15話〜悩むが損〜
プルップル〜、
「はい、どうかしまし……」
「どうかじゃないぞ、どこにいんだ?」
「え!?何かあ……」
「今すぐ会社に戻ってこい」
「誤発注で烈火の如くお怒りだぞ」
「ええ!?どこの分でしょうか?」
「いいから早くしろ」
はあ……オレはカズヤ。
久しぶりの登場なのに、このザマかよ。
「すみませんでした。以後は……」
って、またアイツのミスじゃないか。
課長の野郎……なんでオレばっかに!?
はあ、やっぱこんな時は自然と足が向くなココ。
チリン、チリン、
「おおー、カズヤ久しぶりっ」
「ああ!?ノリさん〜。その受け入れ方いいっすね〜」
「何があった……ま、いいや」
ちょっ!?
それもまんまだよぉ。
「熱燗もらおうなか」
「やめとけよ、ウーロン薄めな」
呑みたい気分なんだよぉ。
「呑ませてくれよぉ〜」
「カズヤさん、またヘマですか?」
「アユミちゃん、オレのヘマじゃないよぉ〜」
「べ〜」
って、舌出すのは可愛いけど……なんかムカつく今は。
「ほら、コレでも食べて元気出して、明日もまた……怒られてっ、えへっ」
えへっじゃないよナミさぁん。
みんなして俺を。怒
「もう、誰だって辛い時はあるんだからね、カズヤくん」
「アサミさ〜ん、アンタだけだよぉ」
「バカ、カズヤのバカ。騙されるな」
何、ノリさん?
「ねぇ、辛い時はさ、ひとり酒よりみんなで呑んだ方がいいって」
「そうっすよね?アサミさん」
「じゃ、ノリさん、カズヤくんの奢りで私もウーロン」
「ほへ?」
「さあ、どうすするカズヤ」
え!?ナミさん?
「そうだっ、今が決めどきだカズヤっ」
アユミちゃんまで!?何?
「はいタイムアウト〜。強制的にカズヤの奢りになりました」
はあ!?
何言ってんだよノリさん。
辟易カズヤを労われよ。
お〜いっ。
「仕方ないから理由を聞いてあげるわよ」
「ホントっすか?アサミさん」
「はい、コレでノリさん大義名分ウーロンゲットっ」
「しょうがないやつめ。カズヤ?」
「分かりましたよ、でもちゃんと聞いてくださいよ?」
「なるほど?それしゃあウーロンを……五つね?」
「何で〜?ナミさん」
「だってみんなが聞いてあげるんだから」
「うわぁ、ご馳走様ですカズヤさん」
こんな時も素直なんだぁ……アユミちゃん。
「ふ〜ん、それで落ち込んでいたと?」
「ホントたまんないっすよね?」
「う〜ん、タダシに同情するな」
「うん、うん」
え!?
何で?みんな……ノリさんおかしいって。
「アンタさあ、先輩なんだし出世すんでしょ?」
明らか口調が怖くなってるよアユミちゃん。
「だからって」
「アンタ言い訳すんじゃないわよ」
「男だからって……」
「男とかじゃねぇんだよ?」
うわっ、ココでナミさん男ver.出てくんなよっ。
「いいよみんな分かってくれないなら」
もうこうなったら1人で全部呑んでやる。
奢ってなんて……
「あ、ちょっと!?勝手に呑んで……」
「勝手にって人聞き悪い」
「そうですよ。カズヤさんの話はちゃんときいたんですから」
そ、そんな……
「分かった、分かった。うんうん」
「ノリさん1番聞いてないじゃないっすかあ」
「聞いてないから反論しない。それがいいんじゃんねぇ?」
一理ある。
「って納得しとる場合かっ」
「独り言禁止〜」
「カズヤめっちゃ気持ち悪い」
「ええ!?結局誰も俺を慰めてくれないのかよぉ〜」
「ささ、歌でも歌いましょ」
「いいね〜アユミ。何歌ってくれんだ?」
「おお、コレかぁ!?」
「はい、カズヤさんも一緒に」
チリン、チリン、
「ありがとうございました〜」
「さ〜て、明日も張り切っていきますよ〜」
って、あれ!?
へへへっ、やっぱココはいいなあ……
完




