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・夢を見た。そこはやっぱりエレベータからどこまでも上に上がった先にある1つしかない扉に続く空の道。
「やあ、また会ったね」
「まず色々と聞きたいことがあるんだけど」
「君はここを何でも知るための図書館かインターネットサイトと勘違いしているんじゃないのかな?」
「黙って。それよりも黒咲歩乃歌について聞きたいんだけど」
「何かな?」
「君の存在が証明で合っているかな?」
「へえ、そこまでたどり着いたんだ。だったら敢えて聞くまでもないんじゃないかな?」
「……やっぱりそうなんだ……」
「これはボーナスだよ。受け取るといい」
「……!?」
・気付けばやっぱり目の前には見慣れた天井があった。やっぱり昨日よりもシミが増えている。早くパパカモン。
上体を起こす。と、同時に隣でも動く気配があった。
「ん、歩乃歌? 今起きたの?」
「うん。偶然にもね。でも僕の方がちょっと早い。だから今日は焼肉連れてってよ晩ご飯。4人前で我慢するからさ」
「どうやら私の方が起きたのは早かったみたいね。そんな寝言を言うようじゃまだ寝てるわあんた」
「平常運転の僕に何を言うのさ」
「その割には寝癖で胸板が見えてるけど?」
「やん、エッチだな。眞姫は。白百合さんと言い、0号と言い、黒い髪の女はみんなそっちの気があるわけ?」
「それが9割9部以上を構成している日本人女性全員に謝れ」
とりあえず服を着替え、顔を洗い、一緒に朝ごはんを食べる。今日はレーザーブレイドの形をしたフランスパンだ。スイッチを入れると光り輝いてあのBGMが流れる仕組みになっている。そのまま口に入れるとあら不思議。思わず魔空空間に入り込んだような感覚に襲われ、思わず断末魔の雄叫びをあげながら上半身爆砕するようなイメージが流れ込むほどの美味しさではないか。
「……すごいわねこれ」
「うん……! 一本2000円もするわけだよ」
「2000円って……まさか私の財布を使ったんじゃないでしょうね!?」
「流石の僕だってそんなこと出来るはずないでしょ? 白百合さんにねだったらくれたの」
「……そう、歩乃歌もすっかりそっちの道に……」
「行ってないよ! ただスカートをちょっとたくしあげて上目遣いで蛍ちゃんって呼んだら20万円くれただけだよ!? それ以上は怖いから考えさせないで!」
「……既に色々と怖いんだけど」
まあ、昨日の一日だけで凄まじい勢いで白百合さんのメッキが剥がれたのは間違いない。これ、一切のお触りなしって条件付きで一緒に寝てあげたりしたらセントラルごと支配出来るんじゃないだろうか?
「白百合さんとどこまで話出来たの?」
「うん。いっろいろセントラルについて聞いたよ。0号なんてただの通過点に過ぎないってさ」
「へ?」
「現在最強パイロットな僕と僕のコピーである0号分身体を戦わせて勝った方を向こうの世界に連れて行って、終億の霹靂とか言う武器を使って性殺女神を倒してくればいいんだって」
「なにそれ、じゃあUMXはどうするのよ?」
「さあ? でも性殺女神とやらを倒せるだけの武器があれば0号なんて余裕じゃないの?とりあえず分身体の方とセントラルは繋がっているみたいだし。でも、白百合さんの説明と和佐さんの提案は微妙に辻褄が合わないんだよね。和佐さんは0号を倒したいようだし。でも、白百合さんは0号を利用して終億の霹靂を手にして欲しいようだし。まあ、僕が分身体ごと0号を倒せば万事解決なんだけどさ」
「……どうしてあんた一人でやらなきゃいけないのよ」
「さあ? 白百合さんが言うには文字通り人間と一体化したPAMTと言う機械じゃないと終億の霹靂を手に入れることが出来なくて、どうせ手に入れるなら最強のPAMT使いの方がいいからじゃない? 最強である僕とそのコピーである0号分身体を戦わせて勝った方はそりゃ文句なしに最強なんだから、理には適ってるよ。白百合さんが言うには性殺女神はいずれ人類を滅ぼすそうだから当然責任も重大だし、それを負かすには最強を超える最強を用意したいってのも当然だね」
