次の扉には、、、
無理
次の扉には何が、、、
グランファリーが扉を開けると、ふわりと心地よい風が流れ込んできた。
かんなたちが足を踏み入れたその先は――なんと、寝室だった。
「……わぁ」
部屋の中には、ふかふかそうな大きなベッドがずらりと10台。
白くてふんわりしたシーツが整然と並び、天井には静かに回るファン。
エアコンの風がほんのり甘い香りを運んでくる。
まるで高級ホテルの一室のような、快適すぎる空間だった。
でも、かんなが一番驚いたのは――そのベッドの数。
(えっ……一人暮らしなのに、ベッド10個!?)
思わず口に出しそうになってしまう。
「あの……なんでこんなにベッドがあるんですか?」
グランファリーは微笑みながら答えた。
「それは、他の精霊たちが泊まりに来るからです」
「泊まるクロ!?!?」
クロが目をまんまるにして叫ぶ。
かんなも驚いたが、すぐに確認する。
「あの、それって……会議のとき、ですよね?」
「いいえ、遊びに来たりもしますよ」
「えぇぇぇっ!?」
今度はりゅうとが声を上げた。
(精霊同士でお泊まり会……? そんなの聞いたことないけど……)
でも、こんな広くて快適な部屋なら、遊びに来たくなる気持ちもわかる。
ふかふかのベッドに、ほんのり香る石けんの匂い。
足元のカーペットもふわふわで、歩くだけで気持ちいい。
するとクロが、興味津々で聞いた。
「精霊同士の遊びって、どんな風クロ?」
「ええと……けん玉とか、ピアノを弾いたり……」
「いや、普通すぎるでしょ!? 精霊っぽい遊びとかないの!?」
「……いっさいありません。……あ、ありました。モンスター狩りはしますね」
「えぇ!? モンスターにも命があるんだよ!」
かんなが思わず声を上げると、グランファリーは少し真剣な表情で言った。
「でも……そのモンスターたち、私の森を荒らすんです」
「えっ、そんなモンスターいるの!?」
りゅうとも驚いている。
「ええ。たしか火属性のモンスターで、時々森に火を放ってくるんです」
「……ああ、それは確かにあるかも」
かんなは納得した。
森の中に火属性の魔法が飛んできたら、木々はひとたまりもない。
でも、クロが不思議そうに言った。
「火属性って……森を燃やすクロ? ただ当たっちゃっただけじゃないクロ?」
「え、クロ、モンスターが火魔法で森を燃やしてるところ、見たことあるの?」
「いや、ないクロ」
「え、どっちなの!?」
かんなは思わずツッコミを入れる。
クロの言い方が、まるで現場を見たことあるようだったからだ。
(ていうかクロって……モンスター寄り? それともプレイヤー寄り?)
かんなはクロをじっと見つめながら、ふと我に返る。
「……って、なんでこんな話してるの!?」
思わず叫ぶと、隣でりゅうとが肩をすくめて言った。
「お前が話題ふったんじゃねーか!」
「……あ、そうだった」
かんなは照れくさそうに笑った。
無理




