人物紹介(8-2時点)
ややフライングを含む内容ではありますが、ご容赦を。
―――ブルーブリッジ家―――
・オリオン・ゲイスブルク→オリオン・ブルーブリッジ
本作の主人公。酷いイジメを受けた末に不登校となり、栄養失調で死亡。異世界転生を果たす。その際に《自宅警備員》という能力が与えられた。本人はこの能力を活かしたニート生活を考えていたが、実家から独立するために奮闘していると貴族に、お世話になったアリスを助けようと奮闘すると国王(皇帝)になっていた。本人はまったく無自覚だが、ポテンシャルは恐ろしく高い(百年にひとりいるかどうかの逸材)。周辺情勢が安定してきたため(7章終了時点)、最近は気ままに生きている。そのせいか、能力の名前が《亭主関白》になっている。
物語初期、アリスのお茶会に参加する際には女装してオリビア・ゲイスブルクと名乗っていた。
皇帝という身分を隠して外国へ赴く際にはジュタロー・コムラという外交官に扮する。
・アリス・マリア・フィラノ
本作のヒロイン。幼いころ、暗殺者からオリオンに守ってもらったことで惚れる。レオノールに先を越されるが、内乱騒ぎで大逆転。正妻(第一皇妃、皇后)の座を勝ち取った。ついた二つ名は【華姫】。普段はのんびりとしているザ・お姫様だがやるときはやる。平時においてオリオンの夜の生活を管理しているのも彼女(戦時にはシルヴィア)。
・レオノール・マクレーン
本作のヒロイン。ルドルフ(国王)とカール(実父)の策謀によりオリオンの婚約者となる。内乱の後、アリスに逆転されて第二皇妃となった。二つ名は【黒姫】。その名に恥じず、とても計算高い性格をしている。基本的に外務を司っているが、万能選手であるため各所のヘルプに回ることもある。
・シルヴィア→シルヴィア・シル・ブルーブリッジ
本作のヒロイン。元々は奴隷だったが、オリオンに買われたことをきっかけにシンデレラストーリーを歩む(後世において彼女の話は異世界版シンデレラストーリーとなる。なお、企画者はオリオン)。奴隷の身でも常人と変わらないように接してくれ、己の立場を顧みずに自分を庇ってくれるオリオンに惹かれた。その度合いはもはや宗教レベル。オリオンに尽くすことが至上命題である。第三皇妃でありながらオリオンから一番の寵愛を受けている。その度合いは、家名に彼女の名前がつくことからもお察し。ついた二つ名は【風姫】。彼の妃たちのなかで平民からの人気は一番。
・クレア・パース
本作のヒロイン。クレタ島のパース氏族の娘で、本家の血統を引く唯一の人物。彼女の婿を誰にするかで内紛が起こり、これを終息させるために島外へ援助を求めた。その結果、オリオンと結婚し、第四皇妃となる。島でオリオンの戦い方の薫陶を受けた人物であり、以後の戦いではオリオンから一軍を任されている。真面目な委員長気質。類い稀な戦術眼によって実現する苛烈な攻撃から【炎姫】の二つ名を持つ。
・ソフィーナ・ゲイスブルク→ソフィーナ・ミリ・ブルーブリッジ
本作のヒロイン。ゲイスブルク家の縁者で、両親を事故で失ったことからゲイスブルク家本家に引き取られた。血縁上はオリオンの従妹、戸籍上は義妹。経済に関しては天性の才能を持ち、オリオンが持ち込む現代日本の知識を吸収して化け物と化した。ついた二つ名は【金姫】だが、裏では【帝国財務の番人】といった呼び方もされている。ワーカーホリックであり、いささか自分中心。よって自分のスケジュールに沿って他人を動かす。オリオンをはじめとした被害者多数。しかしそれによって離反する者は少ない。それは彼女のカリスマ性がそうさせる。チート、あるいはバグキャラ。第五皇妃である。