「でも、あんたもう昨日勝ったんでしょ? 0号分身体には」
「そうだけど、まだ一回表だとか言ってたよ。そのまま受け取ればあと17回倒さないといけないのかな。正直昨日の1戦でもものすごい速さで僕を研究していたから厳しいところはあるけどね。それに仮に負けたとしても花京院くんみたいにリセットしてくれればまあいいかなって」
「でも、白百合さんはどうなの? リセットしないでわざわざ義手までつけて戻ってきたじゃない」
「彼女は特別だよ。なんでも、セントラルの管理システムを担えるように改造手術を受けたらしいから。だからきっとリセットして再生ってのは出来ないんだと思う」
「じゃあどうしてあの子はPAMTを使ってUMXやあんたと戦ったのよ」
「僕と同じじゃないかな? 死ぬ時は所詮そこまでだし。それに、色々面倒なもの背負ってるみたいだから心のどこかではもう死んじゃって何もかもなくしたいとか思ってるのかもね」
「あんたもそうなの?」
「まさか。どうせなら死にたくないしどこまでも勝ち続けたいと思ってるよ?」
食べ終え、眞姫の分にまで手を伸ばそうとしたらその手を叩かれた。
・学校。いくら何度でもリセットされたりそもそもやる意味がほとんどなかったとしても僕に手抜かりという作法はない。
「Employers are cutting production costs ( ) their workers'safety.
このカッコに入る言葉と全体の意味を答えろ」
「ま、待ってください筧先生!」
「どうした紫?」
「どうしていきなりそんな真面目な問題になってるんですか!?」
「……きっと長年の努力が叶ったのだろう。それで紫、答えは?」
「あ、はい。at the expense ofです。雇用者は労働者の安全性を犠牲にして製造コストを削減している」
「正解だ。……しかし紫。これ大学入試に出た英作文の問題なのによく即答出来たな」
「たまたまですよ。ってかそれよりどうしてそんな難易度の問題を中学2年生の5月にやらせるんですか!?」
「さあ? そこは向こうの方針じゃないのか?」
「……もう、先生が教科書買った方が早くないですか? 今ならCD付きで1250円ですよ」
「今俺が自由に使える金は月に2000円なんだ。勘弁してくれ」
「白百合さん……」
「ごめんなさい。流石の私も下級社員に慈悲をかけるよう頼むのは恥だわ」
「お前ら後でまとめて生徒指導室な」
・そんなわけで生徒指導室。
「で、紫。今日の放課後だ」
「何がです? 風紀委員の会議なら明後日だと思ったんですけど」
「違う。そんな事じゃない。0号分身体、黒咲歩乃歌とお前の第二ラウンドだ」
「あ、やっぱり生きてましたか」
「0号分身体は0号本体を倒さない限りは何度でも蘇る。しかし分身を生み出す分本体の復活は遅くなるがな」
「0号はどうしてセントラルに協力してるんですか?」
「飽くまでも分身体の言葉だが、UMXもまた別の世界に行きたいそうだ。何でも0号は元々この世界にいた存在で、その特異性質によって別の世界からくるものをUMXへと変えてしまう。だから敵として扱われているが別に0号には敵意はないそうだ。それに、甲斐和佐や火核咲のように別の世界から来てもUMXの姿にならない存在だっている。だから奴は別世界の人間すべてをUMXに変えられるわけでもないそうだ」
「……それで0号は別の世界を目指しているというわけですか。白百合さん、情報に間違いは?」
「ないわ。強いて言うならば筧先生のような下級スタッフは0号と上層部に脅されて分身体とあなたの対決の用意をさせられている現状があるってことかしら」
「おい白百合。随分いい空気を吸ってるじゃないか」
「それはどうも」
