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最果ての世界で見る景色  作者: ルカリナ
EPISODE 3
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EPISODE 3 - 53 √アキト

戦闘準備を整え、後は『接敵』を

待つばかりとなった段階で、八汰烏に通信が入った。


【こちら、ジャック!

アキトさん応答お願い致します!!

繰り返します………】


「ジャックさん!こちら、アキトです!!」


通信の相手は、施設に残っているはずの

ジャックさんからだったが、

未確認機の接敵まで残りわずかだ。


「すみません!

今、未確認の高速飛行物体が

接近中なので出来れば、

手短にお願いしても良いですか!?」


【すみません!それは、私です!!

今、識別信号を送ります!!】


そういうと、未確認機から

敵味方識別信号が送信されてきた。


受信してみると、

機体名:『ライトニング・フェニックス』

操縦者名が、ジャックさんと表示された。


「識別信号の受信を完了!

ジャックさんこんな所まで来て、

一体どうしたんですか!!」


こんな所まで態々(わざわざ)単身で、

乗り込んで来たのには、訳があるはずだ。


そう思い、ここまで来たジャックさんに

質問をして見た所………。


【訳は道中に説明します!

今は、一刻も早く『ライトニング・フェニックス』と、

ドッキングしてください!!】


俺が思っている以上に、

事態は緊迫しているようだった。


「了解しました!指示をお願いします!!」


【作業は、こちらでやりますので、

アキトさんは、その場から動かないでください!!】


ジャックさんが通信でそう言うと、

見事な操縦技術で『ライトニング・フェニックス』を

俺の直上に移動させると、ホバーリングで機体を停止させる。

『ライトニング・フェニックス』を

俺の直上で停止させると、

外骨格を収納させる為なのか、

機体の中央部分が前後に分離していく。


分離作業が終わると今度は、

機体収納用のアンカーを2本、

八汰烏に向けて投下すると、

そのまま両肩に装着。


アンカーのロックを確認すると、

『ライトニング・フェニックス』の

機体収納用スペースに

向けて八汰烏を牽引していく。


八汰烏が固定位置にくると、

前後に分離していた

『ライトニング・フェニックス』が

再度ドッキングしていく。


【『ライトニング・フェニックス』と

『八汰烏』のドッキング作業終了。

直ちに、施設に向けて急行します!!】


『ライトニング・フェニックス』の

エンジンが甲高い音になっていくと、

次の瞬間、『A・O・B』並みの速度で、

目的地である施設に向けて飛行を開始した。


「ジャックさん!朱音は無事なんですか!?」


【その事なんですが、

少々『マズイ状況』になっています!!】


「朱音は!朱音は無事なんですか!!」


『マズイ状況』と言う、ジャックさんの

言葉に思わず声を荒げてしまう。


【順番に説明していきますので、

先ずは落ち着いてください………】


確かにここで俺が慌てても事態は変わらない………。


何度か深呼吸をして、

逸る気持ちを抑えていく。


「すみません………。少し、落ち着きました」


【こちらこそ、言葉が足らずにすみませんでした。

それでは、まず私がこちらに向かった理由ですが

アキトさんの『救助』が目的です】


「俺の救助ですか?」


【はい。ベフィモスと交戦中に

アキトさんが向かわれた敵拠点の方向より

大きな爆発を感知したのが発端でした。

爆発を感知した後直ぐに、

アキトさんへ通信を飛ばしたのですが、

爆発の影響で連絡が取れず、生死不明の状態でした】


それを聞いた瞬間、俺がどれだけ

みんなに心配をかけていたかを実感した。


「すみません。御心配をおかけしました」


【いえ。緊急時でしたので、此方も弁えています。

それで、朱音さんがアキトさんの

『救助を優先』するか、『ベフィモスと交戦を継続』するかで、

悩まれていましたので、私がアキトさんの救助に向かう

旨をお伝えした所、朱音さんより承諾を得ましたので、

今回はこの大型輸送機である

『ライトニング・フェニックス』を、

使用して現場に急行しました】


「そもそもこの乗り物は何だったのですか?」


【『ライトニング・フェニックス』は、

