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眠る茜

茜色をした空に、私は問いかけた。

どうして私は病気なのか。

どうして自由に歩けはしないのか。

その答えなど帰ってくるはずはないのに。

それでも幼い私は声にならない声で叫んだ。

私はどうして歩けないの。

私はどうしていつでもベッドの中なの。

叫び声はいつしか乾いた空気となって自分の胸の奥に吸い込まれた。

嗚呼、この空が憎い。

何故こんなにも空は綺麗なのか。

人は気分が沈んでいる時、周りの物を綺麗だと思うことは少ないだろう。

なのに何故、今私が見ているこの空が、きっとこの世の中で一番に輝く景色だと思ってしまうのか。

目から涙が溢れた。呼吸が苦しくなり胸を叩く。

視界が暗くなって、フラついた。

ここは病院ではない。助けてくれる人などすぐに現れるわけがない。

河原から転げ落ちた。体があちこち石にぶつかる。

水音がして、ひんやりと冷たい水が体を濡らしていく。

私はきっと川に落ちてしまったのだろう。

視界の端に、沈みかけの夕日が見える。

茜、綺麗な茜色。

水面に反射する茜と、水に染み渡るわたしの赤。鉄の臭いが鼻をついた。



嗚呼、神様。

どうか、どうか私を…





見捨てないで。






二月十五日、午後四時半、

二月十六日、朝のニュースで幼い少女の遺体が映し出されていた。

初心者ですので、いろいろ手探り状態になると思いますが、よろしくお願いします。

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