EPISODE 3 - 2
直ぐに深い眠りに落ちてしまった。
昨日の出来事を思い返しつつ
改めて、部屋を見渡してみるが
『広さ』もさることながら『設備』も凄い
俺が居たアトラスの部屋とは
まるで、『月とすっぽん』なんだが………。
ただ正直な所、『部屋が広すぎる』………。
そのせいで、何だか落ち着かない。
アトラスに居た頃の部屋は、
少し手を伸ばせば、欲しい物に届く位には
手狭な部屋だったが、ここではそうは行かない………。
そもそも、何で金持ちはみんな
無駄に部屋とかをデカくしたがるんだ?
空間の無駄じゃないのか??
それでもここが俺の当分の拠点だ。
部屋の広さも含めて、慣れて行くしかないか………。
「はぁ………」
先の事を思うと、憂鬱な気分になるが
前向きに考えて行こう。
それに、ここを拠点にするなら
先ずは『地の利』を知らない事には
有事の際に困ることになるな。
「よし!部屋に居てもヒマなだけだし、
ざっくり、見て回るかな」
思い立ったが吉日。
気分転換も兼ね、ダアトを見て回る為に、
早速、服を着替えると部屋を出る。
「さてさて………。何処から、見て回るかな………」
ダアトの大まかな構造は、
MAPのおかげで把握できてるんだが、
如何せん、思っていた以上に広い上に
何処に何があるのかまでは、流石に分からなかった。
多分だが、俺の立場上大丈夫な気がしなくもないが、
行ってみた結果、実は立ち入り禁止でした~。
みたいなのは勘弁願いたい。
「う~~~ん………。どうしたものか………」
「なんや、アキト?こんなトコで、何唸ってるんや??」
「ん?」
声のした方に振り返ると、
朱音が丁度、こちらに向かって
近づいて来る所だった。
「いや。どんな施設があるのか、
気分転換に見て回ろうと思っていたんだが、
いざ、MAPを開いてみると、構造しか無い物だから
どうしたものかと思ってな………」
「あ~………。確かに、無駄に広いからな~。
ウチも初めての時は、色々戸惑ったは」
そう言って、昔を思い出してか
クスクスと笑だす朱音。
直接聞いた訳じゃないけど、
この子の『見た目』と、
昨日のエミリーの『発言』から
察するに恐らく朱音も俺と同じ
『アンドロイド』何だよな………。
色々と聞きたいことはあるのだが、
今は、まだ込み入った事を聞くには
『好感度』なるものが足りないんだろうな………。
「あ!そうや!アキトが良かったら、
ウチがダアトを案内したるで?」
そんな事を思っていると、
ひとしきり笑って満足したのか
朱音が俺の施設案内を買って出てくれた。
「そうだな………。じゃあ、お願いしても良いか?」
「おう!ウチに任しとき!!」
こうして俺は、朱音の案内の元
ダアトの施設散策に繰り出して行く。
初めて小説っぽい物を執筆させていただいております。
色々と手さぐりでやらせて頂いておりますので
至らぬ所も多々あると思いますが、よろしくお願いいたします。




