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遅れてきた真実

このお話では、不快なな描写や表現、台詞があります。性に関わるお話でありますので、

苦手だ。嫌だと思われる方がいらっしゃれば、ぜひ次話へとお進みください。


皇帝と皇太子は地下牢に居た。



バシャァっと冷たい水音が地下牢で響く。

「ネイサン・ホイストン、メアリー・ホイストン」

水を掛けられた者達だ。


「あぁ・・・殿下・・・・」

メアリー・ホイストンは気を狂わせていた。

目の前に現れたテオドールをうっとりしながら見つめた。

「私を迎えに来てくれたのですね?あんな女より私の方がいいでしょう?

あぁ、ここに連れてきたのはあの女を盾に、私を守るためだったのね・・・嬉しい。」


両手を鎖で繋がれて、薄汚れた状態で、テオドールに駆け寄るように足を運ぶ。

だが、両足の鎖に引っ掛かりその場に崩れ落ちる。


その光景にオリヴァーは、顔を歪ませてみた。

「娘の方はもうだめだ。ネイサン・ホイストン。」

父親の方を見た。げっそりとしたネイサンがオリヴァーを俯きがちに目を上げた。


「・・・・・へっ・・・陛下・・・どうかお許しを・・・・・・」

「皇太子の婚約者を狙って許されるものか。お前が何かを隠しているというなら、

まだ、罪を軽くしてやる余地はあるぞ?私は暴君ではないのだ。」


ネイサンは身を震わせていた。

「お前は、私の尋問に答えたな?独断であったと。もう一度問う。それは誠か?」


「・・・っ・・・・私を殺しませんか・・・・?」

震えながら弱々しい声でネイサンは言った。長い地下牢生活で気が変わったかネイサンはガクガクと口を割ったのだった。


「その口ぶりは、あるのだな・・・。隠している事が・・・・。」


目を泳がせて震え、ネイサンはオドオドと口を開いた。


「っ・・・オリ・・・バンダー・・・侯爵が・・・っ・・・・。」

「ほぉ・・・侯爵が?」


「こっ・・・・侯爵が・・・っ・・・リリ・・リリィ・・ベル様を・・・・

闇ギルドに暗殺・・・させるようにと・・・・っ


メアリーが・・・殿下を・・・・慕っております故っ・・・・

メアリーをこっ・・・皇太子に会わせてっ・・ヘイドン侯爵をっ出し抜き・・・

リリィベル様が・・・消えた時はっ・・・メアリーを・・・・と・・・・。」


「では・・・オリバンダー侯爵の提案があったと。そういう事か?」


「っ・・・・ギルドを・・・紹介・・・されまして・・・・。

あとっ・・・ギルドに依頼に行った者は・・・・オリバンダー侯爵のっ・どこから連れてきたのか・・・ですがそいつももう死んで・・。」


テオドールは吐き気がするほどの感情に眉を潜めた。


「チッ・・・結局親元はそこかよ・・・。通りで、あんな発言を・・・・・。」


だが、王女の件は・・・?


「オリバンダーは、ずいぶんな自信があったようだな。あぁ・・・お前達が死んだと言ったのは、役に立ったようだ。良かったな。今頃秘密裏にオリバンダーに殺されているところだ。」


「オッ・・・オリンバンダー侯爵はっ・・リリィベル様を狙っておりますっ・・・・。」

ネイサンは、堰を切ったように話し始めた。

「どういう意味だ?」

「暗殺っさせたい訳ではありません!!!あの方は・・・あの一家は異常なのです!!!」

「・・・・異常?」


「あの方の妻はもうっ亡くなって・・・この世におりませんがっ・・・・。

あの方はっ・・・いえ、あの親子たちは、綺麗な女を家に抱えてはっ・・・・

親子間で、女たちにっ‥‥性暴行してっ・・・・・」


ぶわっ・・・とテオドールの怒りが放たれる。


「・・・生死問わず暗殺者が狙っている事になっていますがっ・・・・。

女たちが皇太子妃の座を欲してギルドに依頼が来ているだけではありませんっ!

