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グランファリーさんの炎の精霊説明!

無理

グランファリーさんの精霊説明! 炎の精霊編!

「ではまずは……炎の精霊について説明しましょう」


「炎の精霊かぁ……」


かんなは少し考え込む。

炎の精霊といえば――燃えるような髪に、紅蓮の瞳。そして、火を操るような力強さ。

赤とオレンジが混ざった熱を帯びるイメージが、頭に浮かぶ。


するとクロが手を挙げて聞いた。


「まず、名前はなんていうクロ?」


グランファリーさんは静かに答える。


「名前は――ラガルド・フェロス」


「・がついてますね! グランファリーさんにはついてないですのに」


かんながふと疑問を口にすると、グランファリーさんは優しく微笑む。


「皆さんが知らないだけです。私の本名は――エルシア・グランファリーです」


「ええ!? 本名はグランファリーだと思ってたぜ! 俺、初めて聞いたんだけど!」


「私も……新聞にも載ってなかったし……」


グランファリーさんは言葉を重ねる。


「それもそのはず。私に会った人間は……あなたたちだけです」


その重みのある言葉に、一瞬みんなが静かになる。


---


するとりゅうとが前に出て聞く。


「ラガルド・フェロスって、どんな能力があるんですか?」


グランファリーさんは一枚の紙を差し出す。

表面には金色の文字で、力強くこう書かれていた――


---


浄炎審判じょうえんしんぱん

罪深き者にのみ燃え上がる、裁きの炎。

ラガルドが「悪」と判断した相手に、自動で業火が降り注ぐ。

その炎は罪を暴き出す力を持ち、後悔や嘘では逃げきれない。


護炎結界ごえんけっかい

善なる者を包み込む、温かな炎の結界。

触れた者にはぬくもりを、侵入者には烈火の制裁。

森や仲間を守るとき、災害すら封じ込める力となる。


《熱誓のねっせいのほのお

信じる者の願いに応えて、ラガルドが炎の加護を与える。

約束された炎として敵を焼き、仲間を鼓舞する――

まるで神聖な儀式のような力。


火精巡護かせいじゅんご

小型の火の精霊たちを召喚し、森や町を巡回させる能力。

ラガルド自身がいなくても、その意志は絶えず火の守りとして働き続ける。


審魂焔舞しんこんえんぶ

究極技。戦場を紅蓮に染め、善と悪を隔てる焔の舞踏。

空へと舞い上がったラガルドは、炎を纏った神の使いのような姿で――

世界に精霊の裁きを告げる。


---


「これらは、精霊だけが使える技です」


グランファリーさんが静かに語ると――

炎に包まれたような迫力と荘厳さが、部屋に漂い始めた。


三人は目を輝かせて声をあげる。


「精霊って……すごすぎる!!」


「本当にこんな力が使えるなんて……!」


「クロも精霊になりたいクロー!!」


かんなの胸にも、じんわりと熱が灯るようだった。

 

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