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クロ、かんなの黒歴史暴露!? と思いきや、、、、

無理

クロ、かんなの秘密を暴露!?

クロは、りゅうとを会議室のような場所に呼び出した。

その理由は――


「りゅうと、かんなのこと好きクロでしょ?」


「そんなわけないし!」


即答するりゅうと。

でもその顔は、真っ赤だった。


それを見たクロは、ニヤリと笑って一冊のノートを差し出す。


「これ、かんなの弱点集クロ! 今までのこと思い出して、今書いたクロ!」


「早すぎだろ……!」


りゅうとは表紙をじっと見つめたあと、ついにページを開いてしまった。


---


かんなの家バレ弱点集:


1. 学校では手を挙げて発言するのに、家ではテレビに夢中で話しかけられても気づかない

2. 朝礼では真剣な顔で並ぶけど、家ではパジャマでゴロゴロ

3. 掃除当番では率先して動くのに、部屋は「あとで片付ける」と言って数日放置

4. 給食は完食するのに、家では苦手な野菜をお皿の端に避ける

5. 図工では集中して作品を仕上げるけど、宿題は気分次第で中断

6. 体育では元気いっぱいだけど、家では「疲れた」と言って動かない日も

7. 先生や友達には敬語だけど、家族にはズバズバ言う

8. 学校では整った髪型だけど、家では寝ぐせのまま過ごす

9. 読書感想文はしっかり書くけど、面白い本でも途中で読むのをやめる

10. 係活動は真面目にやるけど、家のお手伝いは「気分じゃない」と断る日がある



---


それを読んだりゅうとは、思わず口にしてしまった。


「かんな……可愛すぎだろ……っ!! いや、なんでもない!」


クロがすかさず反応する。


「今言ったクロね! かんなのこと可愛いって!」


「そんなわけないだろ! いや、なんの話かな……」


りゅうとは慌てて話を逸らす。

でもその瞬間――かんなが入ってきた。


「りゅうと、何して……えっ!? 見ないで!!」


かんなは慌ててノートを閉じて隠す。


「み、見たの……?」


「お、おぅ……」


りゅうとは顔を真っ赤にしながら答える。

(かんなの恥ずかしい顔……可愛すぎるだろ!)

言いそうになって、飲み込む。


でも――かんなの表情が急に変わる。


「大成功! あれ、実は嘘なんだ!」


「え……は!?!?」


りゅうとは目を見開く。

するとクロがニコニコしながら言った。


「かんな、あれ全部、全部〜嘘クロよ! でもりゅうとがかんなのこと可愛いって……」


「言うなーーー!!!!!! あれは意外と可愛いところあるなって思っただけで、かんなのことじゃない!」


「そうなのかな? 怪しいクロ〜」


「違うし!!」


そのタイミングで、グランファリーさんがひょっこり現れる。


「みなさん、何してるんですか? 金銀財宝をお渡ししたいんですが……」


「行きます!!」


りゅうとは即答して、そちらへ走っていった。


「逃げられちゃった……」


かんなはぽつりとつぶやく。


そう――これは全部、作戦だった。

グランファリーさんの乱入は予想外だったけど、泣き顔を見られた恥ずかしさを逆手に取った黒歴史作戦。


泣き顔 → 恥ずかしいノート → りゅうとが読む → 顔真っ赤!


見事、作戦成功!


(……りゅうと、可愛かった!)


かんなの心の中で、ちいさなガッツポーズが決まった。

 作戦終了。

無理

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