ヘリコプターで襲来!?
無理
ヘリコプター襲来⁉︎
「いざ、出動! 森の精霊グランファリーを捕えろ!」
「ははっ!」
ボス・バークの号令とともに、ヘリコプターから彼の部隊――10人の精鋭が次々と降下。
そのまま森の神殿へと突入していった。
グランファリーがいるのは、神殿の玄関の下にある地下。
果たして、彼らはそこまで辿り着けるのか――。
「おい、思ってた以上に広いぞ……」
「中、これ迷路かよ……」
神殿の内部は複雑極まりない。
部屋数はなんと1万以上。
他の精霊の神殿とは違い、グランファリーがツタでハシゴを作り、寂しさから部屋を増築し続けた結果、こうなったらしい。
その時、ボスが通信機で指示を飛ばす。
「そこの三人は1階、二人は2階、残りは何階まであるか、地下があるかを調べろ!」
すると、残りの一人がぼやいた。
「俺らだけ、難易度高くないっすか? 地下とかあったらもう無理ゲーっすよ……」
「文句言うな! 例の報酬、いらないのか?」
「うぅ……それ言われると……しょうがないっすね……」
こうして部隊は手分けして、グランファリーの捜索を開始した。
――30分後。
「おい、グランファリーは見つかったか!」
ボスが通信で確認すると、1階担当の三人が返答。
「えっとですね……バク、バク……ここにキッチンがありました!
お腹空いたらここに来ると思うので、待ち伏せ作戦がいいかと! バクバク……」
「こら! 何食べてるんだ! もういい、お前は三階と四階を探せ!」
「そんな……あ、じゃあ三階と四階探すので、このチョコレートだけ食べてもいいですか!」
「クビにするぞ!!」
「わ、分かりました……食べません……」
ボスの怒声に、さすがの隊員も黙るしかなかった。
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一方その頃、かんなたちは……
「ねぇ、りゅうと……なんか上、うるさくない?」
かんなが耳を澄ませると、確かに上階からドタドタと足音が響いている。
「そうだな……でも、この神殿に誰かが入ったとは思えないが……プレイヤーにも見えないはずだしな……」
「待ってください!」
グランファリーさんが急に声を上げる。
「かんなさん、透視魔法を上向きに使ってみてください!」
かんなは目を見開いた。
(まさか……本当に誰かが侵入してる!?)
茶番?
「クロの出番はどこクロ⁉︎」
クロは叫びそうになったが、口を押さえた。
敵に場所がバレてしまうかもしれないクロ
からね。
クロ、賢い!
無理




