かんなのポイ魔法.クロの食欲に驚き!!でも本当に?
無理
クロの食りょくがすごい気がする、、、
りゅうととクロに魔法をかけてから、しばらく経ったころ――
「コンコン! すみませーん、開けてもいいですか?」
部屋の外から、グランファリーの声が聞こえた。
かんなはすぐに手を上げて唱える。
「ポイ!」
――瞬間。
「パッパッ!」
軽く水が弾けるような音がして、りゅうとの服が乾き、クロの足元のロープがすっとほどけた。
「あれ? 濡れてない…?」
「あれ? 縛られてないクロ!」
二人のかかっていた魔法が解除されていた。
この「ポイ」という魔法は、名前の通り捨てる魔法。
かけた魔法をすばやく解除する呪文で、由来はポイ捨てから来ているとか。
本当はそのままにしておいてもよかったのだが――
(一体何があったんですか?ってグランファリーさんに言われたら、説明めんどくさいからね……)
そう思って、かんなは迷わず魔法を解除した。
「どうぞ、入ってください!」
返事をすると、グランファリーが扉を開いて現れた。
その手には、なんと――寿司セットと焼肉セット、さらにお菓子セットまでぎっしり抱えられていた!
「え、これは……?」
かんなが目を丸くすると、グランファリーは微笑んで答える。
「え? 昼ごはんですけど?」
その言葉にかんなは一瞬フリーズ。
寿司、焼肉、そして……お菓子。
どれも豪華で、とても嬉しいけれど――
(さすがに全部食べられないって……)
そこでかんなは、申し訳なさそうに言った。
「あの……すみません。お菓子セットまではちょっと……」
すると、隣で腕をぐっと上げて、頼もしく宣言する声。
「かんな、安心してクロ! クロが食べるクロ!」
「はっ!?!?」
「えっ!?!?」
「まぁっ!?!?」
かんな、りゅうと、そしてグランファリーが見事に声を揃えて驚いた。
目の前でぴょこっと立っているのは、小さなぬいぐるみサイズのクロ。
ふわふわで、手のひらに収まりそうなその体。
(そのサイズで……お寿司も焼肉も、お菓子セットまで食べる気!?)
だが、クロは自信満々に胸を張る。
実際、その小さな体にどこまで入るのか――それは誰にも分からない。
けれど、ほんの少し……期待してしまう自分がいる。
(……もしかしたら本当に、全部食べちゃうのかも)
無理