・オーレリア・ボークラーク
本作のヒロイン。ボークラーク侯爵令嬢で、アリスの側近。お茶会でオリオンとともにツッコミ役を担った結果、彼に親近感を抱き、やがては恋心へと変わった。第六皇妃の座をゲットする。二つ名は【蒼姫】。妃たちのなかでは一般人レベルの常識人であり、非常に理知的な女性。オリオンの相談役ともいえるポジションにいる。帝国の外務を司り、鋭い物言いで他国の使節を涙目にさせている。
・ラナ・ウェズリー
本作のヒロイン。ウェズリー伯爵令嬢で、アリスの側近。自由奔放な性格をしており、昔から研究ばかりしている。帝国一の技術者としての名声を得ている。よってついた二つ名は【魔工姫】。実家が結婚しろ、とうるさいので身近で甲斐性もあるオリオンと結婚したという経緯がある。第七皇妃の座に納まった。ニート生活を目指しているオリオンとは波長が合う模様。
・エキドナ
本作のサブヒロイン。竜王・ファフニールの娘。人間の姿になれる特殊な体質。強い父親に憧れ、『父よりも強い者としか結婚しない!』と言って憚らなかった。その結果、オリオンに嫁ぐことになる。尽くすタイプであり、オリオンのためならどんなことでもできる。その忠節はシルヴィアのお墨付きを得ている。里に寄った際、他のドラゴンたちを騙すために芝居をしたが、そのときの感覚が忘れられずにM属性に目覚めている。
・フィオナ
本作のサブヒロイン。カチンに住んでいた吸血鬼(魔族)の少女。ドラゴンに憧れ、妄想ノートに思いの丈をぶつけていると、いつの間にか宗教を創っていた。『竜神の使徒と自分は結婚する』と書き綴っていたことからオリオンと結婚する。魔族ゆえに魔法に長けており、オリオンが侯爵だった時代には魔法使い部隊の指揮官を務め、帝国が建国されると神祇官の長官として宗教全般を司るようになる。
・アナスタシア
本作のサブヒロイン。聖女。教国の信仰のあり方に疑問を抱き、地方の司祭たちと新教国を建国したが、実権を奪われた挙句に幽閉される。しかし聖都陥落の混乱に乗じて幽閉先を脱出し、竜帝国の庇護を得た。以降は聖女の『そっくりさん』として活動する。クレア同様、失敗を糧に成長した。オリオンの妻(非公式)。人徳の塊のような存在で、三国志の劉備的な人。
・リアナ・ナッシュ→リアナ・レイチェル・フィラノ
本作のサブヒロイン。ナッシュ大王国のお姫様。他の兄弟よりも出来がよかったためいじめを受ける。レイチェルによって保護され、侍女として生活する。レイチェルのことを心から慕っており、彼女のためなら自身の純潔も差し出せてしまう。レノスの策略でツェプター男爵に辱めを受けるが、救出にやってきたオリオンに助けられて彼に惚れる。大王国が滅ぶとナッシュ王国の女王として即位。ただ、実務には一切ノータッチで、自身はレイチェルを守り、オリオンを補佐するべく士官学校へ入学。首席で卒業した。
・カレン・アクロイド
本作のサブヒロイン。アクロイド公爵家のご令嬢。その才能を実父アダムスに愛されていた。ブレストを守備していたが、オリオン率いる海兵隊の奇襲を受けて敗北。帝国に降伏した。その後、オリオンたちから帝国式の教育を施されて才能が爆発。その才能を惜しまれ、アダムス同意の下で帝国に引き抜かれた。万能選手であり、シルヴィアを『師匠』と慕う。彼女の影響を受けてオリオンにも心酔している。
・ウィリアム・オリオン・フィラノ
オリオンとアリスの間に産まれた息子で、三世皇帝になることが決まっている。何でもそつなくこなす優等生。
・アイリス・アリス・フィラノ