主に『A・O・B』のような使い捨てではなく、

確実に敵拠点に戦力を送る為に

『研究』・『開発』された物ですね。

ただ、『A・O・B』程の速度は出ないので、

アキトさんの出撃時には除外していた物なんです】


なるほど………。


確かに今回の場合だと、『俺の回収』と

場合によっては『朱音の回収』を同時に

こなさないといけないからな………。


速度を出しつつ戦力の『投下』と、

味方の『回収』をするには、

打って付けな乗り物と言えるな。


「それが、今の話ですね」


【はい。その通りです】


ジャックさんが、俺の元に来た理由は分かった、

後は、朱音の現状を聞くだけだな。


「でしたら、先程言われていた

『マズイ状況』と言うのは………?」


【それなのですが、此方に向かう前に

施設周辺にある丘の上に、未確認の外骨格を2体確認。

また、此方に向かう際に1体の外骨格と擦れ違いました】


「!?」


【彼らが、敵か味方かは分かりませんが、

朱音さんがベフィモスと交戦しているにも拘らず、

援護に入らない点から、

私は『敵勢力』だと判断しています】


「それがジャックさんの言う『マズイ状況』ですね?」


このタイミングで、所属不明の外骨格………。


それも『3体』が朱音のそばに居るのは、

確かに『マズイ状況』だ………。


【その通りです。それに、唯の外骨格が

ベフィモス戦に駆り出される訳もないので、

恐らく最新鋭の外骨格と判断しています。

幾ら朱音さんでもベフィモス戦の後に

そんなのと連戦では、万が一が起こる可能性があります………】


歯切れ悪く話を進めるジャックさんだったが、

俺にどう言う立ち回りをさせたいのか、

何となく分かった気がした。


「なるほど………。

現状は理解しました。

では、ジャックさんは、

俺にどう動いて欲しいんですか?」


【大変申し上げにくい事なんですが………】


「俺に出来る事なら何でも言ってください!」


なお、話しづらそうにするジャックさんだったが、

敢えて俺から『役割』の要求をすることにする。


俺の意を汲んでくれたのか、

ジャックさんが『作戦の概要』を説明してくれた。


【では作戦を説明します。

朱音さんの傍にアキトさんを強制パージしますので、

直ぐに朱音さんと合流してください。

合流後、朱音さんの状態を確認して頂き

戦闘が無理だと判断した場合、

指定のポイントに朱音さんを誘導してください。

『ライトニング・フェニックス』で、

朱音さんを回収後、戦域を離脱します】


「了解しました」


ジャックさんの『作戦概要』を聞き終えると

俺は、八汰烏の最終チャックを始める。


【アキトさんも大変な目に遭ったのに、

こんな囮みたいな役をさせてしまって………】


八汰烏のチャックを進めていると、

申し訳なさそうな声で、

ジャックさんから通信が入ってきた。


「気にしないで下さい………。

それに朱音とも約束しましたからね」


【約束………ですか?】


「はい。今度は『俺』が、

朱音を助けてやる………って」


【成程………。でしたら、私とも『約束』を

して頂いても宜しいですか?】


「何でしょうか??」


あの時、朱音した約束を

今、果たす時が来た。


そう思い、静かに気合を入れ直していると

徐に、ジャックさんからも『約束』の申し出をされた。


不思議に思い、話の続きを待っていると………。


【必ずみんなでダアトに帰りましょう!】


ジャックさんの言葉に一瞬、

面を食らってしまった俺だが………。


「もちろんです!!」


その『約束』にも直ぐに了承する。


【それでは!更に加速します!!】


ジャックさんとの通信が終了すると

俺を乗せた『ライトニング・フェニックス』が

朱音の待つ戦場へ向け、更に加速を開始した………。


この度は、最果ての世界を

ご覧頂きまして、誠にありがとうございます。


度々すみません・・・。

文章の構成考えてたら

すごく遅くなりましたorz


本当に、文章打つスピードを上げる

スキルが欲しいですねq(T▽Tq)


何はともあれ

これからも、3分間から5分間の

ささやかな楽しみを

皆様に提供出来ますように

のんびりマイぺースながらも

精進してまいりますので

何卒最後までお付き合いの程

宜しくおい願いいたしますm( _ _ )m

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