EPISODE 3 - 9
そこが、しっかりしていない事には
『YES』とは、答えられない。
「まぁ。慌てるな。
敵の進行ルートから考えると………。
次に襲われる可能性が
高いのは『ポイント:D-30』だな。
丁度良い!ここは、『外骨格用』の
『新兵器開発施設』だ!!
この施設なら、もしかしたら奴の装甲を
削りきれる物があるかもしれんな!!
出来れば、施設は無傷で防衛したいが……。
まーこの際、損害は度外視で良いだろ」
「了解だ。
それなら、武器次第だが何とかなりそうだな。
施設の方も可能な限り、損害が出ないように努力はしてみるよ」
正直な所、今の装備では心もとなかったが、
外骨格用の武器を取り扱う施設なら
『ベフィモス』に有効な武器があるかもしれない。
「早速『ポイント:D-30』に
向かって武器を見せて貰うか。
ついでに、有利に進める為に地形も……」
「失礼します」
「ん?どうしたヤヨイ??」
俺とエミリーで作戦を詰めていたら
突然、ヤヨイさんが会議室に入ってきた。
「エミリーさん、これを見てください」
「ん?」
ヤヨイさんから数枚の用紙を受け取った
エミリーの表情が段々と険しいものとなっていく。
「何か問題でもあったのか?」
エミリーがここまで深刻な表情をするのが気になり
何があったのか聞いてみた所、
『ベフィモス』以上の大物が
釣れたかもしれない情報だった。
「先程、衛星管理室から
届けられた情報なんだが
もしかしたら『ベフィモス』の拠点を
見つけたかもしれないとの事だ」
「凄いじゃないか!場所は何処なんだ?」
「ここから南南西に約500km程、
離れた場所にある廃墟を
拠点にしてるみたいだな」
『ベフィモス』との位置関係から考えると、
遠回りをして奴らの拠点に向かうか
ベフィモスを撃破後に向かうか………。
取り敢えず、そこも踏まえて
もう一度エミリーと話し合いを始めてみる。
「だったら、どっちを先に潰すんだ?」
順当に考えれば、
最初は『ベフィモス』だろうが、
今回の騒動を起こした奴らを
始末するなら拠点に向かうのがベストだ。
拠点襲撃なら直ぐに
向かった方が良い事もあり
どちらを優先するのか
エミリーに確認してみた所………。
「いや……。危険ではあるが、
ここは同時進行で行こう」
まさかの『欲張りコース』だった………。
「まず、敵拠点強襲を朱音。
『ベフェモス』にはアキト!お前が当たれ」
「マジか………」
現時点では、敵拠点の攻略難易度は不明だが
恐らく『ベフィモス』より、しんどい事は無いだろう………。
そう思いウンザリしていたんだが、
会議が始まってしばらく経ったころ………。
正確には『ベフィモス』の映像が流れた辺りから、
何か思いつめた表情をしていた朱音が
意を決したように話を切り出してきた。
「なぁ。エミリー………」
「ん?どうしたんだ朱音??
何か気になることでもあったか?」
「対『ベフィモス』戦やねんけど、
アキトの代わりにウチにやらしてくれんか?」
誰が見ても貧乏くじでしかない
対『ベフィモス』戦を自分から買って出るとは………。
何かあるのは、間違いではないが………。
朱音の表情を見ていると、
聞いて良い物か躊躇ってしまう。
初めて小説っぽい物を執筆させていただいております。
色々と手さぐりでやらせて頂いておりますので
至らぬ所も多々あると思いますが、よろしくお願いいたします。




