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XXⅠ.その木枯らし吹く晩秋の日には……
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木枯らし吹いて
錆びた自転車の籠
積もった落葉が舞い上がる
木枯らし吹いて
積もる季節の底
錆びた歯車が動き出す
木枯らし吹いて
訳もなくただ紅い
燃ゆる夕日がしゃしゃり出る
木枯らし吹いて
晩秋は淋々と鳴き
積もった悲しみ舞い上げる
木枯らし吹き荒む今日
何かに呼ばれて
私は独りで空に跳んだ
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【一言】
大分、季節遅れですが。
──そして、残り10篇。
次は既視感、また明日。