「大体お前達いつの間に仲良くなったんだ。ついこの前までは殺し合う仲じゃなかったのか?」
「先生は認識が甘い。私と彼女は既に一番大事な場所を見せ合った仲」
「白百合さん? 語弊があると思うんだけど。それ昔の話だよね? 今そんなことしてないよね?」
「じゃあする?」
「しませんよ!!」
「……牧島、この頭痛をお前も感じているか?」
「ええ、まあ。私も白百合さんがこんなキャラだったとは……」
「で、白百合さん。下級生ちゃんは来てないの?」
「咲はまだ入院中。誰かさんに潰された手足を修復する作業中。でも、咲は別の世界の人間だから中々うまくいっていないの。ついでに誰かさんが兄を死体も残さずに殺してしまったから毎晩夜が恋しいの。誰か償いに来てくれないかしら?」
「眞姫どう?」
「どう考えてもあんたが誘われてるんだからルームメイトを生け贄に捧げずに自分で行きなさいよ」
「僕ノンケだし。って言うか花京院くんの事が好きだし」
「紫、白百合の力を借りないと花京院は生き返らないぞ?」
「せ、先生!? 不純同性交友を認めるどころか促すつもりですか!?」
「ここ最近セントラルの管理システムの調子が悪いのは事実だ。そしてそれは白百合のテンションに左右される。……分かるな? もはや必要ない花京院を復活させるには白百合がその気になる事が前提だぞ」
「……先生いつもの腹いせか何かですか?」
「大体、私は花京院くんを生き返らせるのに反対だし。男なんて忘れてしまえば私のものに出来るかもだし」
「眞姫! ここに最低な鬼畜が二人もいるよ!! どうしようか、百連出そうか!?」
「落ち着きなさい。先生も白百合さんも悪ふざけが過ぎるんじゃ?」
「俺は事実しか言っていないぞ?」
「私も自分の欲望しか口にしていないわ」
「……どうしよう眞姫。僕今更になってPAMTなんて手にしなければ良かったと思い始めてるよ」
「まあ、正直UMXの方がまだ話が解かり易いかもね」
くっ、眞姫が他人事な感じになってる。初めてだぞ……!? ここまで僕の前に避けられない障害が立ちはだかるのは……!
「……仕方がない」
「え? 抱かれてくれるの?」
「条件があります!!
1つ! 今日の戦いで僕が勝つこと!
2つ! 眞姫が今晩僕の気が済むまで焼肉を奢ってくれる事!
3つ! 今日一日、そして一回だけにする事! 明日以降は一切タッチは禁止!!」
これ以上の譲歩はない。僕はビッチではないのだ。
「……私は構わないわ」
「……いや、あんた何万使う気よ……? 流石に1万円以上は出せないわよ?」
「牧島さん。お金なら私が出すわ」
「ダメ!! 飽くまでも眞姫が奢るのが条件!」
「……う、ううう……。ね、ねえ白百合さん。どうしてもダメかな? 花京院を生き返らせてやってくれないかしら?」
「無理ね。せっかく光が見えたのにそれを塞ごうとするつもり?」
「ほら眞姫? どうするの? 僕の初めてを焼肉で買うの? 買わないの!?」
「あんた少し落ち着きなさいよ……! くっ……! わ、分かったわよ! でも後で白百合さんに請求するのはいいでしょ!?」
「……請求額は支払額の4分の1未満でね」
「あんた……!」
「僕は今から何よりリスクを負うの! だから他の全員にも同じだけのリスクが与えられないとやってられないの! ああ、そうだ。筧先生にはこれから毎日僕達に昼を奢る事!」
「物理的に無理な場合はどうするんだ?」
「借金」
「……お前なぁ、」
「筧先生。業務の範囲になるのでしたら費用はセントラルから出るはずですよ。もちろんあなたにもある程度の費用は払ってもらうことになりますが」
「……白百合、いい空気吸ってんなおい。……しゃあねえ。前向きに考えておくよ」
「では最後に白百合さん、あの下級生ちゃんにも二度と僕達の前に姿を見せず、危害を加えないように約束させて。せっかく生き返らせたのにまた殺されたら意味がないからね」
「……分かったわ」
