Act.1
いつものように、いつもの如く、当然に、当たり前のように……教室のドアを開けると死体が転がっていた。
「…………バカ」
またか。またなのか。私、宵染咲雪は冷静に判断しようとしてはいるものの……そう、目の前の死体は私の愛してやまない生徒会長。柊環奈先輩。
風穴が空いた喉からは血液が漏れ、青ざめている先輩の顔。思わず手を握りしめる。いつ見ても心臓が凍りそうな光景だ。
いつも通りの手口というか大体予想がつく。どういった経緯でこう、喉に空洞が空いているかということが。マナにより生成された銃、私達の武器によって先輩は喉にレーザー砲で穴を空けられたに違いない。間違いない。心当たりはある。やるのはあの子くらい。
風穴が空いた喉からは血液が漏れ、青ざめている先輩の顔。思わず手を握りしめる。いつ見ても心臓が凍りそうな光景だ。
犯人はそう、私の双子の妹『散夏』だ。
「先輩……もう。馬鹿なんだから!」
思わず、私は先輩の長いウェーブのかかった銀色の髪に触れた。普段は絶対にできない『手を握る』という、こういう大胆な行為をしてしまっている。だって、先輩は妹の散夏に夢中なのだから。
私の人生、本当についていない。だって、よりにもよって先輩が想いを寄せていたのは妹。
顔の作りは瓜二つ。でも性格が違う。あの子はなんというか天真爛漫で明るい。私はというと、お固く
て、真面目な……自分の感情を伝えられない弱虫。真逆と言ってもいいかもしれない。
そんな明るい性格の妹に嫉妬をしつつも、早く『蘇生』をしないとと、持っていたカバ
ンからいつもの聖紙を取り出し集中する。
死にそうになっても尚美しい先輩は、どこか冷たく感じる。違う。私にも目線を向けて欲しいだけ。
私の扱うマナ術は非常に高難易度。学園でも使えるのは私ぐらいなものだろう。震える手を握りしめ、丁寧に聖紙にマナを注ぎ込む。
辺りは白い光に包まれ、喉に吸収されていくマナの紙。
「本当に何してるんですか……先輩好き……ですからお願い」
意地悪な先輩。飄々としていて、茶目っ気たっぷりで、でも誰よりも信頼のおける先輩。
大好き。
第一話です。
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