息子たちがいる家はっ・・・リリィベル様を誘拐し抱え込む事で御座いますっ・・・・。

オリバンダー侯爵は、ご自分もっ・・・リリィベル様を・・・・っ


娘同然の歳ですがっ‥あの方はっ・・・容姿を気に入れば・・・誰でもっ・・・・。


いえっ・・・死体となってもっ・・・飽きるまでっ・・・。」



あぁ・・・吐き気が止まらない・・・。



テオドールは、全身の血が沸騰する程の怒りを感じていた。

オリヴァーはそっと、テオドールの腕を掴んだ。そして話を続ける。



「お前、オリバンダー侯爵とイシニス王国について知っていることはあるか?」


「・・・イッ・・イシニス王国・・・・・」


オドオドとしたネイサンは、しばし考え込んでいた。



黙っていたテオドールは、ネイサンの胸倉を掴み上げた。

「早く言えっ。お前の知っているすべて・・・なぜっ・・・今その事実を話すのだっ?」


「たっ・・・・何かあったら助けて下さるとっ・・・メアリーをっ皇太子妃にしてやるとっ・・


申し訳ありませんっ・・・・。何度か侯爵とやり取りをする間にっ・・・・。


オリバンダー侯爵邸でっ・・・・イシニス王国の印章がついたっ・・・手紙を目撃っ・・・

しましてっ・・それ以外は存じませんっ・・・・。


私はっ・・・脱税を・・・犯してしまいっ・・ましたっ・・・それを侯爵に知られて・・・

っ・・・・代わりにっ・・・暗殺の依頼をっ・・・・」


「・・・証拠となる事は・・・・?」


「オリバンダー侯爵もっ・・・・モリス様も・・・レイブ様っ・・・・・・


眼の色を変えて・・・リリィベル様をっ・・・狙っております・・・・


話し声をっ・・・聞いたのですっ・・・・・間違いなく・・・異常な感情をっ・・・・

それを・・・っ・・・あの親子たちはっ・・・。


証拠はっありませんがっ‥話し声をっ‥


リリィベル様と同じっっ‥金髪の娘をかき集めてっ‥

おりましたっっ‥‥‥それしかっ‥‥‥」


テオドールはネイサンから、まるで捨てるように手を離した。


「・・・知っている事は・・・それで全部か・・・・?」

怒りに震え、ネイサンを見下ろした。


「殿下っ・・・誓ってっ・・・これが全部で御座いますっ・・・・」

身を縮まらせてネイサンは言った。涙を流し、手足を拘束されたまま地面に額を擦り付けた。


「申し訳御座いませんっっ・・」




「・・・・屑どもが・・・・・」


テオドールは、地下牢を出て行った。



狂ってやがる・・・どいつもこいつも・・・・・。

あの糞親父と、その息子たちも・・・・ただでは置かない・・・・。

気色の悪い目で・・・・俺のリリィベルを見ていたと言うのか・・・・。


目を抉り取ってやろうか・・・・。


すぐに殺すには足りない・・・・。


考えられるすべてで・・・・あいつらを・・・・・。



「待てテオドール!」

オリヴァーは後を追いかけてきた。

「っ・・・」

怒りに血走った眼をオリヴァーに向けた。


「・・・・証拠をつかむぞ・・・。今後の為にも・・・・。

リリィは守られている。証拠を掴むんだっ・・・絶対にっ・・・。


正しい場で、あいつらに処罰するっ。わかったな!


ロスウェルの魔術があるっ。出来る全てで探り、我々で証拠を出せれば、魔術とは関係なく罪を明かせる!!

