EPISODE 3 - 49 √朱音
泣いても笑っても、
残り時間は後、60秒や………。
最後の力を振り絞り、
暗号解析が終わるまでの
時間稼ぎをしていたウチやけど、
どうやら、タイムリミットのようやな………。
「陽電子リフレクター………。消失。
ジェネレーター内のエネルギー残量、残り10%。
素粒子圧縮エンジンによる
エネルギー生成率………。不可」
残り20秒を切って、
戦闘に回せる分のエネルギーが尽きた………。
陽電子リフレクター消失により、
『Exceed Orbit』も機能を停止………。
ミサイルの迎撃が愈々もって、
間に合わなくなってきた。
「あかん……。こうなったら!!」
手に持っている武器を投げ捨てると、
ベフィモスの『緊急停止スイッチ』を
不知火の全身を使って、包み込むようにカバーする。
その直後、ミサイルの弾幕が
不知火に向かって降り注いできた。
「きゃぁぁぁああああ!!」
絶え間なく降り注ぐ
ミサイルの直撃を受けながらも
『緊急停止スイッチ』だけは死守する。
【警告。機体の損傷率が50%を越えました………。
繰り返します………】
警告を受け、不知火のステータス画面を
確認して見ると、凄い勢いで装甲が
削られていっていた。
尚も上昇する機体のダメージ値に
焦りが出始めるけど、ここで逃げ出す訳には行かん。
もしここで、仮にウチが退避して
『緊急停止スイッチ』が破壊されてもうたら
今までの苦労が全て無駄になってまう………。
「それだけは絶対にさせへん!!」
不知火自身を盾にして、
ミサイルの猛攻に耐えていたけど、
遂にダメージ値が70%を突破………。
不知火の活動限界が迫ってきた………。
色々な人に助けて貰い、
どうにかここまで辿り着く事が出来たのに………。
結局………。
妹一人、助ける事も出来ない、
自分の無力さに涙が出てきた………。
「………っ!」
涙で滲む視界を手の甲で強引に拭うけど
それでも次から次へと涙が溢れてくる。
「不甲斐ないウチやけどな………。
それでも………。
ここまで、協力してくれた人達の頑張りを
ウチが無駄にする訳にはいかんのや!!」
泣いて事態が良くなるなら幾らでも泣いてやる。
ウチが逃げ出すことで、事態が良くなるなら
今すぐにでも、この場から逃げ出してやる。
でも現実はそんなに甘くない………。
やったら、最後の時までウチは
『惨め』でも、『滑稽』でも何でも良い!!
「最後の時まで抗い続けてやる!!」
そんなウチの想いが天に届いたのか………。
【最終解除コードの解読に成功しました。
『緊急停止スイッチ』を起動します】
待ちわびていた、ベフィモスの
『緊急停止スイッチ』の解読が………。
遂に終了した………。
この度は、最果ての世界を
ご覧頂きまして、誠にありがとうございます。
もう暫く程、朱音ルートが続きますが
これからも、3分間から5分間の
ささやかな楽しみを
皆様に提供出来ますように
のんびりマイぺースながらも
精進してまいりますので
何卒最後までお付き合いの程
宜しくおい願いいたしますm( _ _ )m