オリオンとアリスの間に産まれた娘で、教皇に即位した。まだ幼く、両親に甘えたい盛り。
・レイラ・マクレーン
オリオンとレオノールの間に産まれた娘。母親に似て黒い性格をしている。
・レオナルド・マクレーン
オリオンとレオノールの間に産まれた息子。本編未登場。
・エリザベス・シル・ブルーブリッジ
オリオンとシルヴィアの間に産まれた娘で、皇太女。オリオンにとって初めての子ども。父を心から尊敬しており、『父親より凄い男としか結婚しない』と公言している。ファザコンである点を除けば非常に優秀。
・エドワード・パース
オリオンとクレアの間に産まれた息子で、次期クレタ島総督。姉弟のなかで最も武勇に優れており、カリスマ性も抜群。オリオンも将来は優秀な将軍となるだろうと思っている。内政も人並みにできる。現在、クレタ島の豪族の子女から婚約話が殺到中。
・エリナ・パース
オリオンとクレアの間に産まれた娘。本編未登場。
・セリーナ・ミリ・ブルーブリッジ
オリオンとソフィーナの間に産まれた娘。母親に似て経済に明るいが、レオノールの薫陶も受けており計算高い性格に育った。
・スペンサー・ミリ・ブルーブリッジ
オリオンとソフィーナの間に産まれた息子。本編未登場。
・メアリー・ボークラーク
オリオンとオーレリアの間に産まれた娘。ボークラーク家は代々文官を輩出してきた家系だが、どういうわけか武勇に長けている。オリオン曰く『鳶が鷹を生んだ』。ただ、机仕事が苦手なわけではない。
・オスカー・ボークラーク
オリオンとオーレリアの間に産まれた息子。かつての両親のように姉弟のツッコミ役に回っている。
・リナ・ウェズリー
オリオンとラナの間に産まれた娘。母親に似てマイペースで、幼いころから研究に打ち込んでいる。
・ラリー・ウェズリー
オリオンとラナの間に産まれた息子。本編未登場。
・ジークフリート
オリオンとエキドナの間に産まれた双子の兄。ファフニール以上のポテンシャルを持っている。ドラゴンの里で修行中。
・フレイ
オリオンとエキドナの間に産まれた双子の妹。兄に匹敵するポテンシャルを持つ。本編には名前だけ登場。
・フランシェスカ
オリオンとフィオナの間に産まれた娘(長女)。姉弟の中で一番の魔力を持つ。本編未登場。
・ヘーゼル
オリオンとフィオナの間に産まれた娘(次女)。魔力量では姉に負けるが、繊細なコントロールが得意。本編未登場。
・アンジェリーナ
オリオンとアナスタシアの間に産まれた娘。本編未登場。
―――実家―――
・ミリエラ
オリオンの実母。レナードが経営する店に出稼ぎに来ていたところを見初められ、手籠めにされる。オリオンを出産してからは屋敷の離れを与えられていた。オリオンが貴族となってからはそちらに移っている。初孫であるエリザベスを溺愛していた。オリオンの理解者であり、心の支え。皇太后となった現在は水明園でアーロン、メリッサ夫婦とその子どもたちと共に暮らしている。
・アーロン
オリオンの剣術の師匠。元は凄腕の冒険者。オリオンが貴族になるとしばらく彼に雇われ、その子弟に剣術を教えていた。その間にメリッサと結婚した。
・メリッサ
オリオンの家庭教師。ネヴィル男爵家の令嬢だった。オリオンが貴族になるとしばらく彼に雇われ、その子弟の教育を担当した。その間にアーロンと結婚した。オリオンからはお世話になったお礼としてネヴィル家再興(伯爵待遇)が約束されている。
・アンソニー
アーロンとメリッサの間に産まれた息子(長男)。物静かな好青年。賢く、また腕も立つ。士官学校を受験予定。ネヴィル家の名跡を継ぐことになっている。
