの天才と称される軍神(アシモフ)は三つ巴の戦いを繰り広げていた。


「5は唯遊びに来たんだよ? だったらこんなよくわかんない奴より軍神と戦った方が面白いでしょ?」

「悪の組織の次はアイザックの一族か…ワシは基本そこまで自分を大安売りしておらんのじゃがなァ……」

「よく分かんないけど殺して良い? 良い? よね?」

「7はこのよく分かんない女の相手しとくね」


4人が睨みあっていたかと思うと、瞬きの間に戦いは始まった。

アイザック・ペンタリアは軍神(アシモフ)の背後に回り込む。

しかし、その直後には軍神(アシモフ)はまるで見切っていたかの様に背後にいるペンタリアを掴み、前方に勢いよく投げ飛ばす。

それと同時に、アイザック・ヘプタリアが追撃を阻止するかの様に目の前に立ちはだかる。

その間、ペンタリアは飛ばされながらも女の注意を引きつけ、女がヘプタリアに追撃するのを許さない。


(洗練されているな…ワシ一人で二人を完全に封じるのは至難か……?)


軍神(アシモフ)が幾億の思考と唯一つの行動を取っているその時。

悪意(意思)を持った魔物(ヤツ)が彼らの目の前に現れた。


「よォ弱者(罪人)共。 喧嘩中に横入りすまねェが……」


まるで。

否、そのまま獅子の顔をした鋭い爪の魔物はニヤリと笑っていた。

その姿はさながら今から狩りを始める肉食動物(強者)のような……


「俺に大人しく殺されてくれねェか?」


獅子は獰猛に。

しかし軽やかに美しくその地を舞った。


_________________________________________


「お前…何者だ?」


クレッタの問いに、謎の言葉を返すその『存在』はとても不安定な形をしていた。

遠くから見ればその輪郭ははっきりと見えているはずなのに、近付けばモザイクのように乱雑に全てが見えなくなってしまう。


「私は遺産、Noは6です?」


遺産はただ淡々とそれを続けるだけである。

だから。


「なら死ね」

「私は遺産です。 負けることはない¿」


クレッタは遺産が反応するよりも速くその首を搔き切った。

普通の人間にはその様にしか見えないだろう。

いや、コンマ1秒にも満たないその動作を視認することすらも並みの人間には出来ないことである。

だが、


「……」


勇者は見ていた。

その足の筋肉が一瞬のうちに数倍に肥大化していたことも。

クレッタ本人も気付いていない。

『その時一瞬クレッタの体が朧げになっていた』ことも。


それこそが、二人を結びつける運命の様なものの要素の一つではあるのだが、その事を知る者はイブリース・アシャ・ソマノフの他にいない。

クレッタと勇者を結びつける話ってのは現実の年月にして3年以上は後になりそうですが…

簡単に言うと最弱勇者+3勇者終了+1シリーズ終了+2シリーズ+3シリーズ終了+およそ5シリーズほど終了後あたりになります()


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