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第一幕 妖《あやかし》の森・石碑の前(夕方)


(注意)

 この作品は有名な劇団宛てに、無謀にも脚本を送った物、つまりは当て書き(役者さんが決まっている脚本)です。しかし、明記はしていないので読む分には問題ありません。知っていれば「ああ、なるほど」となるくらいです。


 脚本風なのですが、役者の動きをほとんど書いていない(舞台や照明などの演出を全くしていない)ので読み物としては想像しづらい内容となっています。

 ほとんど会話文なのであっさり読み終わると思いますが、幕ごとに話数を組み立てているので文字数がバラバラです。

 総文字数はおよそ2万6,000文字です。

 死ぬだの殺すだの、物騒な言葉がたくさん出てきますので、ご注意ください。

 ちなみにタイトルの『Ficioner(フィクショナー)』は作者の造語です。


 以下、簡単な登場人物紹介。

安倍晴明(あべのせいめい)……有名な陰陽師。

芦屋道満(あしやどうまん)……安倍晴明の次に有名な陰陽師。

・使い魔トカゲ……安倍晴明の式神。

村上(むらかみ)天皇……この時代の(みかど)。名は成明(なりあきら)

・中宮……村上天皇の奥さん。妊娠中で臨月。名は安子(やすこ)

・左大臣……帝の次に偉い人。晴明を信頼している。

・右大臣……左大臣の次に偉い人。左大臣を失脚させようとしている。晴明が嫌い。

・大妖怪閻魔(えんま)……妖怪の親玉。都を欲しがっている。


 その他にも色々出てきますがここでは割愛します。ネタバレを含む本来の登場人物紹介を最後に投稿します。


 では、長くなりましたが本編をどうぞ。

 石碑の前に立っている安倍晴明(あべのせいめい)



晴明  「お前と出会ってからもう何年経つのか……。お前との約束を、私は守れているだろうか? この世界を見て、お前はどう思う? なあ、教えてくれないか?」


   ✳︎   ✳︎   ✳︎


 小狐の妖(子妖狐)と子供の晴明が登場する。



子妖狐 「ほら、晴明! 早く!」


子晴明 「そんなに走ると転ぶぞ?」



 子妖狐、転ぶ。



子妖狐 「痛っ!」


子晴明 「言ったそばから転ぶな。まったく、仕方のないやつだな。妖魔癒術(ようまゆじゅつ)


子妖狐 「傷が……治った!? 晴明すごい!」


子晴明 「陰陽師は妖を自分の式として使役(しえき)することもある。妖や式神に治療など必要ないというが、私は傷ついている者を放ってはおけない。変わり者だと父には言われたが、それが私なのだ。それに、私の夢は人と妖の共存だからな」


子妖狐 「共存? 共存って、晴明と閻魔様が一緒に暮らすってこと?」


子晴明 「それはないだろうな。共存であって共生ではない。()み分け、というものだ」


子妖狐 「へぇ……」


子晴明 「しかし、友と……お前と共に暮らすのは楽しそうだ」



 子妖狐と子晴明が舞台からいなくなる。


   ✳︎   ✳︎   ✳︎


 トカゲが登場する。



トカゲ 「あのー、感傷に浸ってるところすみませんけど、(みやこ)に妖が出ましたよ」


晴明  「……わかった」

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