EPISODE 3 - 32 √朱音
【でしたら、
私がアキトさんの
救助に向かいます】
「え!?」
その提案は、凄く助かるけど
ただ1つ懸念事項もある。
「ジャックさんがですか?
でも………。
どうやって………?」
いくらジャックさんが、
私達と同じ『アンドロイド』化
していると言っても
戦闘が可能かは、別問題や。
【その点に関してですが、
昔は『運び屋』をやっていましたので
戦闘に関しては、ある程度の心得があります】
「『運び屋』やって?」
聞いたことがある………。
今でこそ戦場への運搬方法は
『AI』制御の乗り物やけど、
昔は『人の手』で、運搬されていたらしい。
戦争が激化して、殆どの運び屋が
兵器と一緒に死んでいったはずやけど
まさかジャックさんが
その運び屋やったとは思わんかった。
「でも、どうやって現場まで行くんですか?」
この施設にある乗り物は、
戦闘機型の
『F-35 ライトニング II』タイプのドローンと、
大型ヘリの『オスプレイ:MV-22B』だけや。
『ライトニング II』やと、
速度は出るけど外骨格を
乗せるだけのスペースがあらへんし、
『オスプレイ』は逆に、
運搬は可能やけど、
速度が出んから
万が一、ベフィモスからの
攻撃があった場合、回避が出来ん。
その辺りの問題は、
どうするつもりなんやろうか?
それとも何か他に、
乗り物があるんやろうか?
「何か良い乗り物があるんですか?」
気になったので、
早速ジャックさんに確認して見た。
【私が現役時代に使っていた、
輸送機をダアトで改造したものが、
この施設にありますので、
今回はそれを使おうと思っています】
ジャックさんから機体に関しての
資料が送信されたので確認して所、
あまりのスペックに驚いてもうた。
機体名:ライトニング・フェニックス『LF-2改』。
全長20mの大型輸送機で、
形状は戦闘機のように先頭は細く
尾翼に掛けて広くなっている。
外骨格の搭載可能数は、1機だけやけど
驚くべきなのは、その速度やろう。
大型のロケットエンジンを
5機も搭載している事で、
最大速度は時速3000kmも出るらしい。
『A・O・B』程の速度は出えへんけど、
使い捨てじゃない事を考えると
敵拠点の襲撃目的で開発された物としては
破格の性能かも知れん。
輸送方法としては、
機体の中央付近に外骨格を収納して
目的地に着いたら機体の前後が開閉して
外骨格を強制パージする感じやな。
確かにこれなら、
ベフィモスから攻撃されたとしても
回避しつつ、最短でアキトの元に向えるな。
そうなると問題としては、
どのタイミングで出撃するかやけど
それに関しては、ウチに考えがある。
現状を打破する為の
道筋が漸く見えてきたと思った時、
ジャックさんから、懸念事項の指摘をされた。
ご覧頂きまして、誠にありがとうございます。
まだまだ、朱音√が続いて行きます。
出来る限り、違和感がないように
していきたいと思っているのですが、
思うように書けるか………。
これからも、
ご覧頂いております皆様に
楽しんで頂けますよう
精一杯頑張りますので
変わらずのご贔屓を
宜しくお願い致しますm( _ _ )m




