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057 閑話 その錬金術師は待たせる

「――。」


 石壁に覆われた暗い部屋。

 扉も無く、置かれている物も何も無く、そこには底だけが覗く。


「――。」


 微かに鳴る音は、衣擦れか。

 何者かの声無き声が混ざっては溶け合い、人知れず闇の中で響き、消えていく。


「――。」


 歌うように、囁くように、呪うように、しかし祈るように。

 その声は幾つも、音階だけを残して、辺りに響いては消えていき、一つの言葉を成そうとする。


「――ク。」


 幾度となく繰り返されては、その度に消えてしまう言の葉。

 やがてその声は、鮮明に、明瞭になり、その地で響きだした。

 幾つもの『声』として。


「「ルーク。」」


 ズルリと、音が鳴る暗い部屋で、


「「ルーク、か。」」


 赤く灯った二つの輝きが、何事かを囁いたのか、言葉を紡いでいく。


「「やはり、お前が目を覚ますか。我らを導くか。」」


 一体、それは、何を意味する言葉なのか――。

 重なり合い、語られる事は、ただささやかな言葉で音としては残らずに、闇に埋もれては消えていく。


 しかし、ただ一つだけ。


 何者かによる思惑が、運命の糸を掴んで絡め取った事を何者かへと知らせていた。

 それにより引き寄せられるかのようにして、幾つもの。


 幾つもの。


 幾つもの、幾つもの、幾つもの幾つもの赤い目が底に浮かび上がっては、闇の中で蠢き出す。

 『それら』は異形。

 形崩れて尚留まる、その『存在』を呼び起こして、全ては終わりから始まりへと走り出す――。


 現状ではやっぱり意味不明な事請け合い。

 後々この伏線は回収します。てか、回収しないと本筋が進みません。

 あってもなくてもいいかな?とは思いましたが、伏線としては出しておくべきかと判断して投稿しました。

 目覚めるとしたらこの辺でしょうからね、ええ(意味深)。


 2010/10/17 ちょっと文章がいまいちだったので修正。


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