第二章: 初めての戦い
学校での怪異事件
次の日、学校では普通の授業が続いていた。佐藤天音はいつものように教室で授業を受けていたが、心の片隅では昨夜の出来事が気になって仕方がなかった。クラスメートの山田美咲と田中翔とは、放課後に再び会う約束をしていた。授業が終わり、放課後になると、天音、美咲、そして翔の三人は学校の裏庭に集まった。
「昨夜のことだけど、あれは本当に妖怪だったの?」と、美咲が不安そうに尋ねる。
「ああ、間違いない。俺は陰陽師としての力を取り戻した。これからは、現代に潜む怪異を解決するために力を使わなければならない」と天音は力強く答えた。
新たな怪異の出現
その時、不意に校内の廊下から悲鳴が聞こえてきた。三人は驚いて急いで現場に駆けつけると、そこには恐ろしい妖怪が現れていた。妖怪は黒い霧のような形をしており、生徒たちは恐怖に凍りついていた。
「こんなところにまで現れるなんて…」と翔が驚愕する。
「俺がやる。みんなは生徒たちを避難させてくれ」と天音は二人に指示を出し、妖怪に向き直った。
戦いの始まり
天音はかつての陰陽師としての技を思い出し、迅速に呪符を準備した。彼の手には再び力がみなぎり、術を唱え始める。
「我が力よ、闇を払え!」
呪符が光り輝き、妖怪に向かって飛んでいく。しかし、妖怪は簡単には消え去らない。逆に反撃を仕掛け、天音に黒い霧を浴びせる。天音は一瞬たじろぐが、すぐに立て直し、再び呪符を投げる。
仲間のサポート
その時、美咲が霊力を込めた水晶を天音に渡した。
「これを使って!私の霊力も加えれば、もっと強力な術が使えるはず!」
天音は頷き、水晶を手に取り、再び呪符を準備した。今度は美咲の霊力も加わり、さらに強力な光が妖怪を包み込んだ。妖怪は悲鳴を上げながら消え去り、廊下は静寂に包まれた。
戦いの後
「やった…本当に倒せたんだ」と美咲が息をつきながら言う。
「これからもこうした怪異が現れるかもしれない。でも、俺たちなら必ず対処できる」と天音は仲間たちに向かって微笑んだ。
翔は古文書を手に取り、「この古文書には、まだまだたくさんの術が書かれている。僕たちの力を合わせれば、どんな怪異にも立ち向かえるはずだ」と力強く言った。
新たな決意
こうして、天音、美咲、翔の三人は現代に現れる怪異を退治するためのチームを結成することを決意した。これからの戦いに向けて、彼らはさらに絆を深め、力を蓄えていく。