1話 〜シャットアウト〜
「はい、追加のビール2ケースと烏龍茶ですね」
「いつもありがとうね、大変だね?」
「ホントですよっ、エレベーターくらい付けて下さいよ?」
「俺が付けられるもんなら付けているわっ」
「ま、運ぶ分が増えればココも儲かるし、ウチも儲かる」
「その手つきイヤらしいなぁ」
「ま、今度呑みに来るんで、安くして下さいよ?」
「お前、来た試しがねぇだろっ!」
「へへっ」
と、笑いながら酒屋のお兄ちゃんは走り去っていった。
「若いなあ?」
さあ〜てっ。
「看板の電気を点けて」
俺の1……俺たちの1日が始まる。
「さあ〜て、鍵かけて、そしてビールをくぅくぅっと、ぷふぁ〜!」
て?
「店長、俺のフリしてセリフ言うなよっ?」
「つまみ出される?」
「そおだよ……はあ?シャレのつもりか?」
「え?今のシャレなんですか?店長?」
「て、モエも……何で開店前から出来上がってんだ?お前らは?」
つーか、モエは仕事何してんだ?お前。
「ふっふーん、コレ」
「モエちゃん何それ?」
「焼肉セットですよ店長ぉ」
「で、何それ?」
「へへ〜持ち込みですよぉ」
「店主相手に堂々と言うんじゃねぇ?」
何なんだコイツらは?
「モエちゃん、今食べるんなら許すわよ?」
「はあ〜い、女将さん!今食べまぁす今っ!」
ナミもまったくなあ〜?
「ホントどうしょうもねぇヤツらだっ?」
「て、アンタ自分のビール開けてんじゃん?」
「はあ?そんなもん出されたら呑むだろ普通?」
「ノリちゃん、素直?素直になろうよぉ」
「じゃあ鍵かけるか?」
「やっぱしぃ?」
ははははっ〜
「これいいねぇ〜?」
「ホント、モエちゃん買って来てくれたの?」
「はい、昨日お給料出たんで、今朝買って来ましたっ」
「そんな気を遣わなくても……自分に使いなよ」
「でもたまには〜」
「で、モエはどんな仕事してんの?」
「あ、女将さんの美味しい、あの秘伝のタレ下さい」
「ん?モエちゃん、お前は可愛いなぁ?持って来てあげるよぉ〜」
「はあ〜いっ」
「モエちゃん、ビールほら呑んで呑んで?」
「ありがとうございますっ店長っ」
う〜ん?
やっぱ、コイツ侮れぇなあ?
「はぁ〜い、モエちゃんどうぞ」
「やったぁっ!」
ふぅん?
「何です?マスター」
「お前、仕事……」
ガチャガチャ、
「あ!?鍵してあるっ?」
「て、ノリちゃん何で鍵かけたの?」
「あっ?いけね、冗談のつもりが……」
チリン、チリン、
「おぉ、マサくんと……お前ぇ」
「ちょっと、アサミよっ何で忘れたフリすんの?てか、何で鍵、、、ああ!?」
「やっぱ開けるんじゃなかったね?ノリちゃん」
「ナミちゃんっ!!」
はははっ〜、
で、お前らの持っているのは?
「あ、これぇ、旅行に行って来たんで、よかったら……」
「おお!?それは?」
干物ではないかぁっ?
大好きなぁ!?
「アサミっ、鍵してこい!」
「へいっ、姉御!」
「て、看板消したら?」
「いやダメだ、この調子でいったら、次もまた誰かが……」
と、儚い期待を残しつつ呑もう!
こっちは干物を焼いてってと?
「焼肉でビールにサワーと来て、干物にジャパンできゅきゅっと来たら……」
「ジャパンにシャンパンかぁ?」
「モエ、ちょっと下見て来いっ」
「はっ、それで?」
「んで、な……」
「ふん、ふん、ふん」
「ラジャーでありますっ!行ってまいりますっ。すっ!」
チリン、チリン、
「何しにいったの?」
「いやぁ、この時間だろ?」
チリン、チリンっ!!
「ちょっと、シャンパンにスィーツにって何ですか?」
「おお、アユミちゃん。よく来たね?」
「よく来たね?じゃないですよっ!ノリさんっ」
「で、買って来てくれたぁ?」
「コレ、ほら?」
「じゃ、鍵かけて」
「え!?どうしてですか?ナミちゃん」
「いいから、いいから」
よ〜し、
「かんぱ〜いっ」
「アユミちゃん、今日はね、みんなが持ち寄ってくれたから、今日はパーティに変更!」
「そう言うことなの?じゃあ……」
うんうん、でもまあ……今回だけな?
せっかくモエが用意してくれんだし、、、
「アレ?そういえば……モエちゃんいないね?」
「ホントだ?」
ガン、ガンっ!
「あれ?ドア叩いてるね?」
「騒ぎすぎて気づかなかった?」
チリン……
「もぉ、何で私が締め出しなんですかっ!」涙っ
ははははっー
完