・メルヴィン
アーロンとメリッサの間に産まれた息子(次男)。兄と違って活発な餓鬼大将。帝国大学を受験予定。
・メロディー
アーロンとメリッサの間に産まれた娘。活発な性格だが、淑女としての教育も施されているためはしたない印象は受けない。オリオンのことが大好き。士官学校を志望しているが、大学を受けるよう親からは言われており悩み中。
―――ゲイスブルク家―――
・レナード・ゲイスブルク
オリオンの実父。ゲイスブルク家を大商家に押し上げた人物。かなり優秀で、当初はオリオンを庇う言動も見せていた。しかし彼が王家に接近したことから排除を企てる。内乱に敗れ、現在は鉱山で服役中。
・カトレア・ゲイスブルク
オリオンの義母。フィリップの実母。マルゴ子爵家の庶子。母親が平民であったため、実家では蔑まれていた。こうしてコンプレックスが生まれ、ゲイスブルク家に嫁いでからは実家以上の生活をして見返してやる、との考えから贅沢三昧の生活を送る。結果、当初は悪くなかった容姿も数年で豚と化した。内乱に敗れ、現在は開拓村で労働中。
・フィリップ・ゲイスブルク
オリオンの義兄。父レナードの才能を引き継いだ理知的な少年で、オリオンにも――カトレアのいないところでは――まともに接していた。しかしカトレアに溺愛されると次第に甘ったれた性格になっていき、希代の愚物と化す。内乱で部下に殺された。
・ライオネル・ゲイスブルク
ソフィーナの実父でレナードの弟。兄の右腕として精力的に活動していたが、魔獣に襲われて妻ともども殺された。なお、ソフィーナの商才は父親譲り。
・ロバート
ゲイスブルク家の筆頭執事。とても優秀な人物で、オリオンにも目をかけていた。ゲイスブルク家の没落後は服役していたが、恩赦によって刑期を終えた。現在はミリエラたっての頼みで水明園で働いている。
・ヘルム
ゲイスブルク家の執事。自身はとある零細貴族の庶子であり、口減らしのために実家を追い出された。カトレアと同じような境遇であり、彼女に同調。ゲイスブルク家を乱す。ゲイスブルク家の没落後は開拓村に送られて労働中。
・ニール
ゲイスブルク家の料理人。オリオンやシルヴィアにも分け隔てなく接していた。オリオンが貴族となってからは周囲から白い目で見られ、辞職した。その後、オリオンが雇い入れて現在は皇城の副料理長をしている。
―――フィラノ王国―――
・ルドルフ・ガイアス・フィラノ
フィラノ王国第14代国王。アリスの実父。オリオンに目をかけ、貴族にした張本人。アリスが彼に嫁ぐまでが一連のシナリオだった。善政を敷いた名君だったが、後継者の育成には失敗して内乱が起こる。竜帝国が建国されてからは大公という不臣の地位を与えられ、旧王都に留まって余生を過ごしている。孫が遊びに来るのが楽しみ。
・マリア・フィラノ
ルドルフの妻でダン、レイチェル、アリスの実母。アダルバートの妹。本編未登場。
・ダン・ルドルフ・フィラノ
アリスの兄で王太子だった。野心的な性格で、己の王位を確固たるものにすべくレナードと結んでアリスを亡き者にしようと画策した。短気でもあり、ソフィーナに色目を遣ってカールに注意されたときは彼を刺す。王位が危うくなると周囲が内乱を起こすも敗れた。鉱山で服役していたが、マクドネル伯爵の誘いに乗って反乱を起こした。その罪で処刑されている。
・カール・マクレーン
マクレーン公王かつフィラノ王国宰相。レオノールの実父であり、ルドルフとともにオリオンを有力貴族に成長させた。内乱ではアリス派の名目上の大将として戦う。竜帝国が建国されると隠居。旧王都で悠々自適の老後生活を送っている。孫が遊びに来るのが楽しみで、ルドルフとはどちらの孫が可愛いかで競っている。
