海魔神官バジジ
地下4階で精霊王メルニーナと海の女神イケ様から邪神ザミドを弱体化させる光の玉を授かって、アタシたちは地下1階へとワープしたわ。光に包まれた瞬間、目の前に現れたのは、地下1階の広間。そこに、巨大な祭壇があって、その中央には、異形な姿をした海魔神官バジジとその配下たちが待ち構えていたの。
「よくぞここまでたどり着いた、愚かなる者たちよ! だが、ここでお前たちの命は絶える!」
海魔神官は、アタシたちに気づくと、嘲笑いながら言ったわ。背が高く、細い体に不気味なローブをまとってて、頭には魚の骨の冠をかぶってたわ。彼の周りには、タコの足をつけた人魚のような姿をした者と先程、逃げたマーマンや海猿もいるわね。
なんというか……ザ・マリーンズってとこかしらw
「あら、あなたたち、まだ生きてたのね。しぶといわね、」
アタシはそう言って、彼らを挑発した。バジジは、アタシの言葉に激怒し、襲いかかってきたわ。
「貴様ら、許さんぞ! 我が主、邪神ザミド様の復活を邪魔する愚か者め!」
バジジは、そう叫んで、手に持った杖を振り下ろした。すると、杖の先から強力な水魔法が放たれ、アタシたちに襲いかかってきたの。
「アーバイン、危ない!」
アタシは叫んだ。アーバインは、水魔法を剣で受け止め、それを切り裂いたわ。彼の剣技Lv5は、もはや魔法をも切り裂くほどだったの。
「任せておけ! 貴様ごとき、私の敵ではない!」
「なんだと!?」
アーバインはバジジに一歩も引かず、剣を構えた。そこへ、海猿2匹が素早くアタシたちの背後に回り込み素早く銛で突くが、アーヴァインに全て紙一重でかわされている。
アタシは、バジジの配下であるマリーンズたちに、毒付与Lv2を放ったわ。マリーンズたちは、毒を浴びて苦しみだし、動きが鈍くなった。その隙に、アーバインがほかのマリーンズたちを次々と切り裂いていく。
「くそっ、この小賢しい魚め!」
バジジは、アタシに激怒し、火炎球魔法を放ってきたわ。しかし、アタシの硬化Lv2で、バジジの魔法は弾き返された。
「あら、残念! アタシ、魔法も弾き返すことができるのよ!」
アタシはそう言って、バジジを挑発した。バジジは、ますます怒り狂い、杖の先から強力な雷撃魔法《 サンダーショック 》を放ち、アタシたちに襲いかかってきた。しかし、アタシとアーバインのコンビネーションは、もはや完璧だったわ。アタシは魔法でバジジの動きを封じ、アーバインは剣でバジジに致命傷を与えていく。
激しい戦いの末、アタシたちはついにバジジを打ち取ることに成功したの。満身創痍となったバジジは、祭壇に倒れ込み、最後に一言つぶやいたわ。
「顕現せよ! 我が生命を代償に!! 目の前の敵を討ち滅ぼせよ!!……ぐっ………ぐえぁぁぁああああああ!!!!」
バジジは自らの命を捧げ、祭壇の奥に鎮座する海神の石像に祈りを捧げたわ。すると、石像がゆっくりと動き出し、その中から邪神ザミドが姿を現したの。
「か…海魔神官さまーっ!!!
……よくもバジジさまを…! 貴様ら、許さんぞ!」