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居酒屋なみのり  作者: マメ
居酒屋なみのり3

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4話 〜すがり過ぎた男〜


「はぁ〜、今日は疲れたね?」


「うん、でもまぁノリちゃんが焼き場回してくれて助かったわ?」


「まぁ、今日はどっちみち呑める時間なかったからな?あ、あとグラスだけなら浸けとけばいいよ」


「いや、いいよ?明日までは長いから」


「そう、じゃ俺は準備しとくか?」


「そうして」



チリン、チリン、


「えっ!?」


「マスターまだいい?……よね?」


「電気消えてんのに……そんで今、ダメだろうなぁ?て聞き方したよな?」


「あ、ツマミはなくてもいいから。渇きもんでもいいし?」


「うっせえ、何も無しだわっ」


「ごくっ、ふぁ〜!」


「あ、呑みやがった~俺たちのお疲れ様をっ」



チリン、チリン、


「今度は誰?」


「まだやって、アレ?お前っ」



すみませ~ん、閉店後の『なみのり』を騒がせてしまって。


ちょっとカズヤと呑んでいたら……



「何で課長がここにくるんですかぁ?」


「いやカズヤ、俺もここの常連でな?」


「俺もて?俺がここに来ているの知ってたんですか?」


「いや、まあ?何となくだがな?」


「嘘つけ、カズヤのことを探ろうとして、店長に断られたクセに?」


ノリさん?ちょっと余計なことを……


「しかも奢ろうとまでしたのになっ!」


ナミさんもシャぁ~ト アップっ!


「なんだよそれ?普通来たら、『お前もだったのかぁ?』くらい言いますよね?」


「いや、そうなんだが、、、」


「だって、探り入れて失敗したのバレるしぃ?」


だから、ノリさん黙ってて! 


「しかも奢り拒否ぃ。ぷっぷー」


しつけぇ、お前ら。



「もお、でも俺の方が先なんだから、今日は邪魔しないで出てって下さいよぉ?」


「分かった、でも聞いてくれ?」


「いや、お前も出てけよ!」


あれ、ナミさん……マジギレ?


ごめんなさいホントに、、、



「だからぁいいんすよもお、いつも俺のせいでしょ?」


「だからアイツにはちゃんと言って聞かせるから?」


「ああ、アイツは言っても聞かないよ?」


ええいっノリ、静まれ!控えおろうっ!この紋……


て、違った。



「ノリさんも言ってくださいよぉ?どっちが正しいか?」


「タダシはコイツだろ?そんで呑むなっ?お前も!」


あっ、いかん、ついつられて呑んじゃった。


て、とうとう呼び捨てandコイツかぁ?


切ないっ、、、



「だから、この店にも大切なのは、課長たちじゃなくてぇ?」


「いや、カズヤ。会社だってお前が大切だ。それは分かってくれ!」


「そんなこと言ったってホントすか?課長」


「本当だ?そして、ここもですよね?ノリさん」


「う〜ん、ナミどっちにする?」


どっちて何だよおいっ、我々の大切な話に?


「あ〜?はぁあ、あ」


アクビかっ?


カズヤの人生が掛かったアクビかっ?



「ナミさあ〜ん、俺っしょ〜?」


「じゃっ、タダシチームでっ!金使うしっ」


おおっ!勝ったぁ!


て、ダメだダメだ喜ぶとこじゃないっ!


て、今……金使うしって言ったぁ?


この女?


あ、女将さんに、失礼な言い方をしてしまったな?


いや、待てよ?


ススムと2人でチーム扱いされたぞぉ?


それはどうなんだ?おいっ!



「はい、決まり帰った帰った?」


「いや、ちょっとマスターお願いします」


「何よぉ?まだなんかあるの?」


「いや、あのパーカーなんですが?」


「ぶあっははっー!」


そんなに笑うかアンタらのせいなのに?


「着てんの?アレ、もえ……ンゴォごご」


「ちょっとマスターぁ!」


「ぶふぁ、苦しいよ?殺す気かぁ?」


「いや、ごめんなさい、そういう」


「分かっとるわ」


焦ったぁ?


カズヤに聞かれたら威厳がぁ?



ガチャ、ガチャ、


ん?ナミさん何を?


「もお、呑も。面倒臭えわぁ」


これかぁ、ナミさん男ver.というのは?


「タダシ。そんで今モエ呼んだから!」


えっ!? 早くもversion upかぁ?


「そんでここで着ろよ」


ちょっとそれは……


あ!?今パーカー持ってないしセーフ!


「そしたら、気が済むまでここで呑んでっていいよ」


「俺もいいっすよね?」


「いや、お前は帰りなさい。明日もあるんだから?」


「男がそんなこと気にすんなっ、明日は必ず来るっ!」


「出たっ!男ver.2,0」


え!もっとヤバくなるのか、この人は?




チリン、チリン、


「女将さん来ましたよお?」


「あっ?ダーリンっ!」


「だ、ダーリン?」


こら、カズヤの前でその遊びは?


ススムにどんだけ口止め料を……てそれは置いといて。


「課長ぉ?」


「何だね、カズヤくん?」


「写メ撮らせてもらいますからね?」


「いや、着替えないぞ?てゆーかモノがないしっ」


「モエ、やれっ!!」


「ラジャー女将さんっでありますっ!はいっダーリン。ハートパーカーぁ!」



「グワァっーあっ……」




さらば、威厳よ——





            完

      



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