・アダルバート・ウォルトン
王国東部を治めるウォルトン公王で、新教国と頻繁に戦っていた。よって彼に従う王国東部方面の貴族は実戦経験が豊富で、王国最強と名高い。内乱では甥のダンに味方して最強の軍隊を率いてオリオンに挑むも、彼の戦術の前に敗れる。内乱が終わると捕らえられ、裁判では一切の言い訳をしなかった。その潔い態度をオリオンが気に入り助命。恩赦によって刑期を終え、現在は竜帝国陸軍中将をしている。
・ナルディエーロ伯爵
王国東部に領地を持つ伯爵で、アダルバートの姉を妻にしている。キャンベル家と並ぶ部門の家であり、本人も勇猛果敢。カチン攻略戦で負傷するもベルショールの手によって助けられた。内乱が終わると服役したが、恩赦によって刑期を終える。現在は帝国陸軍少将をしている。根っからの武人であるため、オリオンに対して含むところはない。むしろその手腕を認めている。なお、キャンベル家とは仲が悪い。
・ボークラーク侯爵
オーレリアの実父。ボークラーク家は文官の家であり、代々優秀な官吏を輩出していた。彼もまた優秀な官僚だったが、カールからは『宰相には向かない』と評されていた。オリオンの優秀さを見抜き、接近してきた人物。基本的に堅物だが、娘には甘い。竜帝国が建国されると改めて侯爵に任じられ、臣下では序列第一位の待遇を受けている。ただ、現在は政治の表舞台からは退いている。
・サマンサ・ボークラーク
オリオンの嫁騒動の際、ボークラーク侯爵から提案されたオリオンの婚約者候補。ただ、そのことを耳にしたオーレリアが大反対して立ち消えとなった。結局は別の貴族家に嫁いだが、今でもそのことでオーレリアから苦言を呈され、オーレリア恐怖症を発症。
・ウェズリー伯爵→ウェズリー侯爵
ラナの実父。ラナの嫁ぎ先に頭を悩ませていたが、お茶会で親しくしているというオリオンの噂を聞き嫁騒動では縁談を持ち込んだ。内乱騒ぎではアリス派につき、結果として侯爵に陞爵された。序列第三位。同じく問題児であったルーカスを引き取ってくれたオリオンにはとても感謝している。イアンと皇女の婚姻話が持ち上がった際は、進んでセリーヌを養女に出した。
・キャンベル伯爵→キャンベル侯爵
ベリンダの実父。キャンベル家は武門の家であり、本人も勇猛果敢。内乱ではアリス派に属し、竜帝国では侯爵に陞爵となった。ベリンダが他家に嫁いだため娘がいなくなり、若い奥さんをもらって子作りに奮闘するも、その努力は実らなかった。
・トリシア
アリスの侍女。
・テレサ
アリスの侍女。
―――竜帝国―――
・イアン・ボークラーク伯爵
オーレリアの兄。難関のブルーブリッジ家の家臣選抜試験をパスした秀才。家宰を務め、竜帝国が建国されると伯爵に任じられ、宰相になった。様々な困難に直面する帝国をよく支えている。妻に皇女のセリーヌを迎えている。伯爵としては序列第一位。
・セリーヌ・ウェズリー→セリーヌ・ブルーブリッジ
オリオンの義娘。実父はウェズリー侯爵。皇女としてイアンに嫁ぐ。
・フレデリック・キャンベル
ベリンダの兄。オリオンが家を興す際の家臣。武官としてはシルヴィアに次ぐ第二位。帝国が建国されると陸軍大臣となった。
・ルーカス・ウェズリー
ラナの兄。オリオンが家を興す際に家臣となった。研究員という変わり種。竜帝国が建国されてからは、文部省の下部組織として設置された帝国技術研究所の所長をしている。
・ベリンダ・キャンベル→ベリンダ・テューダ
