20/31
XX.その美しさについて考えた日には……
気まぐれなのは……
美しい景色は
別に私に見てほしい
とは思っていない
私はいつだって見たいのにさ
それは気まぐれなんだね
この景色から
何を引いたら
美しくなくなるのか
私にはまだ分からないけど
人間を引いたら
美しさは青くなってしまう
そんな気はするんだよ
嬉しいときに見たら
喜びが増す
悲しいときに見たら
憂いが増す
本当さ
それは気まぐれなんだね
美しい景色は
いつになれば見られるんだろう
きっとそれは
心に関係することなんだよ
だって
美しい景色は
別に私に見てほしい
とは思っていないんだから
私はこれから
どうしようかな
ああ、気まぐれに……
【俳句】
帰り路や視界のはしにある冬田
列島が冬めくような無人駅
これはこれ、あれはあれよと影法師
消しカスやフッと飛ばせば冬木立
──そして、残り11篇。
次は晩秋、また明日。




