お肉大会が恋話に変わってしまった!?!?
遅くなりました!
ちょっと、、、からかわれないようにするかー
お肉大会、気づけば恋話編!?
すると――
「か、可愛……いや、なんでもない……」
りゅうとの声がふいに漏れる。
かんなはピクッと反応して、顔がじわじわと赤く染まる。
理由はもちろん、あのか、可愛……に決まってる。
(あれって……わ、私のこと……可愛いって言おうとしたんじゃない!?)
胸がバクバクしながらも、かんなはからかってみることに決めた。
だって、素直に聞いてもクロにからかわれそうだし――なら、ちょっとだけ強気に。
「ねえ、りゅうと。今、可愛いって言おうとしたでしょ? 私のこと」
りゅうとはあたふたしながら言葉を探す。
「い、いや……お、お前じゃなくて……その……」
「じゃあ、誰なのよ」
「いや、言い間違いだって! もう食べれなさそうの……」
「全然関係ないじゃん! どうしたら食べれなさそうがか……可愛……になるのよ!」
りゅうとの顔はすでに真っ赤。
かんなも、心の中で赤面MAX。
(いや、心に顔はないけど……気持ち的には赤面しまくり!)
でも――かんなのからかい作戦、見事に成功!
机の下でこっそりガッツポーズ。
……それが、なぜかクロに見られてしまっていた。
「かんな、今ガッツポーズしてたクロよね? もしかして……りゅうとに可愛……って言われて嬉しかったクロ?」
「そ……そんなわけ……、いや、そんな事ないよ!」
(あっぶなーー! 顔真っ赤で恥ずかしい場面にされるとこだった!)
かんなは踏ん張って、 「そんなわけ……」を「いや、そんな事ないよ!」に強引に修正!
でもクロはにやにやしてる。
「今、恥ずかしがったクロね?」
「そんなわけないでしょ!」
「お前、なんかいつもと様子ちがくね? 普段なら恥ずかしがるのに……」
「いや! そんな事ないし!」
――りゅうとに話しかけられると、胸がドキン!と高鳴る。
でも、からかわれないようにこの気持ちは抑えなきゃ。
そこに――
「かんなの……好きな人は……」
え!? いきなりの好きな人発表!?!?
「りゅ……」
「言うなーーー!!!!!!」
かんなが全力で叫ぶが、もう遅い。
りゅまでは出ちゃった。
「りゅって……お前、まさか俺のこと好きなのか?」
りゅうとの問いに、かんなの顔は真っ赤。
そう、クラスにりゅで始まるのは、りゅうと・りゅうせい・りゅうまの3人だけ。
(ど、ど、どうしよう……ドキドキが止まらない……)
そして――勢いで、かんなは言ってしまった。
「そ、そんなわけ……あるわけ……な……ないに……決まってる……じゃん……」
「うわ〜、かんな、その言い方は完全に好きクロね〜」
「そ、そんな訳あるかー!」
ご飯と焼肉の香りが広がる中、いつの間にか勝負より恋の雰囲気が盛り上がっていた。
こうして――お肉大会は、恋話バトルへと形を変えていったのだった。
遅くなってすみません!