アリスの学友。内乱の際にボーイミーツガールした結果、騎士だったメドラウトと結婚した。帝国軍に所属し、将来は近衛師団長を任せられることが内定している。
・メドラウト・テューダ
キャンベル家に仕える騎士のひとりで、窮地に陥ったベリンダを助けたことで子爵の位を授かる。勇猛果敢で戦況判断に優れる一方、机仕事は苦手。オリオンたちの評価は『部隊長としては優秀だが、軍司令官には不適当』。現状だと大佐止まりが確定し、ヒモ男街道まっしぐら。
・ガラード・テューダ
ベリンダとメドラウトの間に産まれた息子。
・モーガン・テューダ
ベリンダとメドラウトの間に産まれた娘。のち、キャンベル家の養子となり、ウィリアムの妻となる。その子どもは御三卿の一家、キャンベル公爵家を創設した。
・レイモンド・キャンベル
キャンベル侯爵の弟。兄同様に軍才に長け、第二軍司令官としてアクロイド王国と戦う。
・ダグラス・キャンベル
キャンベル侯爵の息子で、次期キャンベル侯爵。帝国陸軍少将として教国との戦闘に従事した。
・マクドネル伯爵
元はフィラノ王国の侯爵。内乱ではダンに味方したが、直前にアリス派に鞍替えして家の命脈を保った。しかし竜帝国では重用されず、不満を抱いて旧主のダンを戴いて反乱を企てた。しかし計画は事前に察知されており、反乱は失敗。捕縛され、現在は服役中。
・サーシャ・マクドネル
マクドネル伯爵令嬢。反乱騒ぎで家が没落し、オリオンが引き取って養育している。
・ネルソン
帝国海軍大佐としてブレスト奇襲作戦に従事。のち、少将に昇進してウストカ沖海戦を指揮。歴史的な勝利の立役者となるも戦死した。
・ピーター
カチンに住む農民。オリオンの善政に感服し、ドラゴン教に入信。のちにオリオンを神格化した『神帝派』の開祖となる。
・ポール
カチンに住む農民。ピーターの息子。父に感化されてドラゴン教に入信。父亡き後の『神帝派』を盛り上げ、帝国全土に広めた。後世において『伝道師』と評価される。
・ペトラ・オルレアン
オルレアン男爵家の令嬢。食い扶持を稼ぐために士官学校へ入校し、リアナと親友になる。のちに彼女の侍従武官となり、生涯仕えることになる。なお、リアナを優先するあまり結婚はしなかった。
―――クレタ島―――
・エリック
パース氏族の家臣で、クレアを補佐していた。彼女がオリオンの許へ嫁ぐとブルーブリッジ家の家臣となる。竜帝国では海軍大臣を務めた。
・ヘンリー・パース
パース氏族でも傍流の家系の人物。本家を乗っ取るべくクレアを嫁にしようとするが失敗。オリオンに敗れた。
・ファビウス・ヤレン
クレタ島の中西部に勢力を張るヤレン氏族の当主。ホニアラ氏族に娘を人質にとられ、彼らと共同してオリオンと戦う。その際に捕らえられ、娘を解放することを条件にオリオンに従うと約束した。その約束は果たされたため、オリオンに従っている。現在、島ではパース氏族に次いで第二位の発言権を持っている。
・ホニアラ氏族
クレタ島の中東部に勢力を張る、島でも有力な豪族。パース氏族を併合すべく跡継ぎ争いに介入するが、オリオンに敗れた。現在は勢力を大きく衰退させている。
・アバルア氏族
クレタ島の北部に勢力を張る、島で一番大きな豪族。島の南部、中部を平定したオリオンに挑むも大敗した。
―――新教国―――
・ウーゴ
新教国の教皇。アナスタシアを幽閉して政治の実権を握った。帝国と教国に敗北して帝国に助命を乞うも容れられず、悪政の元凶として処刑された。
―――アクロイド王国―――
・アダムス・アクロイド