「……ふう、ふう、これで条件は整った。……もはやどうにでもなれぇぇぇぇぇっ!!!」
・放課後。きっと僕が平常を過ごす最後の夕暮れ。
セントラルからの車に乗って向かった先はセントラルだった。この前の戦いで全壊した白百合家跡地を戦場にするらしい。眞姫、白百合さん、筧先生を伴って到着すると既に跡地には和佐さんとあの偽物がいた。
「話は全部聴いてるよね?」
「まあね。でさ、最初に聞いておきたいんだけど君を何回倒せばいいわけ?」
「ご心配なく。昨日の僕は調査が目的だったから何度でも蘇るけど今日の僕は100%戦闘モードだから一度でも殺せたならそこまでだよ。だから事故で両方生き残っちゃわない限りはこれから行うのが最終決戦になるんじゃないかな? でも勝てると思わないでよね。今日の僕は100%。100%なんだから! 昨日の10倍は行くと思ってよね」
「好きなだけ倍率を上げるといいよ。どうせ僕には勝てないだろうからさ」
正面。距離は5メートルくらいなところまで歩いて近付く。随伴する気配はない。完全に僕一人だ。まあ、眞姫が加勢に入ったらトライアルの意味がなくなっちゃうから当然だけどね。
「和佐さん、ルールか何かある?」
「いいえ。相手を撃墜すれば勝利です。もし撃墜して尚相手が運良く生き残っていたとしてもPAMTが機能停止したらその時点で勝敗は決定です」
「……なるほど」
「じゃあ、やろうか」
説明が終わると同時、相手はパラフォを出した。やっぱりPAMTに乗って戦うつもりなんだ。なら尚更僕の方が有利だと思うけれど。
「イッツ翔来M!! 頂A雷!!!」
「!」
アルファベット混じりの口上を上げてから彼女の体が光に包まれ、そして一縷の稲光になって地上から空に向かって迸った。次の瞬間には曇天になった空の上に黄色と黒のツートンカラーな人型のPAMTが姿を見せていた。まるでZンみたいだ。
「セントラルが用意した最新型PAMTの頂A雷です。今のところこれ以上の性能は用意出来ません」
「……ふうん、だったら僕も……! 百連!!」
PAMTを起動させた。次の瞬間には紫色の光に包まれ、戦闘機型の百連の姿になっているはずだ。
「……」
レーダーで敵機とその性能を確認する。……確かにあらゆる性能がチートじみている。今までのPAMTがRX-78だとしたらあの機体はMSZ-010ってところかな。当然この百連とは桁違いだ。でも、昔の赤い人も言っていた。機体の性能差が勝敗を分かつ絶対条件ではないってね。
「じゃあ、始めようか!」
動いた。こちらの倍以上の大きさでありながら初動もまたとんでもなく速かった。
「くっ!」
ビートルで真上に飛翔する。それでギリギリ向こうの突撃を回避したけれどこれ以上は持たない。
直ぐにアクセルを踏んで最大速度で空を飛ぶ。他のどんな敵でも同じ事をやったら逃げになるだろう。でも、あの相手ならこれはただ一度の回避に過ぎない。
「あははは、全然遅いよ」
既に敵機は手を伸ばせば届く距離にまで追跡していた。この至近距離から僕はミサイルを3連発する。
しかし、それは発射されたと同時に落とされた。一瞬だけ見えたけど、敵機の目からビームが出た。麗矢のそれとは速射性も威力も段違いだった。
「くっ!」
減速しつつ変形して闇椿を両手に1本ずつ逆手に握る。同時並行で両足のハードポイントにショットガンを装備。踵ブースターを全開にして一気に接近する。そして向こうの手が届きそうになる寸前に両足からショットガンを発砲してその反動でわずかに後退。
「人型ではそう戦うんだ」
「!」
信じられない動きを見た。発射されたショットガンが散弾するより前にビームで撃ち落としつつ、敵機はフィギュアでも踊るように宙を舞い、気付けば僕の背後に構えていた。
振り向いて、闇椿を振り上げるも感覚が無い。
「え?」
振り抜いた闇椿は刀身がなかった。消されたとも折られたとも違う。よく見れば鍔のあたりに液体があった。つまりビームで一瞬で溶かされたって事!?
