クロ、プールについて考える
二十三話です。
今回はクロがプールについて考えます。
実はこの世界にもプールがあります!
かんなは湯船に浸かりながら、リラックスしていた。
クロはお湯をじっと見つめながら、思わず声を上げる。
「かんな!!ここはプールみたいクロ!!!」
かんなは苦笑しながらクロを見た。
「ここはプールじゃなくてお風呂なんだけどね!」
クロは
「ふむふむクロ……」
と納得しながらも、お湯に手を浸す。
すると――かんなが何かを思い出したように話し始める。
「そうそう!クロ、実はね……いいお知らせがあるよ!」
「本当クロ!!?」
クロはワクワクしながらかんなを見つめる。
「それで、いいお知らせってクロ!?」
かんなはニッコリ笑いながら答える。
「それは……ここの近くにプールがあること!!」
「えークロ!!!」
クロは驚いて目を丸くする。
「お風呂だけでもこんなに広いのに、まだ広い場所があるクロ!?」
かんなは嬉しそうに頷く。
「そう!プールならもっと広いし、泳ぐのもできるよ!」
クロは考え込む。
「クロ、水遊び好きだけど、泳げないクロ……」
かんなは少し首をかしげた。
「そっか。でも、練習したら泳げるようになるかもね!」
クロの頭の中には、すでにプールのイメージが浮かんでいた。
「かんなと一緒にプールに行って――ウォータースライダーに乗って――アイスクリームも食べたいクロ!!!」
かんなは楽しそうにクロを見て、少し笑う。
「いいね!楽しそう!」
しかし――次の言葉で、クロは驚くことになる。
「でも、毎日は行けないよ。た、ま、に、ね」
クロはすぐに反応する。
「な、なんでクロ!!!」
かんなは苦笑しながら説明を始める。
「それは、時間がないからだよ」
「え、クロ?」
「朝早くからティアムさんの訓練があるでしょ?」
「うんクロ」
「だから、プールに行ってたら遅刻しちゃう!」
クロは
「ふむふむクロ……」
と少し考える。
しかし、まだ納得しきれない。
「かんな!!クロ、5時に起きたことがあるクロ!!!」
「それぐらいに起きたら大丈夫クロ!!!」
かんなは少し考えながら答える。
「クロ、プールに入るにはダメなことがまだあるんだ。」
「な、何クロ!?クロ、多分なんでもできるクロ!!!」
クロは腕を組んで、力強く言う。
かんなは少し困ったように微笑む。
「本当に?」
「本当にクロ!!!!」
かんなはうーんと考えながら、慎重に言葉を選ぶ。
「じゃあ、行ってもいいけど……それはお金問題だけど大丈夫?」
クロはすぐに驚く。
「えー!!! お金クロ!?」
かんなは少し申し訳なさそうに答える。
「そうなんだよね、プールって入るのにお金がいるんだよ」
クロはさらに驚きながら考え込む。
「プールに入るだけで、お金を取るクロ!?!? ただ冷たくて広いだけクロのに!?!?」
かんなは軽く笑いながら説明を続ける。
「プールの水を綺麗にする人や、設備の管理とかあるからね」
「それは分かるクロ、でも……」
「あと、機械が壊れてないかチェックする人もいるし……」
クロは
「ふむ……」
と考え込む。
「お風呂も綺麗なのに、プールはそんなに大変クロ……?」
かんなは
「まあ……そうかもね!」
と頷く。
クロは納得しきれず、お湯をじっと眺める。
「うーん……クロ、まだわかんないクロ……」
かんなは微笑みながら、肩をすくめる。
「そのうちわかるかもね!」
こうして、クロのプールに関する疑問は、まだまだ続くのだった。
どうでしたか?
クロはプールについて全く知らないんですね。
まぁぬいぐるみだったからしょうがないけど。
みんなはプールについて考えたことありますか?
私は多分ないです。