カレンの実父。王国北西部のブレストを治める公爵。攻め込んできた帝国軍と対峙するもブレストを陥落させたオリオンに降伏。ブレストを返還してもらう代わりにカレンの身柄をオリオンに預けた。その後は公爵位をグレッグに譲らされ、一将軍として王国が失陥した東北部の攻略を担っている。
・グレッグ・アクロイド
アダムスの息子。帝国との戦いの後、公爵位を継ぎ妻に王女を迎えている。父や妹に比べると愚物であり、国王の傀儡になっている。
・ネイサン・アクロイド
王国の第二王子であり、内戦で第一王子に勝利して国王になった。半ば独立勢力となっていたブレストのアダムスだけが悩みの種だったが、帝国との戦いで失脚させることができた。現在は内政と国土の回復に尽力している。かなり優秀。
・マクドウェル
アクロイド公爵家に仕える将軍。
・フランシス
アクロイド公爵家に仕える文官。
―――教国―――
・ダリオ
教国の枢機卿第三席。軍事を司り、聖騎士団を指揮する。帝国と合同で新教国に攻め入った際には『掃除』と称した虐殺を行っている。その功績が評価され、のちに次席となった。聖都での会戦で戦死した。
・枢機卿第八席
教国の軍事を司り、使徒団を指揮する。オリオンと戦って破れ、大王国へ逃亡した。
・教皇
教国の国家元首。大王国へ逃亡するも捕らえられた。
―――ナッシュ大王国―――
・ヴラド・ナッシュ
大王国の大王。トドリス、レノス、リアナの実父。帝国に対して強硬な姿勢を見せるが、オリオンに敗北。現在は失意の中にいる。
・レイチェル・マリア・ナッシュ
ヴラドの王妃。アリスの姉。トドリス、レノスを産んだ。嫁いでからはリアナを保護している。フィラノ王国が竜帝国に代わると、『大王妃様の祖国復興』を掲げた領土拡大政策に利用される。リアナに真意を託して送り出し、彼女の救出依頼を受けたオリオンの手によって救出される。ルドルフと再会し、以後は旧王都で共に過ごしている。
・トドリス・ナッシュ
ヴラドとレイチェルの間に産まれた息子。次期大王に期待されていたが、レノスとの王位争い、竜帝国の皇太女の活躍を聞いた焦りから帝国に攻め入り戦死した。
・レノス・ナッシュ
ヴラドとレイチェルの間に産まれた息子。兄のレノスと王位を争い、兄が戦死すると後継者に立てられた。リアナを腹心のアルブレヒトに渡すが、オリオンに奪われた。帝国に敗れて捕らえられるが、自身を支持する貴族たちと南部に逃亡。嗜虐癖が暴走した結果、圧政を敷いて立て直しを図っている。
・ユーリス・ナッシュ
ナッシュ大王国の初代国王。
・アルブレヒト・ツェプター
大王国の男爵。レノスの腹心であり、帝国との戦いで父と兄が戦死したことで男爵位が転がり込んでくる。嗜虐癖があり、奴隷や街娘を毒牙にかけていたが、次第に対象は高位の女性に移り、最終的にリアナに帰着した。しかしオリオンに奪回され、大王国が敗れると捕らえられ、女王となったリアナの名の下に裁判にかけられ処刑された。
・ギルバート
大王国の将軍。ナハ戦役で帝国に降伏した。その後、結ばれた捕虜返還協定に基づいて送還される予定だったが、その前に戦争が始まったため中止となる。大王国が滅ぶと竜帝国に迎えられ、帝国陸軍少将となる。クレアの下で旧大王国の取りまとめを行っている。
・フェラー侯爵
大王国の侯爵。帝国との戦いで父を亡くし、侯爵位を継いだ。帝国の打倒を誓い、レノスと共に南部に逃れる。
・リース伯爵
大王国の伯爵。レノスに協力するが、大王国が敗れると帝国に降った。
―――妖精族―――
・アリア
森妖精。オリオン商会の顧客第一号であり、のちに店員となる。その後、順調に出世してソフィーナより会長職を譲り受ける。実態は彼女の傀儡。
・パルミラ