やっと手がかりが出来た!だから・・・・。」


「・・わかっております・・陛下。また謹慎されるのは御免です・・・・。

必ずや、あいつらを裁いてやります。絶対に・・・・。」


「証拠を掴んだら、処罰はお前が決めるんだ。どんな残酷な方法でも・・・。正当な罪となる。だから、時を待つのだ・・・。」



「はい・・父上・・・・。」


この立場から出来る事を・・・。どんなに血が沸いても・・・・。

皇族が持つ権力で、捻じ伏せて・・・二度と、同じような虫が湧かないように・・・・。




オリバンダー侯爵家は皇太子の誕生祭で、女神を見たのだ。


「父上‥‥あれは‥‥」

ぼうっとした瞳で声を漏らしたのは、息子のモリスだ。


「ほぉ‥‥北部にはあんな宝が眠って居たか‥」



妻は政略結婚だったが、その容姿を気に入り娶った。

けれど‥つまらなかった。簡単に手に入る者。望めば抱けるその存在。2人の息子を授かったが、

それは当然の事だった。


いつだったか、領地にとても容姿優れた10代の娘がいた。

平民だが、その美しさはなかなかだった。貴族が手を出した所で責めるものはいない。


けれど、彼女には‥恋人がいた。


人知れずに彼女と恋人を屋敷に連れ込んだ。


ジリジリと追い詰めて、恋人の前で女を暴いてやった。


その瞬間から、その行為は最高の瞬間となり、

オリバンダーのへきとなった。



それから、幾度かそんな真似をしてるうちに、息子達も混ざる様になった。


若い息子達が、貪るのを見ているのも一興だった。


官能的で、若さ故の激しさ。


オリバンダー侯爵邸には、秘密ができた。



そして、見つけた。最高の獲物‥‥

モリスが必死に近づこうとしたが、父上の壁に遮られ

その日その手を取る事は出来なかった。


だが、娘が庭に出た瞬間を見たモリスは跡をつけた。


どうにかして、1人になった瞬間に捕らえるつもりが、

皇太子に先を越された。


そして、そのまま皇太子にホールへ連れられ目の前で美しいダンスが繰り広げられた。


微笑み舞う姿は女神‥その表現その娘に相応しかった。



だが、その手を掴んでいたのは、帝国の皇太子。


すでにわかって居た。あの時あの瞬間から


2人が恋に堕ちた事‥



だが、それは最高の興奮を生んだ。



やがて婚約発表がされ、震える程歓喜した。


奪いたい。あの高貴な若い青年から‥



出来る事なら、皇太子の前で‥


娘を暴く事が出来たなら、死んでも悔いはない‥。




娘が城に住まう様になり、その姿を見るようになったモリスもレイブもそうだった。


鉄壁までに護られる娘を見て、狩猟感が増し、

姿を見るだけで興奮を抑えきれない。


オリバンダーが描いた絵姿にまで、興奮して欲を吐き出す程‥。



貴族の女達が、必死で皇太子を欲しがり、娘を排除しようと躍起になり、醜く闇ギルドに依頼がきていると情報を得た。また娘に惚れた息子達のような貴族までもが、連れ去るようギルドに依頼があったのだ。


誰かが娘を無事に連れ出す事が出来たなら、どんな手を使ってでも手に入れようと心に誓った。

だから、イシニスに帝国の情報を売り、多額を得て高い報酬を掛けた。1番の報酬額の所へ娘が贈られる。うまく事が運べば、王女と皇太子を当てがうつもりで居た。


オリバンダーは死んでいても構わなかった。


その者が手に入りさえすれば、綺麗に飾りその身体を手に入れるのだ。


悲しむ皇太子を嘲笑いながら‥‥



婚約発表から数日後の深夜、オリバンダーは別邸に餌を呼んだ。

「ホイストン伯爵の娘は、殿下を慕っておられましたな?

誕生祭には、いつも殿下を見つめて居た。」


「オリバンダー侯爵っ‥‥なぜ、私を?しかも‥娘の事まで‥‥」


「あぁ、ホイストン伯爵に一つ頼みがあってな。娘の為にもなるはずだ。」


「な‥なんでしょうか‥」


「そなた、帝国に収める税を偽っているだろう?」

「なっ‥‥なんの‥事‥やら‥‥私には‥‥」


「隠しても無駄だ。私の息子は国庫管理責任者の補助をしているのだ。すぐに、陛下達に進言できる‥」


「っ‥‥」


「だが、そんなそなたを助ける手がある。私に協力してくれたなら、私が助けてやろう。


その代わり‥‥私の代わりに、殿下の婚約者の暗殺を依頼してくれないか?」


「なっ‥なにを‥‥殿下の婚約者にそんな事をしたらっ‥」


「心配ない、暗殺依頼は、もう既に数え切れない程ある‥あの娘は殿下には相応しくないのだ。だからそんな事態になっているんだ。貴族達がみなそう思っているのだ。


私たちは‥その為に存在している。」


「ですが‥‥」


「何かあってもわたしが助けてやろう‥だから安心しなさい。ただ、娘の為にも、な?婚約者の座が開けば、その座はそなたの娘が手にするかもしれないぞ?‥私が後押ししてやろう。ヘイドンの娘より、そなたの娘のほうが美しいではないか?」


「本当に‥‥助けてくださるのですか‥?」


「あぁ、もちろん。」




その帰り道は秘密の扉から出された

ホイストンは、秘密を知られた事、暗殺依頼の事で混乱し、しばらくその場から動けなかった。




そして知ってしまった‥‥




微かに、悲鳴が聞こえて居た。



屋敷のどこかで・・・・


オリバンダーの息子達が、2人がかりで1人の女を弄んでいる声が‥

そっと耳を立てると、聴こえた。


「あぁ‥綺麗な金髪だ‥‥っ‥‥リリィベル嬢のようだっ‥


ははははっ‥‥っあぁ、想像するだけで腰が止まらないっ‥」



狂ったような、息子達の声‥‥


そして、現れた。


オリバンダー自身も。


「ははっ‥‥この金髪を見るだけで想像する‥っ


後ろを向かせれば、想像に容易い‥‥だが、本物には敵わないだろう‥‥早く‥っはやく手に入れなければっ‥‥


手に入るまでは、金髪の女をっ‥代わりにしなくてはっ‥‥ふはははっ‥‥‥あぁ‥‥あの金髪を掴んで‥‥‥



死んでも可愛がってやるわっ‥‥‥最高の娘だっ‥‥‥



絶対にリリィベルをっ‥‥‥捕まえてやるっっ‥‥‥」



その後も女の悲鳴は続いた。

3人の男達の歓喜する言葉と共に‥‥。

気持ち悪いですよね。申し訳ありません。書いてて私も不快でしたが、物語上ご理解頂ければと思います。最後まで読んで下さり、ありがとう御座いました。

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