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狂った掟とプロローグ

そんな世界、地球以外の狂ったどこかの遠い場所

その昔のさらに昔、気が遠くなるほどの昔、本当の話なのか分らなくなるくらい昔、罪を犯した魔女がいた。魔女の犯した罪は、セイスと呼ばれる闇の魔法を使ってデーモンを呼んだことだった。魔女の目的は、デーモンと契約して世界を支配する女王になることだった、しかしデーモンとの契約。その代償は自分のもっとも大切な物を一年後に差し出すことだった。一年経って魔女が差し出したのは、魔法そのものだった。以来女性達だけはは魔法を使うことが許されず、いわれなき差別や偏見を受け続けた。女王となった魔女が死んで数千年、いまとなってはそれが単なる根拠の無い伝承となったが女性が魔法を使うことは未だに許されていない。使用すれば処刑は逃れることはできない、女性の魔法はただ危険だという誤解だけが残された。


使用すれば、処刑される。


使用すれば、破滅する。


使用すれば、災いが起きる。


使用すれば、死人が出る。


使用すれば、デーモンを呼ぶ。


女性というだけで蔑まれ怯えられる。







 セイスクイーン王国の城下町その西のはずれにある、塔のような高い建物があった昔はちゃんと多くの人が住んでいたが今となっては幽霊屋敷も同然無人の廃墟と思われている。だがそこには一人の少女がちゃんと住んでいた。

 黄金色の髪にエメラルドグリーンの瞳を持つ美しい少女だ。朝日が昇ると共に少女は窓を開ける。


「…太陽、貴様はなんでいつも上るんだ偶にならまだ感謝してやってもいいのに…やれやれ」

「さて、今日も魔術のお勉強と行きますか」


いきなりの太陽に対する罵詈雑言、いつものことであった少女は朝が苦手なのである。彼女は普段はステラと名乗っている。女性が魔法を使うことが禁止されていることもお構いなしに魔術を普段からこの塔で使っている、外から見たら怪しい光が時折光っているくらいでそれを幽霊か魔物の仕業と人々信じていてこの塔には決して近寄らない。









同時刻、城下町内部に住んでいる別の少女が悲鳴を上げていまにも処刑されそうな自分の母親の姿を見ていた、母親は足枷と手枷をはめられ木の棒に鎖でつながれていた。刑を執行する人間が少女の母親に問う。


「いい残すことは?」


「ない…」


返事を聞いた執行人は大きな鎌を両手で持ち上げ勢い良く少女の母親首まで振り下ろした。断面からあふれ出る血しぶきが執行人に返り血となって降り注いだ。


「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」


残された少女は叫んだ、母親の罪は魔法を使用したことだった。使用するだけで女性は粛清されるそれも公の場で。狂ったこの世界に少女は絶望し泣き崩れる、人々は口々に可哀想にとは言うものの助けの手を差し伸べようとはしない。

 そして異端審問の騎士たちが少女に近寄り両手を掴みあげて立たせると「Penitenziagite!(悔い改めよ)!!」と言って馬車に乗せた、ゆっくりと動き出す馬車、街中をゆっくりと走り出す。やがて城下町の外に着く馬が鳴き馬車が止まる少女はそこで外に投げ捨てられる。痛みをこらえて立ち上がると馬車は街中に消えていった。


(これからどうしよう…もう町には戻れない…)


心の中でそっと呟いた時ぽたりと水滴が少女の顔に落ちてくる、そして段々周りの草木も音をたてて水滴を落としていく夕立だ。はやく雨宿りをしないと風邪を引いてしまう…そう思った少女は西の塔へ向かった。

あーるとーころにー魔女がいたそうな♪…


さーせんその歌詞聞いたらすっごく書きたくなるだろう!!

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