森妖精族の族長で妖精女王。オリオンと交渉する際、一族が暗殺を試みたことから妖精女王の座を追われた。政治手腕に長け、オリオンに接近することで一定の影響力を維持している。
・ヴェルンド
土妖精族の族長。帝国の傘下に入った際に妖精王となる。職人気質であり、オリオンのことはあまり好ましく思っていない。一方でラナを気に入っている。彼女を弟子と結婚させて手元に置こうとするが、オリオンの妻だということが発覚。ますます嫌いになっている。
・セリーオラ
水妖精族の族長。帝国の傘下に入った際に妖精女王となる。サバサバとした性格。部下たちを率いてクレアと共闘した。それ以来、彼女と親交を深めている。
・ジルベルト
火妖精族の族長。基本的に戦いのことしか頭にない脳筋一族。ゆえに族長の座はいつも押しつけあいになる。オリオンとの交渉で彼の脅しに逆上して斬りかかった。しかしカレンに制圧され、立場を悪くする。オリオンによってそのことは揉み消されたため、彼に頭が上がらなくなっている。
・アーサー
妖精郷を創った初代妖精王。種族的には森妖精。リンドヴルムの恋人。
―――ドラゴン―――
・ファフニール
フィラノ王国の王都北部に連なる山脈に巣くうドラゴンのトップ(竜王)。オリオンがデモンストレーションで彼らの縄張りに魔法を撃ち込んできたことから返り討ちにしてやろうと現れるが、敗れる。以後はオリオンの力を認めて親交を結び、エキドナを嫁がせた。以後はオリオンに協力し、竜帝国が建国されてからは縄張りの一部をカチンと旧王都とを結ぶ幹線道路に解放している。そこは交通の要衝であると同時にドラゴンが見られる観光名所となっている。現在、孫のジークとフレイを教育中。
・リンドヴルム
妖精郷のダンジョンで死んでいたドラゴン。ファフニールの姉。己の竜胆をオリオンに託した。その試運転を任されたエキドナの手によって復活する。以後は妖精郷の運営を監視しつつ、弟をぶちのめしたり、カチンに遊びに来たりと自由気ままな生活をしている。
―――商人―――
・ベイル・フランクル
シルヴィアを売っていた奴隷商人。竜帝国ではオリオンより犯罪奴隷の管理を任されている。
・ブルーノ・イングラム
不動産を扱う商人で、オリオン商会の創業期を支えた。オリオンがカチンの領主になると御用商人となり、カチンの第二、第三区画の権利を譲り受けた。
・フェルマー
フェルマー商会の先代会頭。オリオンが買った建物に棲みつく霊。妻と愛人の霊に殺されて地縛霊となった。オリオンの魔法により成仏。
・プレニム
プレニム商会のご令嬢。同家は男系一家として有名で、フェルマー商会の策略で当主が借金漬けとなり、それを肩代わりしてもらう代わりに差し出された。結局、会頭の妻と相討ちになり霊となる。
―――その他―――
・セバスチャン
オリオンが能力で生み出した執事。ブルーブリッジ家の執事長を務める。
・ステラ
オリオンが能力で生み出したメイド。ブルーブリッジ家の侍女頭を務める。
・ベルショール
オリオンが能力で生み出した医者。街医者だったはずが、いつの間にかフィラノ王国の侍医となっており、ルドルフなどの治療にあたった。現在はブルーブリッジ家の侍医をしている。モデルは曲直瀬ベルショール。
・ハンゾー
オリオンが能力で生み出した忍者。帝国軍のゲリラ・コマンド戦術を確立した。モデルは服部半蔵。
・トクゾー
オリオンが能力で生み出した料理人。ブルーブリッジ家の料理長を務める。モデルは秋山徳蔵。
・セン・シルバ
オリオンが能力で生み出した文官。史書の編纂を行っている。モデルは司馬遷。




