始まりは唐突に
駄文ですが、お付き合いお願いいたします。
・・・これから≪Individuality Online≫に接続します・・・
・・・NOW LOADING・・・
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今が始めたゲーム、≪Individuality Online≫が起動され、キャラクターメイク画面が現れた。
立月 字。
それが俺の名前だ。
どう見ても小学生低学年の漢字練習帳でしかないのだが、簡単に書けるので気に入っている。
今年16歳になった、高校一年生だ。
身長は173cm、58kg。
少し痩せ形だが、まったくもって気にしていない。うん。
頭のほうは悪くはない、が特別良くもない。
そこそこ、というやつだ。
そんな俺は夏休みの数日前、腐れ縁の親友、鐘蔵 健二がとあるゲームに誘ってきた。
そのゲームが≪Individuality Online≫、Individualityは直訳すると個性、という意味だ。
「なぁ、字(あざな、俺の名前だ。間違えて じ とか読まないように!)ってゲーム好きだよな?」
「まぁどっちかというとぶっちぎりで好きだけど?」
「俺のおじさんが最高なものを手に入れてきてくれたんだ!」
お前は某ネコ型ロボットのアニメの骨川さんか、と突っ込みたくなったがこらえて、
「なんだ?今話題のヘッドギアでも手に入れたのか?」
・・・なんだ?相当しょげているが、俺何か言ったか?
「なんですぐ分ったんだよ・・・。俺の立場って・・・。」
ああ、そういう事か。
「で?それを俺に自慢してどうするんだ?」
健二は焦ったように、
「自慢じゃないって!ただお前にも、幸運な俺のヘッドギアを一つ、分けてやろうかと思ってな・・・」
VRMMO、仮想空間を体験するためにはヘッドギアという機具が必要だ。
今年初め、仮想空間を実現させるヘッドギアとその周辺機器が発売されたのだが、その機器の高価いこと高価いこと。
一機うん百万するらしい。
なので俺ら一般人には全く関係が無い話だと思っていた。
「お前のおじさん、何者だ!?」
「ん?社長。」
「うん、深くは聞かない。」
こいつ・・・いままで同じ貧乏仲間と思っていたが、この俺裏切ったな。
まぁいい話なんだけども。
「だからさ、一緒にゲーム世界に潜ってフィーバーしよーぜ!!」