「どう? 人間の反射速度じゃ勝てないって分かった?」
声が聞こえた。その時にはもう百連はアイアンクローで顔面を鷲掴みにされ、高度を落とされていた。
ショットガンを……撃てない!? まさかもう……!? モニターで百連の状態を確認する。やっぱり既に両足は溶かされていた。だけじゃない。
「くっ!!」
敵に掴まれたまま急降下されている。しかも速度は推定でマッハ10。百連で出せるものの5倍の速度を出されて機体全体が悲鳴を上げているみたいだ。……あ、今両腕が速度に耐え切れずに焼き切れた……!!
「これで終わりだよね」
「っ!!」
地面に叩きつけられる寸前、僕はPAMTを解除した。
「うああああっ!!」
僕の体がコンクリートの地面を転がりまわる。最初の衝撃で髪留めが壊れて、髪が……。
「へえ、やるじゃん。でも、そのザマでどうするのかな?」
着地した敵機が僕を見下ろす。対して僕は立つ事が出来なかった。両足を見る。……別に変わった様子はない。でも、足に感覚が無い。一時的な麻痺かそれとも……。
「どうしたの? 走らないの? 君は誰より速く走れるんだよね?」
「くっ……!!」
パラフォを見る。バッテリーはまだ残っている。でも、この動かせない足じゃ百連になっても……!
「もう抵抗できないみたいだね。じゃあパラフォ頂戴。それを破壊すればPAMTを破壊したも同然。僕の勝ちになるんだから」
「……嫌だね」
「いいの? ビームでもろとも消し飛ばしてもいいんだよ? 跡形も残らずに消し飛ばしても勝利にはなると思うんだよね。それともそうして欲しい? 武士の情けみたいに生き恥は晒したくないとか?」
「……」
僕は黙って百連を再起動した。……そのはずだったのに。
「え? 百連!?」
再起動しなかった。代わりに僕の正面に百連が立っていた。僕の正面にだよ? 手足や周囲を確認してもやっぱり僕は僕のままで百連が正面に立っていた。
「ど、どういう……」
言葉は終わった。完了するより先に僕の前で紫色の機体はビームに貫かれ、大爆発を遂げたからだ。
「うあああああああああああああああ!!」
目の前で起きた大爆発に僕はまた吹き飛ばされてコンクリートの上を転げまわる。その途中でパラフォを落としてしまった。
「……面白い事もあるんだね」
声がする。煙と炎の中に黄色と黒の姿があった。僕を見下ろしている瞳がキラリと光っていた。
「PAMTが勝手に起動して主人を庇うなんて。まるでアニメみたい。でも、奇跡はこれで終わり。僕達の戦いもね。紫歩乃歌、君は素晴らしい人間だった。きっと君以外の人間をコピーしていたらここまで素晴らしい力は手に入らなかった。そのお礼に無駄に殺す事はしないであげるよ。どの道PAMTもなければその足じゃもう戦う事は出来ないだろうからね。……じゃあね。準備が整い次第僕は世界を越える。神を殺して世界を救ってくるよ。でも帰ってくることはない。僕達UMXはやっと受け入れられる世界を見つけられたんだから」
そうして僕を見下ろしていた頂A雷はどこかに飛び去っていった。
朦朧とする意識の中で、どれだけの時間が経ったのか。
「歩乃歌!!」
眞姫と白百合さんが駆け寄る姿を見たところで僕の意識は闇に消えた。




