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たかがモブキャラ、されどモブキャラ  作者: 沙都
1年生【1学期】
10/13

10.生徒会

更新遅くなりすみません!



「ここが生徒会室よ。お兄ちゃん、1年生代表に用って何の用?」


そう言いながらノックもせずに生徒会室へと入っていく。は、春乃さんすご。そして、お兄ちゃんってやっぱり……


「うわ、春乃!ここには来るなと言っていただろう!」


「あれ、智明って妹いたの?聞いてないな。」

「お前妹おったんか!めっちゃ可愛いやん。ところで妹ちゃん今日のパンツ何色なん?」


「建、言わなかったのは悪かった!頼むから暗いオーラだすな!悠仁は何人の妹にセクハラしようとしてんだ!」


「うるさいわね。」


「お前なぁ。」



えーと、やっぱりなかなかに濃いメンツだな。私たちが生徒会室を訪れたら生徒会室には3人いた。この3人は攻略対象のキャラ、つまりイケメンだ。

春乃がお兄ちゃんと呼んだのは生徒会長の篠宮智明(しのみやともあき)

建と呼ばれていたのは副会長の藤堂建(とうどうけん)

悠仁と呼ばれていた関西弁の人は会計の宮本悠仁(みやもとゆうと)だ。



「そっちの子はどなたかな?」


ようやく私の存在に気づいたらしい副会長の藤堂建が尋ねてくる。その声に生徒会室の他の人もあれ、いたんだ。というふうに私を見てくる。今まで私の存在に気づいていなかったのか……いや、まぁ別にいいけど。うん。


「この子は同じクラスの橋田千夏。私の友達よ。」


春乃が私のことを紹介してくれる。友達って言ってくれたことに少し感動した…!


「春乃……!友達できたのか。よかったな。」


会長が心底嬉しそうに春乃に笑いかける。


「う、うるさい。」


「はいはい。……さて、橋田。お前は何の用でここに来た?」


さっきまで春乃に対してはデレデレしてたのに、私に話しかけるときにはかなり素っ気ない態度になった。あー、そういえば公式シスコン設定だったな。



「えっと、私はクラスの委員長で、さっきあった委員会で1年生代表になってしまい……高田先生に1年生代表は生徒会室に行けと言われたので来ました。」


「お前、説明下手か。」


うるせえ!悪かったな下手で!とは言えず、言葉を飲み飲む。


「まぁ、いい。だいたいわかった。高田が言ってたのはこの冊子のことだな。あいつ、自分が行くのが面倒だから代表押し付けたな。」


え、押し付けられていたのか。高田先生ひどい。お詫びとして今度またお菓子貰いに行こう。

しかし、会長がこの冊子と言ったのは机の上に置かれている大量のA4の紙の事だろうか。


「……これを1年生全員に配らなければならない。が、見てわかるだろうが、まだホッチキス止めが出来ていない。今日中にやるから悪いが明日の放課後また取りに来い。」


「はぁ。」


「うげ、まだ仕事増えるんか……今日も徹夜コースやなぁ。」


「はぁ、この時期は仕方ないね。智明、そろそろ仕事に戻らない?」


さっきから机の上で何やら作業をしていた2人が一斉に溜め息をつく。よく見ると、会長もその2人も顔色がよくない。目の下にはうっすらとくまができている。そんなに生徒会って仕事多いんだ。驚いた。



「あの、ホッチキス止めぐらいなら私でも出来ますしやりますよ。」


「いや、いい。どうせ何か下心あるんだろ。俺たちと関わりたいとかなんとかで。」


即答ですか!と言うか、別に下心無いし。大変そうだと思ったから何か手伝いたいって思ったんだけど。……モテすぎて人間不信にでもなったの、この人。


「そう思うのであれば別にいいです。失礼しますね。」


そう言って扉の方へと歩き出す。

何だか会長のあの言葉で一気に面倒くさくなったので、さっさと退出させていただく。さー高田先生の所へ行ってお菓子もらうぞ!


「ちょ、待って!」


出ていこうとした時に会計の宮本悠仁に止められる。


「はい?」


「会長のあほ!これ以上仕事増えたらやばいのわかるやろ!……ごめんな千夏ちゃん。やっぱ手伝ってくれへん?見ての通り、生徒会はこのざまやからさ。」


「手伝っていいのなら手伝いますが……大丈夫なんですか?」


主に会長が。


「大丈夫よ。お兄ちゃんのことなんかほっといて。千夏が手伝うなら私も手伝うわ。」


春乃さん、さすがです!ありがとう!


「ほんまに!?2人ともありがとう!ほら、会長もお礼言って!」


「なんで俺が……。」


「わざわざ手伝ってくれるんやで?ほら、早く言えやアホ会長。」


「俺はアホじゃない!……か、感謝する。」


会計はおかんか。会長はふてくされた子供のように口を尖らせながら小さい声でお礼を言う。そんなやりとりを見て終始副会長はクスクス笑っているんだけど……。











どこからか、千夏達の様子を見てにこりと微笑んでいる人物がいた。


「さぁ、物語は始まったばかりです。もっと私を楽しませて。」


まるで、サンタクロースにおもちゃをもらう前の子供のようなわくわくとした気持ちでその人物は呟いた。




生徒会室にいる者は誰もこの視線と呟きに気づかなかった。





やっと攻略キャラ全員出せましたε-(´∀`*)

前回で出すと言っていたのに出さず、すみません。

作者が関西在住ですので関西弁そこまで違和感はないはず。ですが、地域によって違うので作品中の関西弁に違和感を感じても目を瞑っていただけるとありがたいですm(__)m

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