訓練所の作り手は、、?
第八話です。
読んでね。
「もしかしたら……私も特訓できるかも……」
かんなはそう思っていた。
クロとかんなは、スターミーおにぎりを食べたときに見た未来の訓練所の人を待った。
しかし――
**誰も来ない。**
「かんな、全然訓練所を作った人が来ないクロね……」
「そうだね、クロ……」
そう話していると、かんなたちが通ってきた道から**一人のおじいさん**が現れた。
クロはじっとおじいさんを見つめた。
「かんな……もしかして、あの人が訓練所の人クロ?」
「そうかもね……」
なぜかって?
**未来に映っていた人に似てるから。**
でも……どこかが違うような……?
クロはそんな違和感を覚えながらも、かんなが先に聞いてみた。
「すみません。あなたはここの訓練所を作った人ですか?」
すると――
「はて?訓練所とは何ですかのう?」
**違った。**
かんなは驚いて、すぐに謝った。
「す、すみません。変なことを聞いて……」
クロは考える。
「じゃあ、未来に映っていた人はどこクロ?」
そう思っていると、**また別のおじいさん**が来た。
「えっ……もしかして、この人こそ訓練所の人クロ?」
クロは期待して話しかけた。
「すみませんクロ。あなたはここを作った人クロ?」
しかし――
「ん?なんのことですかのう?」
**また違った。**
「あ、ごめんなさいクロ……」
もう、誰が本物なのクロ……!?
クロはちょっと焦ってきた。
すると――
今度は**若い男性**がやってきた。
クロはじっと見つめる。
「未来に映っていた人って……若かった気もするクロ……」
でも、おじいさんだったような……。
うーん、わからないクロ。
でも、この人が違ってたら恥ずかしいので、慎重に聞いてみた。
「すみませんクロ。ここを作った人クロか?」
すると――
「お。そうだ。よく分かったな。ここを作ったのは俺だぞ」
**本物!!!**
その言葉を聞いて、クロもかんなも驚いた。
ついに、未来のおにぎりに映っていた人に出会えたクロ!
クロやかんなは、どんどん質問したくなってくる。
まず、クロが質問した。
「あの、お名前は何クロ?」
すると、男性は笑って答えた。
「俺の名前は**ティアム**だ。よろしく」
クロは名前を忘れたら怒られるクロ……!と思い、**「ティアム、ティアム」**と心の中で名前を繰り返した。
そして、それが功を奏して――
「テ、ティアムさんクロね!よろしくクロ!」
**やった!名前覚えれたクロ!!**
クロが達成感を味わっていると、かんなが新たな質問をした。
「ティアムさんはどれくらい強いですか?」
「うーん。ステータスで見ると**レベル80。E級**だ」
かんなは**びっくり**した。
このゲームには、クラスが**A~Nまである**。
**E級**ということは――かなりの上級プレイヤーだ。
ちなみにかんなは**J級**。
**全然レベルが違う!!!**
だからかんなは緊張しながら頼んでみた。
「すみませんが……私の友達?クロに訓練してもらえませんか?」
「あと……できたら私にも……」
かんなが不安そうに聞くと――
「いいぞ。最近、弱いモンスターにしか会わなくて退屈だったんだ。訓練なら退屈しないしな!」
その言葉を聞いて、かんなは喜んだ。
「やった!!!」
おにぎりを食べたときにも思ったけど――
レベルが高い人の訓練を受けると、**厳しくなる**かもしれない。
でも、それだけ**レベルアップもできる**。
つまり――
**強くなれる!**
かんなはそう考えていた。
しかし――クロはちょっと違う。
クロは、**自分だけ**訓練すると思っていたのに、かんなもすると言い始めた。
「えっ……クロだけじゃないクロ……?」
かんなと一緒に訓練するのは、楽しそうクロ。
でも――不安クロ。
クロは少し考え込んでしまい――
「クロ……大丈夫クロかな……?」
と、ポツリとつぶやいたのだった。
全然訓練所の人見つからなかった人‼️